ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

点子ちゃんとアントン

2006-04-20 15:11:51 | 映画&ドラマにハマル!
<iframe marginwidth="0" marginheight="0" src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=officedanke-22&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as1&amp;asins=B000B84MXW&amp;fc1=000000&amp;IS2=1&amp;lt1=_blank&amp;lc1=0000ff&amp;bc1=000000&amp;bg1=ffffff&amp;f=ifr" frameborder="0" scrolling="no" style="WIDTH: 120px; HEIGHT: 240px"> </iframe>

ヒトラーを描いた映画で、しんどい思いをしたので、今回は、明るいドイツ映画「点子ちゃんとアントン」(1999年)を見た。といっても、いつものようにおうちでDVD。映画館に出かけたいが、終日、まだイベントに出す商品のシール張りで、どこへも出かけられないのだ。

ドイツの有名な児童文学者エーリッヒ・ケストナーの原作を、うまく現代に舞台を移して、ファミリーで見れる映画に仕上げている。

カロリーネリンク監督は、子供を描くと、とても上手い。子供の表情が、可愛くて自然で、顔がほころぶのだ。特典にメイキングや、彼女のインタビューがあって、面白かった。

共演者のママ役のユリアーナ・ケラー(彼女は、「名もなきアフリカの地」でもキャスティングされている)も言っていたが、カロリーネ・リンク監督の演技指導は、的確なのだという。

メイキングを見ると、てきぱきと指示する監督に、子供ながらも、迷いを感じず、演技に没頭している様子が伺われた。

彼女は、子役をキャスティングするときは、役のキャラクターを、その子役が、もともと資質として持っていることかどうかを重要視するという。シャイな子に、元気な役を当てて無理に演技させても、うまくいかない。その子とキャラクターがかぶる部分を見つけて、それを引き出すやり方のほうが、自然でのびのびした演技をさせることができるという。

エレア・ガイスラーは、はつらつとして元気一杯。自我が強く、言いたいことをはっきり言う。点子ちゃんは、大人なんか当てにしない。アントンを助けるためには、自分で駅で歌ってオカネを稼ぐという実行力を持っているのだが、エレア自身、「ほとんど点子ちゃんは、私だわ。」と言っていた。

アントン役のマックス・フェルダーは、離婚家庭でママと二人暮しで、この年齢にしては、大人びていて、悩みを抱えている男の子という役どころにぴったりのシャイさと内面を感じさせる。

子役が、成長して、俳優という職業を選ぶかどうかはわからない。しかし、自分に似た人物を、客観的に演じて見せるという経験は、その子の人生に、奥深く埋め込むものがあるのだろうと思う。

カロリーネ・リンク監督の作品は、「ビヨンド・サイレンス」「名もなきアフリカ地で」にも、子供が登場して、精彩を放っている。上記の作品は、幼少期から、もう少し長く少女の成長を描いている分、複雑で、重みもあるのだが、たまには、こういうピュアで、心温まる映画というのもいいものだ。