0288_神々の合議(013)裕也の冒険-地獄の業⑥-
--地獄の業⑥洗われし地獄--
地獄の業火が赤色の炎から青の炎に変わる。
熱くない優しい炎である。
もう一度、裕也の足に石板を乗せた。
「ドゴ」
直ぐに割れる。
「今度は、そうはいかないぞ。
次は、血の池地獄だ」
血の池とは、人を殺して血を流させた罪を味わい、徐々に罪を解消する地獄です。
裕也は、また、連れていかれた。
鬼たちは、本当は、困惑していた。
荒い感情が静まっていたからである。
しかし、建前で荒げている振りを必死でしていた。
裕也は、崖に連れてこられた。
上から、人が赤い池にうようよ見える。
「今度は、亡者に取り殺されるぞ」
鬼たちは、注意する。心配に成ったのか。
しかし、閻魔様以外は、誰も止めれない。
鬼たちは、裕也を血の池地獄に投げ込んだ。
「ザブーン」
(何かがおかしい)
裕也は、はじめての地獄であるので違いがわからない。
(でも、何かおかしい)
亡者が集まってくる。
「あんたかい。地獄を変えたのは?」
「池が血の匂い味がしないんだよ」
「いつから居るのですか?」
「わからんくらい。ずぅーと前から居てる。
ここは、出れないからなぁ」
(こんこん。
裕也さん。
何味が良いですか?
私は地獄の妖精です)
「何味が良いか聞いてますよ」
「ほんとかい?」
(トマト味はどうですか?)
「おお。聞こえた」
「それで、頼む」
血の池は、トマト味になった。
亡者たちは、ひそひそ話合う。
「あんたを助けてやる」
崖に沿って肩車を作り始める。
亡者たちは、裕也の手を引っ張り崖を上げていく。
裕也は、崖を登り切り血の池から脱出した。
鬼は呆(あき)れていた。
「次だ」
つづく。 次回(地獄の業⑦-針地獄-)
メモ:ブログは、気楽に書いてます。アルファアポリスは、何回もチックしています。
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