畑の中にネギ坊主のような花が咲いていました。
ちょうど居合わせた人に聞いたところ、「ジャンボニンニク」だと教えてくれました。
ネギの仲間の花はみんな似ていますね。
先端に薄い皮の帽子(苞)をかぶり、それが剥がれると中から小さな花がたくさん現われてきます。
最初に見た時、いくつかの花の下に何やら白いものがぶら下がっていました。
どこかから葉っぱでも飛んできてくっついているのかなと思ったのですが、それが帽子の一部が剥がれた残骸だったのです。
このように花の下に薄い膜がくっついていました。
これは帽子が半分だけ取れ、中から花が半分顔を出しているところです。
[収穫されたジャンボニンニク]
ジャンボニンニクの特徴は何といってもその大きさです。
通常のニンニクの約5~10倍にもなる大きなサイズのニンニクで、中くらいのタマネギと同じくらいの大きさものもあります。
もう一つ、通常のニンニクと違うのは臭いの元になる「アリシン」という成分の含有量が少ないので、あまりニンニク臭がしないことです。
その代わりに「サポニン」と呼ばれる肝臓の機能を良くしてくれる成分が多く含まれているようです。
あまりスーパーマーケットなどでは売られていませんが、最近では鹿児島県の道の駅で販売されているのを見たことがあります。
というのも、日本での主な産地は関西から九州地方などの暖かい地方らしいのです。
ニンニクと名前は付いていますが、分類上はニンニクはなく、リーキ(西洋ネギ)の一種だとのことで、どちらかというと、タマネギに近いような感じなのでしょうね。
そのため、生でも食べられるようです。
大きいので「エレファントニンニク」、特有の臭いもあまり強くないため「無臭ニンニク」とも呼ばれています。
学名:Allium ampeloprasum var. ampeloprasum
英名:Elephant garlic
別名: エレファントガーリック、ジャンボリーキ
科名・属名:ヒガンバナ科 ネギ属
原産 :地中海東部