英国ロイヤル・バレエ団「エリザベス」4,5★
2016年 イギリス ロイヤル・オペラ・ハウス
愛と虚栄と性と人生を感じる秀作。
こんな作品がTVで見ることができるとは、幸せだと感じさせる作品の一つ。
美しい露骨では無い性的表現に加えて、1/3位の場での
「 お慕いして います
(レレレソ ミード)
キーギー ギーギー
(レーソー ミードー)」
といったようなファンキーなリズムで、明るく表現する部分もあった。
これを見て、櫛で髪を撫でつければ、性的表現となるなどの歌舞伎的表現を思い浮かべていた。
韻に韻を重ねた、シェークスペアか、或いはマザーグースのような台詞。
ダウランドの編曲も何曲か取り入れられ、心ときめく。
台詞的で印象深かったのは
「愛は、フィクション ストリー」
場面で印象深かったのは、年をとったエリザベスは、真実を伝えない歪めた鏡を見ていたが、病を患い、本当の姿を見たいと切望し、鏡で自分の本当の姿を見て、愕然としたその表情と仕草、
wowow オンデマンドでは、6/29までの配信だが、滑り込みセーフで見ることができ、よかったと思う。
以下はwowowHP▼
2016年1月/イギリス・ロンドン ロイヤル・オペラ・ハウス
シェイクスピアが活躍した時代のイングランドを統治していた女王エリザベス1世の人生を題材にした作品「エリザベス」の英国ロイヤル・バレエ団による公演。
プリンシパルだったカルロス・アコスタが“さよなら公演”に選んだ演目の一つ。
アコスタは女王を取り巻くさまざまな男として登場し、人物の性格を丁寧に描き出した。
絢爛豪華で美しい舞踊に、俳優たちによるテキストの朗読と音楽を組み合わせた作品で、オリジナルでありながら、当時を模した音楽も印象に残る傑作。
エリザベス女王がパトロンであり、総裁にチャールズ皇太子を頂くなど、王室とのゆかりも深い由緒ある団体。
「エリザベス」の初演は2013年だが、2016年はシェイクスピア没後400年ということで、記念イベントの「シェイクスピア400」の一環として再演された。
【ストーリー】
1558年、異母姉のメアリー女王が亡くなり、エリザベスはイングランドの王座につくことになる。
それまでつらい幽閉生活を強いられ、侮辱と不当な扱いに耐える捕らわれの身だったエリザベスだが、メアリーの死によって自由と権力を同時に手に入れる。
そんな彼女に求婚するため、諸外国の王子の使者が次々と訪れるが、彼女はことごとく拒否してしまう。
そんな中、エリザベスは主馬頭を務めるレスター伯ロバート・ダードリーという男を寵愛していた。
ロバートには妻がいたが、この妻が事故で亡くなり彼はエリザベスとの結婚を望み近づこうとする。
しかし、エリザベスは「私はすでに、このイングランド王国と結婚している」と宣言して彼のもとを去る。
その後、フランス王の弟アンジュー公フランソワや、ウォルター・ローリー卿などエリザベスを愛する男たちが次々と現われるが、彼らとの出会いと別れは彼女を苦しめていくのだった。
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ダンサーカルロス・アコスタ
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ダンサーゼナイダ・ヤノフスキー
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アクターローラ・カルダウ
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アクターソーニャ・カリングフォード
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アクタージュリア・ライトン
スタッフ
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振付ウィル・タケット
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テキストアラスデア・ミドルトン
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音楽マーティン・イェーツ
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衣装フェイ・フラートン
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バリトンデイヴィッド・ケンプスター
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チェロラファエル・ウォルフィッシュ