節分も終え、立春を迎えた。
陽気は、春。
庭を歩くと、ふきのとうが今年も芽を出した。
芽はまだ堅く、身と心をほころばすまでは後二,三日というところか・・・。
去年は蕗味噌をつくって楽しんだが、家族の希望をくんで、今年は天ぷらや和え物にする予定。
春の味覚に舌鼓を楽しみたい。
ふとみあげると、梅の老木の蕾が吹き出す。
我が家の梅は遅咲きなので、蕾はまだ堅い。
昨日読了した『毘沙門天像の誕生』がきっかけで、信貴山朝護孫子寺を思い出す。
寅づくし毘沙門天が日本に初めて現れたのは、伝説では信貴山。
その出現は寅年、寅の月、寅の日、寅の時刻と寅づくめだったことは以前にも記録した。
十二年に一度の寅年には、聖徳太子が祀ったと伝える奥秘仏が開扉されるそうだ。
百足(むかで)は毘沙門天のお使い。
毘沙門天の神使(しんし)とされる。
ちなみに、八幡さんは鳩、お稲荷さんは狐である。
そして先に書いたように、毘沙門さんの神使は百足というわけ。
本堂の欄間には百足がレリーフされている。
古い奉納絵馬も百足の図柄が多い。
百足は『おあし(お金)』が多いと、商売人を初め万人に喜ばれる。
お金が集まるようにと、ここの絵馬に願をかけ、奉納する人が後を絶たない。
こういった人間のまじない的風習は微笑ましい限りであり、今後のこういった言い伝えは継続されるのであろう。
写真一枚目には右に百足、左は龍といった吉祥。
また、二枚目写真は『毘沙門天』の金文字の左右に、金百足。
これで、景気回復間違いなし!と信じたいとほくそ笑む私である。