第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

プライマリケア医のための抗菌薬マスター講座 Ver.2を読んで

2022-06-28 02:24:22 | 書評;献本御礼のコーナー

 

プライマリケア医のための抗菌薬マスター講座 Ver.2

みなさま、こんにちわ。今日は岩田健太郎先生の著書の書評依頼を恐れ多くも頂きましたので、忖度なく色々書かせていただきます。

と言うのも、岩田先生も抗菌薬不適切使用の研究を以前やられていました。僕らも数年前から優秀な医学生さんにメンタリングしつつ去年PLOSONEで発表した感冒に対する不適切な抗菌薬の使用方法(だけでない)に日本の医師はやはり試験や再学習の必要性が重要だと思っておりました。

特にソロプラクティスで抗菌薬の使い方に少しでも不安を感じた先生方にはこちらはとても良い書籍と思います。

 

書評

自分が抗菌薬を処方する際に岩田健太郎先生に背後から診療を観察されている気がする・・本書を精読した後に現場に臨んだ時の率直な感想です。

本書は2011年に初版が出されて10年以上の月日を経てこのCOVID-19パンデミックの時期に大きく改定されて世に出ました。僕は初版も勿論読んでいました。ちょうど当時総合内科後期研修医であった自分の映像が脳内に浮かんで少しセンチになります。病棟診療で毎日ヘロヘロになりながら、無数にある類似の(無駄そうな)抗菌薬の中からどのようにベストな抗菌薬をシンプルにカッコよく選択するか?その重要な事を数ページ毎読んでは、次の日に初期研修医にまるで以前から体得していたかのようにイキって教えていたことを今ここに認めて懺悔します。

改定というよりは新しい書籍に生まれ変わっていますので、ここで論評したく思います。まず読みやすさと脳に染みる感じが桁違いです。僕の経験では、日夜奮闘する臨床家が教科書を読む際に重要とする事は、文字がズバッと脳内に入り込み、感情が揺さぶられ、マインドセットが変わる文章であるかどうかと思っています。つまり「心に刺さる」かどうかです。僕は大学のセンセーの文章が嫌いで、難しいことを頭良さそうに難しく書いているだけの(読み手の行動が変わらない)文章が如何に双方に無駄で、時代遅れか。ところがどっこい本書は枝葉を削ぎ落とし極めてシンプルに心に刺さる文章で一貫しています。また情報の見せ方もウマいです(何故か悔しい)。重要な我が国のサーベイランスや資料などはスマホからQRコードで読み取れるようにまで進化しています。極め付けはプライマリケアの現場で用いるべき・用いるべきでないリストなどが商品名で要所に出てきて脳に染みるのです、口調は優しいけれど容赦無くぶった斬る、そしてまたぶった斬る (笑)。全ては、臨床家と患者にとって有益であるために必要なことです。変な忖度や同調圧力にも屈しない本質的・合理的知性が随所に散見されるので、最高に楽しい読み物としての側面も持っています。

今の時代の為に新しくブラシュアアップされた研究内容も見逃せません。本邦でのESBLに対するセフメタゾールの立ち位置、大動脈瘤などの重大な副作用が多いため米国FDAがキノロンをなるべく用いないようと推奨していること、またまた神戸大学病院の第三世代経口セフェムの使用数がついに0になり、院内採用もやめたという論文は痛快です(上記を聞いたことがない人は是非お読み下さい)。

医師は患者さんのために正しいベストとおもわれる診療をしたいと心から奮闘している真面目な方が多いです。しかし時に、各専門分野とのぎりぎりの境界領域では、判断に対して最後の一押しの勇気を誰かにもらいたくなることもとても多いのです。感染症診療に限れば、それは自分達の診断への不安と、ベストな抗菌薬処方ではないでしょうか?つまり、これは本書の哲学的対話(岩田先生の独り言)に触れる最高の動機付けとなります。

 

ここで問います、“あなたは抗菌薬を必要としている患者にベストな抗菌薬を処方し、必要ではない患者に抗菌薬を使わないという根拠を持った判断ができますか?”

