東本願寺 『教行信証』親鸞筆 坂東本 影印本
『教行信証』(きょうぎょうしんしょ)とは
(日本大百科全書(ニッポニカ) [石田瑞麿] 『『日本思想大系11 親鸞』(1971・岩波書店)』▽『石田瑞麿著『注訳親鸞全集 教行信証』上下(1976、79・春秋社)』)
鎌倉初期の仏教書。
親鸞(しんらん)の著。
1224年(元仁1)成立とする説など多くの説があるが、弟子尊蓮(そんれん)の書写をいちおうのめどとすれば、1247年(宝治1)にはできあがっていたとみられる。
この書は、教、行、信、証、真仏土(しんぶつど)、化身土(けしんど)の6巻からなる。
1 初めに総序を置いて阿弥陀仏(あみだぶつ)の絶対他力を論じる。
2 信巻にも序を設けて信の重要性を示す。
3 最後の結びに後序を記して法然(ほうねん)(源空)門下の罪科に処せられたことや、師法然より受けた恩恕(おんじょ)などに触れている。
彼はこの書においてまず浄土(じょうど)に往生(おうじょう)する往相(おうそう)も、浄土よりこの土に帰って世の人に救いを与える還相(げんそう)も、ともに仏の本願力の回向(えこう)によると断じた。
したがって、教えも念仏も信心も悟りもすべて仏よりの回向によることを経典や論疏(ろんしょ)などに証拠を求めて論証している。
とくに疑心の混じらない真実の信心によって、これを浄土往来の正因(しょういん)とした。
ついで、さとりの果(か)としての真実の仏とその浄土を説明し、さらに、これに真、化があるとして、その化身土にも仏の救いがあることを示した。
この書は親鸞鏤骨(るこつ)の書で、親鸞の宗教の骨髄であるから、浄土真宗においては立教開宗の書とされるのも当然である。
[石田瑞麿] 『『日本思想大系11 親鸞』(1971・岩波書店)』▽『石田瑞麿著『注訳親鸞全集 教行信証』上下(1976、79・春秋社)』
国宝-書跡典籍|教行信証(坂東本)親鸞筆[東本願寺/京都]
国宝
東本願寺では、年四回、教行信証(坂東本)親鸞筆[東本願寺/京都]が公開される。
今回展示されていたのは、
東本願寺 『教行信証』坂東本 影印本
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