ちょっと珍しい花を見つけた。
道路わきに咲いていた黄色い花。
花の中央から雄しべが飛び出している、ハナセンナ?
それにしては葉っぱが違う。
そこで思い出した。
昔、里山の自然観察会に参加した時に見たことがあった花だ、と。
これは「カラスノゴマ(烏胡麻)」。
あれから何十年と経つのに、その間ずっと目にしたことがなかった。
その観察会の時、名前のゴマは本来のゴマとは全く関係がなく、タネが小さいからゴマと付いている。
直径が2cmほどの黄色い花が、真夏から秋にかけて、やや下向きに咲くなどと教えられたことをまだ覚えていた。
この花は雄しべが中央から飛び出しているのが特徴で、本来の雄しべは短く、長いのは仮雄しべになっている。
この仮雄しべとは葯や花糸が発達せず、本来の生殖機能をもたない雄しべのことのようだ。
その他の特徴としては、花弁5枚、ガクはそり返り、葉っぱや茎に星状毛がある。
なかなかお目にかかれない花だけど日本の在来種ということになっている。
やっぱりこういった花はどんどん外来種に負けて、消えてしまうのだろうか。
学名:Corchoropsis crenata Sieb
科名・属名:アオイ科(シナノキ科) カラスノゴマ属
原産地:日本(関東以西)、朝鮮半島、中国