この問いに対して、Yes,勿論だぜ!という方は本書を読まずに次のステップへ進んで下さい。しかし、少しでも不安を感じた方は、ぜひ本書を手に取りましょう。本書の最大の長所【脳に染みる知的興奮】に遭遇するであろう事をお約束します。

冒頭、背後から岩田先生に観察されると書きましたが、ここまでお読みいただき意図がわかってくださったと思います。抗菌薬処方で困ったアノ日、他科と揉めそうなアノ時に(揉めないで下さいね)、僕らのバックにはアノ岩田健太郎がいる!そんな感覚を感じつつ自分の抗菌薬処方に間違いなく自信がもてるようになるでしょう。


書籍 2週間で学ぶ臨床感染症について

2021-12-18 07:32:01 | 書評;献本御礼のコーナー

何を隠そう僕は翻訳本が好きではない。なぜかと言うと、一つは受験英語の弊
害で多くの翻訳本は直訳が多く、原著者は一体何を伝えたいのか、ロジックが
逆に分かりづらくなることが多いからだ。また、色々な訳者が自由に翻訳して
しまうことでさらに統一感がなくなる。

2週間で学ぶ臨床感染症


しかし、この本は全般的な文章のわかりやすさでは群を抜いており全く問題が
無かった。おそらく引用文献と原文と訳者の日本語とのすり合わせという緻密
な作業を全く厭わなかったであろう清田雅智先生と的野多加志先生達のプライ
ドが練り上げた成果であるのは間違いない。相当な苦労があったとお見受けす
る。


もっと言うと、類書に多い、どうだ!海外でしか遭遇しない貴重な症例だろう
!?珍しいだろう!?と言わんばかりの一部の感染症オタクのみが心躍る症例ばか
りを集めては、珠玉の症例集などと謳っている本はもっと好きではない。臨床
はすべからく、一生涯遭遇しないかもしれない疾患を学ぶよりも、常に遭遇し
うる疾患を深く学ぶ方がより患者に貢献できる。Prevalenceであり、pre-test
probabilityの問題が重要なのだ。それでも時に、想定していなかった感染症疾
患に遭遇することがある。その臨床現場のコモンとアンコモンのバランスこそ
が実に面白いのだ。
そして、この点も太鼓判が押せてしまう。この書籍に記載された全47症例は同
じ島国の先進国であり、その疾患のセレクションは日本の全内科医、総合診療
医にベストマッチしたバランスで用意されていた。おそらく偶然ではあるだろ
うが、感染症専門医にとってはマストなものばかりであり、全て答えることが
できる必要があるレベルだろう。


もっと言うと、僕は”臨床の匂いがしない”感染症のテキストは本気で嫌いだ。
しかし、この本は、自分をどこか俯瞰的に観察しながら、優れた臨床感染症指
導医と一緒にベッドサイドで教えてもらっている匂いがプンプンしてきた。我
が国で言えば、イメージ的には青木眞先生や、矢野晴美先生などの国際的フィ
ールドで活躍する感染症医の香りに近かった。貴重な感染症の症例は遭遇して
からアウトカムが出るまで自分の頭の中で咀嚼するのにどうしても週や月の単
位で時間を要する。しかし、本書の一症例は約10-20分程度あれば重要なエッ
センスのみを疑似経験をすることができる。こんなに効率的な学び方は他にな
いだろう。


我が国には、感染症の医師であることを名乗りながら、臨床がわからない感染
症の医師がもしかしたら歴史的に多かった(のかもしれない)。そして、僕ら若

手(自分が若いかどうかはおいておいて)が本当に必要としてきたのは、実験
基礎医学を背景にした縦割りの感染症ではなく、真に患者を診ている臨床感染
症医へのテキストであった。時はながれ、ようやくこのようなテキスト達が世
にでることを心から喜びたい。COVID-19に始まり、渡航医学や臨床感染症医
学は極めて重要な位置を占めるに至った昨今、全ての臨床家に手にとっていた
だきたい臨床感染症の最良書である。

 

ぜひサンプル画面だけでも、お手にとって見てみてください。


武装せよ!当直研修医のためのERのTips288個のレジデントクエスチョンの凄さ

2021-09-14 22:30:31 | 書評;献本御礼のコーナー

アンディーこと安藤裕貴先生から新しい書籍

「武装せよ!当直研修医のためのERのTips288個のレジデントクエスチョン」

を献本頂きましたので、どれどれ、ふむふむ、ホレホレ、惚れ惚れと読ませて頂きました。

うーむ・・、これは、一言で言えば、【現場感】です。指導している現場が見えてしまうので、そのERを見学させてもらっている指導医レベルは唸ります。

このような書籍を作り上げる事ができるということは、多分本物の御人です。ガチで優秀で、おそくら殆どの研修医の先生が一緒にERで過ごしていたら絶対リスペクトを一心に受けているだろうなぁ、悔しいなぁ〜という感情が起こり、誰の目にもERの指導風景が映像化されると思うのです。

