オパティアのホテルは海辺の高台にあり、外観はヨーロッパ調。
ツアーのホテルなので期待はしていなかったが、ロケーションは最高だった。
夜遅く着いて朝早く出発するし、ホテルは寝るだけでいいと思ってるから、これで十分だった。
ホテルのすぐ下は海で、5分くらいで行けた。
桟橋の近くにある遊歩道を散歩していたら、岸壁にウニがいっぱいへばりついていた。
ここでは食べないのかな?
この日の予定はシベニク、トロギールの市内観光だった。
また長いバスの旅が始まった。
シベニクまで340km、朝早く出たのに昼食をはさんで、シベニクに着いたのは昼の2時。
それでも海岸線を走ったので、景色を見ているだけで満足だった。
クロアチアの海岸線は深く入り組んだ入り江が多く、本当に驚くほどの絶景だった。
遠くに「聖ヤコブ大聖堂」のドームが見えてきた時、シベニクに近づいたのが分かった。
シベニクは、クロアチアの古都で、中世の街並みが残っているところ。
教会も数多くあるが、15世紀から約120年かけて造られた「聖ヤコブ大聖堂」は石だけで造ってある世界最大の教会、高度な建築技術で造られたということで「シベニクの聖ヤコブ大聖堂」として世界文化遺産に登録されている。
そのためか、観光客も多く、観光地化した感じだった。
建設当時はゴシック様式だけだったのだが、完成までの長い間にはルネサンス様式も取り入れられ、両方が見事に融合していた。
[ファサード]
左右対称で中央にゴシック様式の入口、屋根はルネッサンス様式の半円形となっていた。
[ライオンのドア]
左右にはアダムとイブの彫刻、上部には71人の顔。
この顔は建設に関わった街の有力者だと言われている。
ガイドブックにはこの教会の洗礼室の天井の装飾がみごとなので、必見と書いてあったが、残念ながらこのツアーは中には入らずに、外観を見るだけだった。
[レプブリカ広場の市庁舎]
左右には階段があり旧市街に行くことができ、向かって左側にはユライ・ダルマティナッツの像が立っていた。
[ユライ・ダルマティナッツの像]
大聖堂の建築は途中から地元の建築家、ユライ・ダルマティナッツが指揮をとった。
彼はベネツィアの影響を受けたので、このころからルネサンス様式が取り入れられたようだ。
ところが、完成を見ることなく亡くなってしまったらしい。
大聖堂を見学した後は市内観光だった。
大聖堂のすぐ後ろに立つ聖バルバラ教会、更に進んで聖イヴァン教会など。
[聖イヴァン教会]
[聖イヴァン教会近くの街並み]
少し自由時間があったので、街を散策した。
シベニク観光にかかせない4つの要塞があるのだが、そこまでは時間が足りなくて、断念した。
そしてバスで1時間余のトロギールに向かった。
トロギールは紀元前3世紀頃に古代ギリシャ人が建設した歴史のある街。
長い歴史の間、ハンガリー王、ベネツィア、ハプスブルグ家などに支配されたこともあったようだ。
トロギールは島のようになっていて、本土とは運河で隔てられている。
中世そのままの旧市街はかつては全部が城壁で囲まれていたが、今ではその一部しか残っていないようだ。
そして、ここも世界遺産に登録されている。
旧市街には北門から橋を渡って入った。
北門の上には街の守護聖人である聖イヴァン・ウルスィニ像が立っていた。
北門を入ると狭い路地が続いていた。
街全体が小さいので、石畳の路地をのんびりと歩きながら両脇にある建物などをみて回った。
[時計塔]
旧市街の中心、イヴァナ・パヴラ広場に面して立っている時計塔。
脇のステージでは観光客向けにクラッパの合唱を披露していた。
(クラッパ=ダルマチア地方に伝わる、無形文化遺産にも登録されている伝統的な男性アカペラ合唱のこと)
[聖ロブロ大聖堂]
時計塔の向かい側にある「聖ロブロ大聖堂」、 正面入り口の彫刻はクロアチアを代表するロマネスク美術の傑作らしい。
[聖ロブロ大聖堂の鐘楼]
この日はトロギール市内のホテルに泊まった。