奥会津が好きで時々行く。
温泉もたくさんあるし、素朴な田舎といった雰囲気が良い。
奥会津には大きな宿はなく、小さい宿ばかりだが、そこがまた気に入っている。
ここは元々は三島町の公営施設だったらしいが、現在は民間の運営となっている。
見た目、古い公営施設のような感じだが、中はきれいになっていて、スタッフの対応も良かった。
部屋は只見川を一望でき、その向こうに走っている只見線も見えた。
この宿の温泉の入り口には「自噴 天然の湯 湯温55度」と書いてある大きな木でできた横額がかかっていた。
露天風呂はなく、内湯のみだったが、10人くらいは入れる湯船は扇形になっていて、縁からお湯があふれ出していた。
また、洗い場はもちろんのこと、湯口の上に板が張ってあり、そこに抽出物が層となってなっていたのには驚いた。
かつてはこの壁からお湯を這わせて湯船に入れていたらしく、その名残のような抽出物が壁一面にこびりついているのだと、地元の人が言っていた。
ここは地元の人も多く、銭湯代わりにしているらしい。
少し熱めのお湯は薄茶色で、会津地方には多い炭酸の成分も含まれている様な感じがした。