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橋下知事に賠償命令

2008年10月02日 17時15分00秒 | 社会・経済
橋下知事「光母子弁護団懲戒」TV発言で賠償命令。


プロとアマとでは尺度が結構異なる。
専門性が強い世界は特にそうだ。芸能やスポーツはもちろん、政治や法律の世界でもそうだろう。

「被害者1名の殺害は死刑とはしない」というのが法律のプロの世界の判例常識のようだが、「被害者1名の生命と加害者1名の生命は重さが違うのか?」はアマ感覚らしい。

光市母子殺害事件加害者弁護団を「ひどすぎる」と思う人々はたくさんいそうだ。
橋下はそんな人々の感情を代弁したと思われるが、問題は「アイツら頭にくる」というアマ感覚を「懲戒請求」というプロの手法を使わせることによって具現化しようとした点だろう。今回の橋下敗訴は「そういうプロ・アマのごちゃ混ぜは認められませんよ」というところか。
こうしたプロ・アマの世界のズレをおもしろおかしく見せたのが『行列ができる法律相談所』のような法律番組であり、橋下がこうしたバラエティー番組で注目されるようになった経緯を考えれば、今回のようなプロ・アマの混同は仕方なかったかもしれない。

今回の判決は「プロはいたずらにアマを扇動して専門分野に割って入らせるな」といっているようにも聞こえるが、そうなると今後導入される裁判員制度はまさしくプロの世界にアマを割って入らせるような行為であり、今回のような「些細なこと」だけでもこれだけ大問題になるのに、では裁判員制度ではどのような混乱が起きるのか全く予想もできないと痛感する事態である。