 

研修医向けのアンチョコ本はあまりERの魂が入っていない(このときは、コレとコレとコレをやっておけ的な)ことが多いのですけれども、これは違います。

多分、研修医向け??(タイトル的にはそうであるのかもしれませんが)研修医向けの内容では絶対にありません。初診や当直を行う医師、プライマリーケアに携わる医師は全員読んだほうが良い内容と判断します。多分知らないことだらけだと思います。だからタイトルはレジデントを消したほうがいいかも?というのが後から感じたFeedbackです。

 

僕が特に驚いた点は3つに集約されます。

1つめ レジデントクエスチョンは研修医レベルの疑問ではない、研修医がふと指導医に質問をする時に、指導医側が懐をえぐられるような、冷や汗を書くような、というよりもPubMedをすぐに調べなきゃ!!って焦るレベルのクエスチョンなんです。これを、研修医レベル??うーん、まぁ僕の能力が研修医レベルなのだと思います。最近の研修医は超優秀なので全然OKです、悔しくなんか無いです!! ただ知識を紹介する本は5万とありますが、この本は知識の現場での使い方とそのメリット、デメリットまで教えてくれる工夫があります。

 

2つめ 無駄な事が全く無い・・なぜこのような疑問を解決していくスタイルをとったのか?なんとなく考察してみました。なぜなら、すごく読みやすくて、わかりやすくて、ちょっと調べるのに非常に良いからです(文献もしっかり読み込んである事が誰の目にもわかります)。医学書にありがちな、網羅的に全てを少しずつ載せていくという戦略は、僕のQuality improvement and safetyの戦略的にも超ブブーです。

推察するに、長い年月をかけて指導医が他者に相談や質問され続けてきた、そしてこっそり調べて学んできた蓄積をまとめた、または研修医やベテランの先生達が頻回に躓くことをまとめたのかもしれません。

そして、これらを徹底的にリストアップします。その最も重要な事を抽出する作業をすれば重要なことは上位20%の項目で約80%の需要に答える事ができます。

この書籍のトップ288は、おそらくはERの現場の90-99%を網羅するかもしれません。これは分析学的にPareto Chartの理論と同じなのです。

この手法は驚きました。多分、経営学やマネージメント理論が採用されています。

 

3つめ Physical や検査の意義、考え方、ベイズ理論を用いた診断学の根本的な内容を重視して、ERの現場で必要Physical などを絞って網羅的に入れてもらっています。これも驚きました。正直、Physicalは役にたつ(High yield)なものと、そうでないものとがあります。この本は、役に立つものだけ、忙しい現場で診断に寄与する可能性が高いものを抽出してくれているからです。面白いPhysical 的にPPPT(patellar-pubic percussion test)を役に立てることがデキるように記載されていたり、ERの本でこのような臨床医の心構え的な感性を感じ取ることは初めてであったかもしれません。とても感銘をうけておりました。

 

強いて欠点をあげるとすれば、表紙が漫画的だったので内容がそっち系か誤解しやいかもしれません。そのギャップもあえて狙っているだろう安藤先生の深淵は計り知れません。僕だったら、このレベルの書籍は海外の正書に匹敵するので格式高く、売り出すと思います。

 

“Andy’s ER clinical pearls”

 

こう名付けて相応しい書籍です。

(改定版の時は僕が表紙を作りたいです。)

Amazon ↓ 表紙はコレです。


僕らはまだ、臨床研究論文の本当の読み方を知らない

2021-04-23 23:17:18 | 書評;献本御礼のコーナー

後藤先生から献本頂きました、これはさぞかし期待できるとワクワクで開けました。

なんか小説のタイトルのような題名。

キュンキュン死する直前だった映画のぼく明日みたいに、”ぼく臨(りん)”って呼ばれそうなくらい臨床研究の苦労するところをポップにかかれています。

(TwitterやFBの投稿からMindsetがかなり似ていると感じておりましたので、やはりコレはHarvard MPHの集約+MGHでの学びのエッセンスかなと思います)

率直な思いを、羊土社さんにお礼のメールをしたら恥ずかしいくらいにいきなりホームページに採用されていました。

でもそれが率直な感想でしたので。

 

