メコン川はチベットを源流としてミャンマー、ラオス、タイ、カンボジアを通って4000キロメートル先のベトナム南部まで流れている。
クルーズの出発地点はベトナム南にあるミトーという街。
ミトーからはたくさんのメコン川クルーズ船が出ている。
1日クルーズ、数時間クルーズ、ジャングルクルーズなどがある。
それらはボートだったり屋形船のようなものもあった。
今回はその中でも一番大きなクルーズ船で、1泊2日でメコン川を往復して、途中の島に上陸したりするコースを選んだ。
[クルーズ船]
たくさんあるメコン川クルーズのコースの中では一応豪華船で、中はとてもきれいになっている。
フランス、イギリス、ドイツ、イスラエルの人たちなど、さまざまな国の人たちと一緒に乗船した。
部屋は個室でベッド、シャワー、トイレと簡単なものだったが、不便は感じなかった。
食事は全員が一緒に、デッキやレストラン風の部屋でとった。
ベトナムはもともとフランスの植民地であったため、テーブルセッティングがフランス風で、お皿、カトラリー、グラス類の配置やナプキンのたたみ方など、感心するほどくおしゃれだった。
[デッキでの食事]
デッキではビュッフェ方式になっていて、レストランではコース料理となっていた。
数時間のクルーズ後、船から10人くらいずつ小舟に乗り移り、途中の島に上陸した。
そこでは離れ小島に住んでいる人たちの暮らしの様子を見たり、お寺を参拝したりした。
[島の露天商]
[お寺]
島から戻り、再び船に乗って進んでいると、果物売りの小舟が寄ってきた。
いわゆる水上マーケットで、パイナップルを買ったらクルクルと上手に皮をむいて渡してくれた。
メコンデルタの住民は川とともに生活しているので、小舟が住居だったり、移動手段だったり、商売道具だったりと、生活のすべてが小舟によって成り立っていた。
またメコン川は泥の川のように見えたが、泥が絶えず巻き上がっているだけで、水はきれいで栄養豊富らしい。
そのためとても良い漁場であり、魚の養殖も盛んだとかで、絶えず漁師の小舟が行き交ったり、岸には養殖場があったりもした。
[船の家]
[川に浮かんだガソリンスタンド]
[果物運搬船]
たった2日間のクルーズだったが、メコンデルタの人々の暮らしが理解でき、日本では決して味わうことのできない異文化体験ができたと思う。