0256_神々の戦い(025)裕也の冒険-時の魔法人の門④-
--(1)勇気の試練②--
若者は、落ちていく。
(凄い重圧。意識が遠のいて無くなる。)
そう思った時、優しくゆっくり体が止まった。
(体の下がひんやりしている。)
若者の体は地面に着いていた。
彼は、懐(ふところ)に手を入れて
赤い花の胚珠(はいしゅ)を握りしめた。
そして、立ち上がる。
「おめでとう。
あなたは、悲鳴一つ上げなかった。
君の勇気を認めよう。」
天空から大音量の声が響いた。
(俺は、試練に勝った。)
若者は、喜んだ。
「その赤い花の宝石は、魔法を防ぎ、怪我を治し、病を消滅させる。
大切に使うが良い。」
声が終わると同時に、辺りが光に包まれ、
彼の視界は、真っ白な光に包まれた。
つづく。 次回(時の魔法人の門⑤)