数年前の5月初旬に、飯豊の山の中にある秘湯「湯の華」を再訪した。
毎年冬の間は休業し、5月からの営業だったので、営業再開してからすぐのころだった。→以前の記事「湯の華」
この時の目的は山野草だった。
何回か来ているうちにこの辺りには山野草がたくさんあることが分かっていたから。
もちろん温泉も堪能してからその付近の林の中に足を踏み入れ、山野草を探して歩き回った。
広河原温泉「湯の華」、周りの山にはまだ雪が残っていた。
[白川湖]
「湯の華」に向かう途中にある、白川ダムによってできた白川湖には5月頃からの約1ヶ月だけ姿を現す幻想的な水没林が現れていた。
ここからダートの道を入っていくと突き当りに「湯の華」がある。
そこまでの間は狭い道の両側が花、花、花で埋め尽くされていた。
車を止めた場所に一面に咲いていたのが「カタクリ」、「キクザキイチゲ」、「ニリンソウ」。
[カタクリ]
[キクザキイチゲ]
[ニリンソウ]
ところどころには「キケマン」、「エンゴサク」、「エンレイソウ」も見られた。
[キケマン]
[エンゴサク]
[エンレイソウ]
そのほかに少し林の中に入って歩いた時に見つけた花。
[ヤマブキ]
大群落になっていた。
[マツバウンラン]
この花は最近ではよく見るが、この時は初めて見た花だった。
[キジムシロ]
[ムラサキケマン]
一番感動したのが、「シラネアオイ」だった。
この花を見たくて日光白根山にも登ったのに、見ることができなかった花だった。
やっと念願が叶った。
名前の分からない花もあった。
この花はハコベのようだが、特定できなかったので、拡大してみた。
もう少し調べてみようと思う。
この花は「タンチョウソウ」とらむぶるさんのコメントにて教えていただきました。
こうしてすぐに誰かに教えてもらえるのは嬉しいことですね。
これだけ多くの花を見たので、十分満足したつもりだった。
ところが、山歩きを終え、この日の宿泊地の新潟県の咲花温泉に着いた時、また嬉しいことがあった。
玄関先にあったのが「トキソウ」、「クマガイソウ」、「ユキモチソウ」の鉢植えの3点セットだった。
めったにお目にかかれない花を、たとえ植木鉢の中だとしても、ここで見られるとは、本当にラッキーだった。
特に「ユキモチソウ(雪餅草)」は名前は知っていても見たのは初めてだったし、三重県、奈良県と四国の一部にしかに自生していないという花だったから。
[クマガイソウ]
[トキソウ]
[ユキモチソウ]
たった2~3年前のことなのに、もうずっと前のことのように感じる。
コロナ禍でなかったら、きっと今年も今頃は福島から山形当たりの温泉にいたのだろうと思うと、コロナが恨めしい。
広河原温泉「湯の華」のこと。
聞くところによるとこの温泉は2年ほど前に経営者が亡くなり、その後は後継者もいないため休業してしまったらしい。
再開はまだわからないとのことだった。
とても良い温泉なので、なるべく早く復活して欲しいと思っている。