中国の山西省 太原の宝晋会館(QUAN JIN GUILD HALL)で、影絵をみた。
ここは太原では五本の指に入るレストランらしい。
影絵以外にも、何種類かの刀削麺の実演も見せてくださったが、こちらは何度もみている。
殿方は皆 大いに喰らい、酒を飲む。
私一人、麺削り(二種)を体験させていただいた。
ラッキー!
影絵は二演目。
中国の古典で、今の中国人にも聞き取れない言葉のものと、なじみの『西遊記』。
無理を承知で、影絵の舞台裏を見せていただくようにお願いすると、快く引き受けて下さった。
舞台裏の演じ手はいずれも十代の若者。
ガイドの説明によると、彼らは山間部から出稼ぎにきておられるとのこと。
影絵の道具を持つ手にも、携帯電話を放さない 化粧気のない女の子が、今の中国の一部を現わしているのだろうか・・・。
「食堂で働く人たちは、少ない収入なので、生活が難しいのですよ・・・。」
というガイドの言葉が、心に刺さる。
それでも 二百元、三百元(現在一元 約十六円)の紹興酒を各グループが頼むような無神経な旅行者である私たちを、最後には笑顔で見送ってくれた。
少し、心が痛む・・・。
難しいことはよしとして、彼らにとっても、自然にほほえみがこぼれ落ちるような世の中になればいいなと感じた。