第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

TOYOTA KAIZEN と医学教育改革、医療の質・安全学会でぶっこむ。

2018-11-25 12:41:08 | 診断エラー学

みなさまこんにちわ。医療の質・安全学会にお呼びいただいたのでお話ししてきます。

私のテーマは本邦の医療訴訟判例から読み取れる診断エラーについてです。招待いただきましたので絶対普段会話されていない内容にしてみました。
そもそもがこの領域は本邦ではアンタッチャブルな領域とされてきましたが、世界的には今後メジャーになっていくと体感しております。
久々にフリー以外の真面目?なプレゼンで緊張しました。ちょっと刺激が強かったかなと猛省しております。
 
さて、せっかくこのような学会で勉強させていただくので、実行可能で大学全体に波及できるような宝を「一つだけ」は学んで帰ろうと決めて、集中してお話し聞きました。中でも感銘を受けたのが世界のTOYOTAの業務品質改善部のお話しでした。
 
ほぼ医療の話に置き換えることができます。
Total quality managementの根本規則として
1) お客様第一(医学生・患者でもOKか)
2) 全員参加 (ここをどう取り組めるか?労働時間内に行うのであれば目に見えない生産性を意識できるか?、後述する組織トップのビジョンが必要)
3) 絶え間ないKAIZEN(これは大学・院内では定期・定時で行う工夫、専門部会、学年・役職問わないTeamを作る。)
 
の三つのトライアングルを全ての職員が考え守ることにあるとのことでした。
 
新しく学んだことは。PDCAとSDCAの両輪を回す重要性でした。
 
P(plan) D(do) C(check) A(act) 、これは方針管理や、抜本的改善、革新的な活動・アイデアなどで頻用する。ここから、組織全体が持つべき方向性・Standard化した行動や業務などを作成し浸透させる。
 
一方で、組織の活動の標準化(つまりは毎日の医療行為の標準化と質が保たれているか?良い教育が行われているか?)に関しては、PDCAではなく、SDCAを用いる。
 
つまり、S(Standardize 標準化) D(do) C(check) A(act)が重要で、行うべき標準化されたやり方、規則、考え方は遵守できているか、できないのであればなぜか?
 
なるほど、これらを振り返らないから、医学教育は停滞するのかと感じます。
他の先生の教育手法を大学教員どうしがチェックしたり、学んだり、評価したりすることは乏しい状況です。
ほとんどの医学部でSDCAはまず回ってないはず。(しかし、もうしわけありません、たとえ偉い先生でもその教育手法を評価する時代が多分きます。)
 
PDCAだけでは連続性にかけるために突発的なアイデアや斬新なパワーのあるリーダーが一次的に動かせたとしても持続性に欠け、人が変わればまた元に戻ってしまうことも考えられます。大学などの大きな組織あるあるですね。
 
どうすれば、全体に浸透させれるか?
TOYOTAの哲学では【組織のトップがビジョンを全体に示していないとKAIZENは絶対にあり得ない】とのこと。我がボスの鬼形先生のお言葉と一緒で、やはり部門のトップはそうあるべきなのでしょう。
 
ということで、ペーペーの僕らがやるべきことは、組織のトップたちが明確なビジョンを提示できるような風通しの良い雰囲気づくりと「辛くてしんどいところなどは僕ら下っ端が支えますので任せてください、やりましょう!!」とバックアップすることなのかもしれないと結論づけました。
 
ということで、昨晩はティクニィと小坂先生、マサルさんと会談。。
 
かまします T.W 2018. 11.25.
 
明日に繋がるいい話ができました。チクニィを中心にまた新しいアクション決定。
 
 

Elevator Pitch

2018-11-23 00:14:15 | Harvard medical school

みなさま こんにちわ。 毎週末の講演やWSで自分の時間がありません。孤独になって内省・内観するのが好きなのですが、どうしても課題課題に巻き込まれますね。 さて、チーム発表3 Digitalis Studyが終わりまして。 その3日後には個人課題のElevator Pitchの動画撮影があります。

どうも詳しく見ると、1分以内でCapstone Project(要は自分のResearch proposalです)のアイデアを話せるように練習しろと。 なんでも米国では上司に自分のアイデアや企画を話すために、要点をまとめて面白くエレベーターの中で話す必要があるそうです。

その練習です、その後同級生の1分プレゼンを厳しくFeed backするのも課題になるようです。 ちなみに、僕が一生懸命数時間考えた(つもり)の課題にしようとしたRCTは、関連話題として今週NEJMで小児のRCTが出てました。オイオイ。 でど直球の内容は、なんと心の友のひろみず君たちのチームがすでにやっていたと今さら判明。医中誌検索してなかったし。