下記が書評です。

 

 

率直な感想を申し上げます。

まず

この本は、「ヤバい」です。

正直悔しいです。

その根拠として、自分が苦労して、苦労して、独学で学んできたこと、メンターと頑張ってきたことが、誰にでもわかるレベルで簡単に要点だけ書かれています。 

おそろしいCuration技術です。ツイッターなどSNSで端的に勘所をつかんだ表現を駆使できる先生が書かれたのだろうと思います。

 

また、臨床研究でメインとなるバイアスの問題や、多変量解析の考え方なども、網羅されており素晴らしい本であると思います。

欠点は、この内容のすごさを理解するためには、論文を書いたことがある読者、それで躓いたことがある読者に絞られるかもしれないという点くらいですが、それこそこの本の狙いだと思います。

巷にある類書とは異なるものでした。

 

以上、率直な忖度なき感想です。


成功するメンタリングガイド(メンターもメンティーもお互いに必要なテクニック!!)

2020-11-29 12:47:14 | 書評;献本御礼のコーナー

僕のある意味、課外教育方針を180変えられたHarbard Business Reviewの論文。

Dr. Chopra& Dr. Saintの

6 Things Every Mentor Should Do

https://hbr.org/2017/03/6-things-every-mentor-should-do

が出版された衝撃の一冊でした。これを徳田先生が翻訳されたとのことで献本いただきましたのでこっちにも書評を記載しておきます。

 

貪るように読んでしまった。一言で言うと、本気で悔しい。

書籍を読んで悔しいと感じることはそうそうない。

なぜかと言えば、今までの医師人生で苦労して、本気で悩んだことや、嬉しいこと悲しいこと、研修医や医学生が急激に成長して部分的に自分を超えた瞬間のアノ複雑な心境までも、これまで時間をかけてようやく感得してきた経験値(誰にも言わずにこっそり隠し持っていたもの)を完全に勝手に暴露された気がした。

メンターが行うべき実践手法や考え方、そのいちいち全てが、自分が優れたメンターを観察して苦労して学んだこと、数多くのメンティー達と接した時に生じた悩みや、研修医や医学生が抱えていることが多い相談内容にぴったりとフィットしているのだ。

何を隠そう、大学教員である自分は一時期やる気がない(ように見える?)医学生や研修医に対してすごく悩んだ。

若さゆえの過ちというやつか、誰にでも公平に出来るだけ丁寧な良い教育を!!と鼻息荒く取り組んでいた。結果的に、うまくいかず苦しかった。

しかしある日、作者のDr. Chopra& Dr. Saintが発表した「メンターが心得るべき6つの事」という論文を読んで自分の考えは完全に間違っていたと悟った。その答えは本書の中にあるので、ぜひ手にとって読んでほしい。

そう「メンターはメンティーを選んで良い」のである。そして、「メンティーもメンターを選ばなければならない」のだ。お互いの適切な選び方、効果的な関係性を維持する方法、お互いに離れるべきポイントなど本書の全てがいちいち実体験にマッチしており悔しいのだ。

最後になるが、自分は医師5年目のある日、監訳者である徳田安春先生に誘われ東京ドームのムーミン谷のパン屋さんでメンターメンティーの契り?を結んだ(気がする)。この日は人生の劇的な転換点となった。メンターとメンティーの関係は、プロとしての一人の医師人生を大きく左右する最重要課題である。

しかしながら、これまでその技術的なエッセンス、ノウハウを鋭く突いた本はなかった。この本はベテランも若手も学生も必携必読の医師人生指南の教科書である。

 

 

 

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内科初診外来 ただいま診断中! 鋪野 紀好 著

2020-06-19 12:30:49 | 書評;献本御礼のコーナー

千葉大学の若きカリスマから献本いただきました。

せっかくなので、ドドドと小一時間で読ませていただきました。読みやすいです。こんなイイ本をもらってしまっていいのでしょうか?

