「コルチカム」もヒガンバナと同じで、ある日突然花が開きます。
それも1本や2本ではなく、たくさん固まって咲き出すのですからビックリします。
花はサフランとそっくりです。
でも、この花はサフランではなく、別名では『イヌサフラン』と呼ばれています。
名前に『イヌ』がついている植物はたくさんあります。
樹木だとイヌシデ、イヌビワ、イヌツゲなどで、花だとイヌタデ、イヌザクラ、イヌバラなどがあります。
これらのように『イヌ』が付いている場合は、「元のものと比較すると、すべてにおいて劣っている」という意味らしいのです。
だからこのイヌサフランはサフランより劣っているということなのです。
どこが劣っているのかは分かりません。
でも、サフランとイヌサフランは全くの別物なのに比べるのも何だかなぁ~と。
サフランはアヤメ科、こちらはイヌサフラン科なのです。
開いた花もなかなかのものです。
サフランには全く劣ってはいないと思います。
でも、花はきれいなのですが、猛毒があるのです。
全草にアルカロイドの一種、コルヒチンが含まれています。
葉はギョウジャニンニクと、球根はジャガイモやタマネギと間違えられて、食べると中毒を起こし、死亡することもあるそうです。
しつこく『イヌ』にこだわるようですが、『イヌ』と付いているのはこの毒のせいということにしておきましょう。
学名:Colchicum autumnale L.
英名:Autumn Crocus
別名:イヌサフラン
科名・属名:イヌサフラン科(ユリ科) イヌサフラン属(コルチカム属)
原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、アジア西部