もう時間ないです。 ならば無理やりFINERを少し変えて、新規性を出しますかね。何より「お前一人で、俺らがいなくても実行できるレベルの内容がイイぜ」とのことであったので尚更焦りますね。 もう数日しかないですが、、、しかも週末は学会で講演ですが、、、隙間時間でやるしかありません。 みなさまアディオス。

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As referenced in the Capstone Outline webinar, we have posted a new individual assignment on Canvas designed to: get you thinking about your Capstone Project develop your oral presentation skills develop your skills in giving feedback Please review this document for instructions on how to access and complete the assignment. The exercise contains three stages: Challenge Peer Review Recap Only the first stage (the Challenge) needs to be completed at this time. Once everyone completes this stage, we will provide details on stage two (the Peer Review.) Stage 1: Challenge - due by November 25 Use the ApprenNet software that has been built into Canvas to prepare and record a one-minute “elevator pitch” of a research question of your choice. While we encourage you to use a question that you are considering for your Capstone Project, this is not a requirement.


選択必修が始まりました。

2018-11-14 23:29:43 | Harvard medical school

みなさま、こんにちわ。

今日は朝から内科合同カンファレンス(各科の若手がいっぱい来てディスカッションするのは本当に良い勉強になるとおもいます)

三年生に寄生虫と原虫の講義(あまりにも範囲が広いので、個人の興味は捨てて、彼らのminimum reruirementを重視してすべてのCBTと国家試験を分析して出るところだけは特に重点的にやりました)

その後、臨床研究倫理審査委員会で審査いただき、

会議が2つ

家に帰ってきたらで、Harvard GCSRTのTeam会議でスライドづくりを南アフリカ、ボルトガル、デンマーク、サウジアラビア、日本で作りました。

その後に、Webinerといって全体の講義があるのですが、今日は選択必修の説明会なので適当に参加できました。終わって、今日ももう24時です。

 

 

 

他国のメンバーが中々積極的に参加してくれないので、悩んだりしましたが、このストレスフルな生活も半分近くまで進んできて、いつの間にか期末試験も終わり、すこしホッとしてます。

選択必修コースを選ぶ時期なので、少し迷ってます。(しかし、すべてを合格して卒業すればこれらの選択講座3つをすべてWebinarの録画もテストも含めて見ることができるとのこと。Harvardまじ、素晴らしい!)

選択必修は次の3つから選び合格せねばなりません。

 

Survey Design Elective 複雑なデザインの作成と統計STATA

This course covers the crafting of survey questions, the design of surveys, and different sampling procedures that are used in practice. Longstanding basic principles of survey design are covered. Statistical aspects of analyzing complex survey data will be featured, including the effects of different design features on bias and variance. Different methods of variance estimation for stratified and clustered samples will be compared, the handling of survey weights will be discussed, and the capabilities of Stata for such analyses will be emphasized. This elective consists of a blend of recorded online lectures and interactive webinars. The recorded lectures have an associated individual assignment (quiz). Your fourth (4th) team assignment of the year occurs within this elective. This is the only assignment conducted with your new (temporary) team. Teams should select a Presenter and an Alternate Presenter. These should be individuals who have not presented during the first three team assignments.

Secondary Analysis Elective 二次分析・既存のデータをどのように解析していくか?

Secondary analysis involves the use of existing data to conduct research beyond the primary question which the original study was designed to answer. This course covers topics commonly encountered in such research, including subgroup analysis, meta-analysis, non-linear relationships, and longitudinal data analysis. Relevant statistical methods will be presented and the capabilities of Stata for such analyses will be emphasized. Common mistakes and ways to avoid them will be highlighted. The pre-recorded lectures in this elective are supported by interactive webinars and have an associated individual assignment (quiz). Your fourth (4th) team assignment of the year occurs within this elective. This is the only assignment conducted with your new (temporary) team. Teams should select a Presenter and an Alternate Presenter. These should be individuals who have not presented during the first three team assignments.

 

Drug Development Elective 薬の開発・臨床研究・治験

Seminar topics include: How are Drugs Discovered and Developed, Case Study of the Pre-clinical Stages of Drug Development, Moving a Compound through the Drug Development Process, Good Manufacturing Practices--a Global Perspective, and Overview of Diagnostic Device Development. Entirely webinar based, this elective consists of weekly webinar discussions (generally held at 9 am Eastern Time) by experts from academia, industry, and government who have years of hands-on experience with large and small pharmaceutical, biotechnology, and related organizations. There are no individual homework assignments and students have the opportunity to interact with the faculty in real time. For these reasons, participants in this course are expected to attend all live sessions. Your fourth (4th) team assignment of the year occurs within this elective. This is the only assignment conducted with your new (temporary) team. Teams should select a Presenter and an Alternate Presenter. These should be individuals who have not presented during the first three team assignments. 