感想:さすがですね。もう同じ診断学を専攻する医師だけあって、全て納得の一文字でした。診断困難例への情報の集め方も普段行わないで紹介ばかりされている方はきっと生涯に渡って武器になると思います。診断エラーも僕はよく表・裏の診断学的に使い分けている表現がここではとてもNaturalに美しく解説されています。

またアニキ太郎先生のPivot & cluster診断戦略論文をすでに外来で言語化して使われていることに驚きました。これは絶対太郎先生喜ぶと思います。

さて、この本は研修医の先生と言うよりも、多くは診断学的に偏ってしまったベテランの先生の方が役に立つのと思います。特にDifficult patient Encounterだと思うのですね。よく遭遇するのが、色々なところでひたすら検査をするけれども「はっきり原因がわからない」、「画像や内視鏡では異常がなかった」、などの理由でグルグル色々な診療科を回っている患者さんへの効果的・効率的な外来診療ですね。

僕の外来にはそう言う方が本当に多いのですが、不思議なことにあるやり方を使うと多くの方が「涙」を流されます。

それは*BATHE法のEです。型のように決まっているのですが「それだけ検査を行っても、原因がわからないと言われてしまうと何か他に悪い病気があるのではないかと誰でもすごく不安になりますよね。大変でしたね。」的な共感姿勢をするだけ圧倒的に外来がスムーズになる瞬間、山が動く一瞬があると思います。

このように少しの工夫が、圧倒的に初診外来を楽しくスムーズにする話が満載です。ぜひ同志であるSHIKINO先生の本を手にとっていただければと思います。

 

*BATHE 法について

Background 背景

Affect 気持ち

Trouble 困っているところ

Handle 対処

Empathy 共感

 

 

 

 

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感染症プラチナマニュアル2020 岡秀昭著

2020-06-17 10:34:04 | 書評;献本御礼のコーナー

いつも色々なところで、ご一緒させてもらっているアニキ岡先生から献本頂きました。

 

正直、こんな、こんな、いただいてしまっていいのか!?というくらいに素晴らしい書籍です。

僕は個人的にSanfordのアプリ版を使っていたのですが、研修医から質問された場合には(圧倒的に研修医の先生はコレを持っています)こちらを参考に返答するようにしています。共通言語認識を持ってこそ教育は進みますので。

「プラチナマニュアルのP●に書いてあるよね〜、次はこの項目あたりを読んでおこうか。」などと簡単に自学自習を促すことができるからです。これをSanfordの小さ文字や英語を読めというとどうも効率と初動が落ちるんですよね。

 

なので、僕は若い先生の机にはプラチナマニュアルを置くように進めています。で、大学全体に多分必ず浸透していっています。

昔みたいに起因菌がわかっても変な抗生剤の使い方を見かけることが圧倒的に減っている気がします。コレは岡先生含め、先人達の大功績だと思います。

 

この本の良い点はガチガチではない、でも論理的でとっても臨床的で、プロとしてのセンスや思考が見え隠れする記載の仕方がとっても我々読者の心をくすぐります。岡先生の文章はいい意味で専門家専門家していなくていつもとってもわかりやすいです。唯一欠点をあげるとすれば、、うーん、見つけられません。。僕には字が小さいくらいでしょうか。

もうこれ一冊で、現場の抗生剤教育は十分?おすすめです 正直、研修医の先生はポケットに入る小さいものを、僕のようにほとんど抗生剤の選択に迷うことないけど、どうだったけ?との頻度の先生は圧倒的にグランデ版の文字の大きさをお勧めします。だって内容は抜群で読みやすく最高なので普通に、教科書として読めます。 https://amzn.to/3oMZi9l


ねころんで読める救急患者のみかた:坂本壮著

2020-06-10 08:10:10 | 書評;献本御礼のコーナー

研修医の感想:

ねころんで読める救急患者のみかた、早速読ませていただきました!!

看護師さんと研修医の会話を読んで自分なりにどうしたらいいかなって考えてながら読んでみました。

指導医🐱の発言が絶妙に痛いところをついてきていて、そこを考えるのが勉強になりました。
前のページで出てきたことが、後になって使えたり、とりあえずはざっくりこう覚えてたらいいということが所々書いてあって、とても整理しやすかったです!

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みなさまこんにちわ。

沢山の献本をいただきますが、一つ一つなるべくお礼をしたいのと、せっかくなのでブログにも(多い時には一日2-3000人の方が訪れてくれます)感想や書評を記載したいと思います。

 

まず一発目は盟友 坂本壮先生(なんだかんだ毎日やりとりしていますが・・)最新刊です!

当たり前ですがとても重要なことだと思いましたので、本学が誇る1年目研修医のM先生に感想をいただきました。上記は僕のような指導医が読んだ感想ではなく生の感想です。

 

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