あんこう鍋が食べたいと思い、それならば大洗へ行こう、ということになった。
大洗までならば2~3時間あれば行けるが、せっかくだから1泊しようと思いすぐに宿を予約した。
茨城県は住んでいる場所に近すぎるせいかあまり知らないので、近場を観光がてら行くことにした。
最初はつくばみらい市の「間宮林蔵記念館」、他には誰もいなかったのでスタッフの方と間宮林蔵についていろいろとおしゃべりをした。
次は「ワープステーション江戸」、時代劇のオープンセットがたくさん建ち並んでいるて、どれもこれもが見たことのある風景だった。
あのドラマのあのシーンに出ていたとか、ここも使われていたとか、結構面白かった。
「ワープステーション江戸」を出たらすぐ近くに三重塔が見えた。
寄ってみたら「板橋不動尊」といって、この辺りの人がお宮参りなどに来る有名な不動尊で、弘法大師が創建したと伝えられている由緒あるものらしい。
三重塔だけでなく、本堂,楼門もすべてが立派だった。
こうしてみると、普段何気なく通過しているだけの町にも見どころがたくさんあることが分かった。
そして大洗に到着。
最近は「大洗磯前(おおあらいいそさき)神社」の岩礁に立つ「神磯(かみいそ)の鳥居」がパワースポットとして話題になっている。
そのためか海岸には散歩している人や波打ち際で遊んでいる人、鳥居まで近づいて行っている人など大勢の人がいた。
この鳥居、季節や時間によって違った表情があり、特におすすめは日の出の時間らしい。
宿はこの鳥居のすぐ上の道路に面していた。
食堂も兼ねているらしく、「あんこう鍋」を食べにきた人でいっぱいだった。
そして夕食はお待ちかねの「あんこう鍋」。
自分は漁師町育ちだったので子どもの頃、この時期になると近所の家の軒先にグロテスクなあんこうがぶら下がっていたのをよく見た。
だからあんこうは良く食べていた。
鍋よりも煮付けが多かった気がする。
鍋にしてもこんなにおしゃれなものではなかった。
それが今ではわざわざ食べに来るようになるとは・・・
それでも味は昔食べたものと変わらず、おいしかった。