乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

七月末日

2020-07-31 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 

 七月末日

 天神祭も祇園祭も、七月大歌舞伎も見ることができなかった2020年

 山東京伝の『仮名手本胸之鏡』、十返舎一九の『今昔狐夜噺』と云う様に芝居を思い浮かべられる黄表紙を読んで、気を紛らせて居る。

 

 そう云えば、昨年の七月大歌舞伎の昼夜の感想も、我當さんの感動など、二演目だけしか入れてなかった。

 ま、途中で息切れするのは、芝居や旅行や読書など、今に始まったこっちゃ無いが。

 好きな演目の『葛の葉』も入れてなかったことを思い出す。

『葛の葉』も他の芝居と同様、役者によって随分舞台の味わいが変わる演目のひとつだ。

 私が見た中では、私の見た日の中村扇雀の『葛の葉』は完璧に近かった。

 昨年から数年登って見た中村扇雀の『葛の葉』は色々な場面をかなり鮮明に覚えて居る。

『今昔狐夜噺』を読んでいて、内容こそ大きく変わるが、中村扇雀の『葛の葉』をふと思い出した。

 

 

 写真は、大阪の天神祭

 帝国ホテル、船能の『猩々』

 

 

 

 

 

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今昔狐夜噺 8 (いまハむかし きつねのよばなし) 六丁裏 七丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

2020-07-31 | 十返舎一九

 

今昔狐夜噺 8 (いまハむかし きつねのよばなし) 六丁裏 七丁表 上、中、下  十返舎一九 画・作

 

早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html

今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)

十返舎一九 画・作 1765-1831

1冊(合3冊) ; 18cm

[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]

黄表紙

今昔狐夜噺六丁裏

さてもへいけがたにハ

かなわじとやおもい

けん、われも/\と

ひ□□(欠け)せんにとり

のり□(欠け)にをさし

て、こきいだすを

のがさじと、げん

じのつわもの

おつかけ/\

たくかいけるに

はるかのふねに、

ひのまるかいたる

あふぎをおしたて

玉むしといふ

くわん女へ、さきに

い出て、ひなたぼこを

していたりける、この

たまむし、うつくしい

やりとおもいのほか

とんだ あはたづら

なり、どうりこそ

よく/\見れば

いしぢぞう也

ぜんざい/″\いうに

げんじのやり ばら

このあふぎの

 

今昔狐夜噺七丁表

まとをいる

べし、「われハこれ、玉むしと

いふ うつくしい

くわん女のつもり

なり、ゆめ/\うた

がふことなかれと、かきけす

や、ふでハなく、やつはり

さつくりとたつていたり

けるに、なすのよいちハ

とり おどしにて、もち

まへのゆみや おつとり

かのおふだのまと

ねらつてハいれども

いつきつて はなす

ともしれず

されども きつね

つうりきにて

どこぞのはづみ

にむつちりと

おふぎにわたつて

とびちりければ

ゐたりや/\

あつはれ ハだしの

ゆ□□□(欠け)やと

□(欠け)んずる こへハ

□(欠け)らましいほど

       きこへる

 

今昔狐夜噺六丁裏 中

  「おのゝ

   こまちが

   なれのはて

   やまだのうじと

   うたわれた

   おとこだァ〜

     つがも

     わへ

 

今昔狐夜噺六丁裏 下

     すゞ

     がもり

     からの

     くだり、らう

     そくハ また

     かくべつ

 

今昔狐夜噺七丁表 下

    「よその

     かたしハ

     まとに

     なるが

       このかゝしハ

       あちら

       こちらだ

 

今昔狐夜噺六丁裏

扨も平家方には

叶わじとや思い

けん、我も我も

ひ□□(欠け)せんに、とり

のり□(欠け)にを差し

て、扱(こ)き出だすを

逃さじと、源氏

の兵(つわもの)

追っかけ追っかけ

たく、(船を)かいけるに

遥かの船に、

日の丸描いたる

扇を押し立て

玉虫と云う

官女へ、先に

い出て、日向ぼこ(ひなたぼこ)を

していたりける、この

玉虫、美しい

槍と思いの外

とんだ 粟田面(あわたづら)

也、道理こそ

よくよく見れば

石地蔵也

善哉善哉 云う

源氏の槍 ばら

この扇の

 

今昔狐夜噺七丁表

的を射る

べし、「我はこれ、玉虫と

云う 美しい

官女のつもり

也、夢夢疑う

事なかれと、搔き消す

や、筆は無く、やつぱり

さっくりと立って居たり

けるに、那須与一は

鳥脅しにて、持ち前

の弓矢 押っ取り

かのお札の的

狙ってはいれども

粋って 話す

共知れず

されども 狐

通力にて

どこぞのはづみ

に むっちりと

扇に渡って

飛び散りければ

いたりゃ、いたりゃ

あつぱれ 裸足の

ゆ□□□(欠け)やと

□(欠け)んずる 声は

□(欠け)らましい程

       聞こえる

 

今昔狐夜噺六丁裏 中

  「小野小町

   なれの果て

   山田の氏と

   うたわれた

   男だァ〜

     つがも

     わへ

 

今昔狐夜噺六丁裏 下

     鈴ヶ森

     からの

     下り、蝋燭は 又

     格別

 

今昔狐夜噺七丁表 下

    「よその

     かたしは

     的に

     なるが

       この案山子は

       あちら

       こちらだ

 

 

くわん女

 官女

 

なすのよいち(那須与一公)

 源氏と平家の「屋島の戦い」にて、平家が立てた扇の的を、見事射落としたことで有名な源氏方の武士。

 

扇の的

 平家物語

 屋島の戦い

 

かく

 (船を)かいける と 日の丸描いたる

  掛詞

 

 

 

鈴ヶ森のくだり

     すゞ

     がもり

     からの

     くだり、らう

     そくハ また

     かくべつ

 そうそう、鈴ヶ森のくだりを、出来る事なら今一度、故中村富十郎などで、 見てみたい。

 歌舞伎が見たいワイ!

 

 

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