さて、どれにしようかなと。来週までに決めないといけません。

まずは、明日こられる麻生飯塚病院の清田先生のカンファレンスをマネージして宴会部長として懇親会を開く事が最大のミッションです!


期末試験 終わり、Workの激流にのまれないように決意表明。

2018-11-12 11:18:36 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

ニューオーリンズの学会で3演題(2つは臨床研究、一つはclinical case)久々に自宅に帰ってきた気がします。

いま先程、GCSRTの期末試験がおわりました。60分で34問くらいを解くというもの。

(こんなクソ忙しいのに試験なんかやってられるかっ!って怒っても、彼らからすれば年齢関係なく単なる学生なので仕方ないと割り切ります)

恐怖であった70%の未満の不合格には至らず、日本人として恥ずかしくないギリギリのラインであればまぁいいか〜と自分を甘えさせたいです。

さてさて、昨日は自分のメンターにお会いしてとても勇気と元気をもらいました。

自分を成長させるための勉強する時間さえ、最近は捻出できず。

やることが多すぎて悩んでいました。研究課題だけでも7個ほどありますし、Submitt 直前のCase3つや、なにより締切波状攻撃の商業誌の原稿などが多数あり、

大学業務や周囲からの依頼も、いいですよ、いいですよ〜と受けていると、本当にやるべき事ができなくなってしまいますね。

 

で、師匠からのアドバイスをもらいました。

0) まずファミリー

1) 最優先すべきは時間と集中力と知恵を用いるOriginal researchであり、これを進めることに徹すること(そしてこれが師弟の関係的に一番楽しいですよね)

2) 夜のWebカンファなどが続く問題に対しては、Protect timeを初めに設定してしまい、あとから入れないこと。(GCSRTの授業とチームミーティングは日本は極東なので仕方ない・・がそれ以外はCut off)

3) なるべくリサーチの執筆はその夜のプロテクトタイムか朝5-7時の誰も邪魔しない時間にやるようにする、なので深酒しない。

4) あまり医学的進歩・国の医療レベルでの進歩につながらない原稿は極力断る(が、師からの依頼は絶対にて、すべて受ける)

5) 上記で自分でないほうがいいのは、極力後輩に譲る。

6) マインドフルネスと筋トレも利用してみる(これは既にやってます)

ということで、とても元気をもらえました。不思議です。徳田先生は、会えばどのように指導してもらえるかかだいたいわかっているのですが、直接言われるとやる気と元気をもらえる本当の偉人であると思います。

よし、今月からこれで行ってみようと思います。決意表明的にここに示してみました。

 

 

 

 


Diagnostic error in medicine 11th New Orleans 1日目

2018-11-04 14:53:51 | 診断エラー学
みなさまこんにちわ
11th DEM New Orleansにきております。

DEM 通信1

前日のセッションはResearch Formで学会のフェローとして研究を行なっている若手発表者のデザインやアイデアを揉むという面白い企画でした。
初日の午前中は120$を追加で払って参加したIntroduction to research: the science of diagnostic error from study design to publicationというテーマで、数多くの論文を読ませてもらったSingh先生らから、なぜ診断エラーの研究は難しく、それをどのように乗り越えて行けばいいかという研究者のための研究ノウハウのレクチャーでした。というか、この午前中の中身に触れただけで今日は満足です。
 
そもそも診断とは何か?という定義が難しく、クリニシャンアートの領域でもあり、また診断エラーの定義はもっと難しいために、Diagnostic error の研究のデザインと実施と解析がさらに難しいものになるそうです。今回自分が実施したいくつかの診断エラーの臨床研究も同様に苦しんでいますのでその中身の的確さたるや(最も早く教えてくれよ〜)という感じで。
 
中でも引用されたのが糖尿病や高血圧ですら、その診断基準が変わり得るのににいわんや診断エラーは?ということでした。
 
さぁ、今から自分の臨床研究2演題の発表をしてきます。アディオス
 
 
昨夜に阿部先生、鈴木先生、原田先生と行ったJAZZ Barがやばかったです。本物とはこれか?!ビール一杯で胸一杯です。
 
 
 
今後、コラボレーションをできないか(Superviseしてもらえないか)アプローチしました。
 
Tari 11/3 2018