4月13日(金) 快晴
サウス・ウエストへ
今日は、州南西部のサウス・ウエスト地方をバスで旅することにした。その最南端のルーウィン岬までは、パースから車で4時間以上かかるため、ゆっくり旅をするのであれば、一泊するのがよいのだが、ちょうどこの日からワインで有名なマーガレット・リバーのワイン祭りが始まるということで、宿がとれず、日帰りの旅となったものだ。
朝もやのかかるパースの街並を車窓から眺めての出発であったが、一時間も走ると、車窓からは大陸の広さを目の当たりにする大平原と牧場が延々と続き、空には、いつみても感動する雲が流れ、地上には、地平線のかなたへと道が続き、地球が空に浮かんでいることを実感します。
途中、牧場でのんびりとうごめく牛たちと、野生のラクダを初めてみることができました。
パースから約340キロにところに、有名なバッセルトンの桟橋がある、ジオグラフ・ベイがある。このビーチには、長さ1837mにも及ぶ木製の桟橋が、沖に向かって伸びている。かの宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」の舞台となったと噂される美しい桟橋で、その先端までミニトレインが走っている、驚きの美しい風景を観ることができる。
桟橋を後にして、内陸に少し入るとワインの産地として世界的に有名なマーガレットリバーがあり、沢山のワイナリーの一つに立ち寄り、ワインの試飲を楽しみました。この旅で、一番楽しみにしていたものです。
ワイナリーはとても広大なぶどう園を有しており、葡萄畑がどこまでも続くその広さには、圧倒される。レストランの庭から見える広大な葡萄畑をバックに、写真を撮っていた時、同じツァーの二人連れのアイルランド娘に写真撮影を頼まれ、我々も記念の写真を撮ってもらい、仲良くなることができ、その後の旅が一層楽しいものとなった。試飲室では、彼女たちと並び、10種類以上のワインを試飲し、とても良い気分になったものだ。
この試飲で気に入った赤ワイン三本を買い、ほろ酔い気分でバスに乗り、うたた寝をしている間に、バスは昼食を予定している鍾乳洞を見学する場所へと向かった。
この辺り一帯には、石灰岩質の大地が形成されており、多くの鍾乳洞があるが、その一つに立ち寄り昼食をとってから、一番大きな鍾乳洞を見学することとなり、ワインで火照った体には、その中の冷気は心地よいものでした。
照明で照らされた内部は、奥行きが相当長く続くもので、その広さに圧倒されました。太古からこの地に住んだ動物の化石も展示されており、この地の生成の時の営みに、驚くばかりです。
洞窟を出ると、そこには鬱蒼と茂る緑の大地があり、子供たちが無邪気に遊びに興じる、時の営みとは関係ない世界があり、現実に戻ったものでした。
タイムスリップから現実に戻った我々のバスは、今回の旅の最終地である最南端のルーウィン岬へと一路向かった。岬に向かうにつれ、荒涼とした大地が広がり、その先に真っ白な灯台が見えてきた時は、その美しさに、バスの乗客全員が歓声をあげた程だ。
百年を超えて、今もこの地に佇むこの美しい灯台は、その灯をインド洋と南極海へと向けて放っており、今もこの海を航海する船を導いている。
かつて、この地に流刑された囚人たちや、新天地を求めてこの地を目指した先人たちも、この岬とこの灯台の灯をみて、きっと涙しただろう。
かつて、この地に流刑された囚人たちや、新天地を求めてこの地を目指した先人たちも、この岬とこの灯台の灯をみて、きっと涙しただろう。
そして、太古からこの岬の沖に訪れていたクジラたちは、今も変わりなく、この地へ巡ってくる。
この灯台の下の巨大なテーブルロックのベンチには、マーガレットリバーで交流することとなった、あのアイルランド娘の二人が座り、インド洋のかなたの祖国を想ってか、静かに海を眺めていました。
彼女たちの憂いを含んだブルーの瞳の奥には、本国イングランドと長年にわたって紛争を繰り返してきた、アイルランドの先人たちの涙が宿っているのだろうか。私は、彼女たちが、いつの日か楽園の地へ帰還できることを、この灯台と海に向かって祈ったものです。。
この灯台の下の巨大なテーブルロックのベンチには、マーガレットリバーで交流することとなった、あのアイルランド娘の二人が座り、インド洋のかなたの祖国を想ってか、静かに海を眺めていました。
彼女たちの憂いを含んだブルーの瞳の奥には、本国イングランドと長年にわたって紛争を繰り返してきた、アイルランドの先人たちの涙が宿っているのだろうか。私は、彼女たちが、いつの日か楽園の地へ帰還できることを、この灯台と海に向かって祈ったものです。。
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