第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

Safety Intensive始まりました

2020-06-30 18:05:25 | Harvard medical school

みなさま こんにちわ。

Full timeの学生であれば勉強や研究に専念できてどれだけ幸せだったか、コロナを恨みながらの、いやいやちょっと待て

そもそも雇っていただいて、しかもこのおかげで得られた恩恵も多分にあるはず!などなど考えながらの特攻野郎A team状態(古い!)です。

(4年前に約束したメンティー達が今年度卒業するまではガイディングに向き合えたり、破壊的値段のボストンの家賃を節約できるなど)

 

さて、本来であれば6月1日から社会人としてPart time2年などのコースらしいのですが、僕の場合は本当に日本から乗り込んできた研究者?教育者?みたいな扱いをしていただておりJ1-VISAを大学から発行していただきました。そのために大学とWeb面接を2回しました、研究テーマ、やりたいことや将来のVisionなどなど、Harvard International Office様ありがとうございました。

しかし、秋学期はBostonがCOVID-19が落ちついていようがいなかろうが完全に全ての学部、大学院をOn lineに移行するとのアナウンスがあったためにそのまま日本にいるわけです。

なんとなく、イルイル詐欺から、行く行く詐欺のように周囲の人にご迷惑をおかけして申し訳ありません。やはりただただ上司の医学部長に感謝なのです。

さて、気になる同級生ですが、推定では10人+5人程度しかいないかもしれません、日本人は後にも先にも(あとはわかりませんが)開講以来これまで今の所僕だけのようです。相当、肩身が狭うございます。現在、正直友達も当然いません。やはりOn siteであればキャラクターでなんとかなるのですが・・流石にメールや文章のやり取りではNativeにSpeed感で負けます。

しかし今後の日本のGeneral mind 爆発のために僕はどうしても自分はここでちゃんと力をつけて、世界の人と遜色ないレベルに自分がいないとマジでまずいと思って大金をはたいて決断しましたので負けるわけには行きません。そう、いかなる時もアラフォーの座学はきついものです。

同期の現在の所属は、半分くらいはBoston在住Harvard関連施設で働いている医師です(BWH、 BIDMC、Boston 小児病院などが多いです)。一つの理由には働きながら学ぶことができるからでしょうね。どうしても関連病院の人が多いです。

中国から1名、ヨルダンから1名、エジプトから1名、英国から1名、カナダから1名、日本から1名を含めたとしても、楽しかったGCSRTの時のような他国籍Teamのような感覚はありません。まさにUSA一色です。

この辺り、島根の新一年生の気持ちがわかりました。

On line授業を展開しなければならなかった悔しさ、そして一年生が描いて憧れた医学部の学生としての生活を描けないことへの不安と、ストレスも同じようによくわかる気がします。

ということで、実は夏のコースが始まりました。毎週のテストや課題提出もありますが。怠けてしまって自分の弱いレベルを叩き上げるためにはどうしても必要な作業です。気負わずにボチボチマイペースで頑張って行きます。

 

サマースクールの日程らしいです。

ちなみに、下記が2冊が教科書です。2冊とも電子版で買いました。どうせ郵送できないだろうし、隙間時間で勉強することがとても重要と考えました

 

PATIENT SAFETY BY CHARLES VINCENT. 2ND ED. CHICHESTER, WEST SUSSEX; WILEY-BLACKWELL: BMJ/BOOKS. 2010.

SAFER HEALTHCARE BY CHARLES VINCENT AND RENE AMALBERTI. 1ST ED. SPRINGER INTERNATIONAL PUBLISHING. 2016.

 

 

 

 

 

 


内科初診外来 ただいま診断中! 鋪野 紀好 著

2020-06-19 12:30:49 | 書評;献本御礼のコーナー

千葉大学の若きカリスマから献本いただきました。

せっかくなので、ドドドと小一時間で読ませていただきました。読みやすいです。こんなイイ本をもらってしまっていいのでしょうか?

感想:さすがですね。もう同じ診断学を専攻する医師だけあって、全て納得の一文字でした。診断困難例への情報の集め方も普段行わないで紹介ばかりされている方はきっと生涯に渡って武器になると思います。診断エラーも僕はよく表・裏の診断学的に使い分けている表現がここではとてもNaturalに美しく解説されています。

またアニキ太郎先生のPivot & cluster診断戦略論文をすでに外来で言語化して使われていることに驚きました。これは絶対太郎先生喜ぶと思います。

さて、この本は研修医の先生と言うよりも、多くは診断学的に偏ってしまったベテランの先生の方が役に立つのと思います。特にDifficult patient Encounterだと思うのですね。よく遭遇するのが、色々なところでひたすら検査をするけれども「はっきり原因がわからない」、「画像や内視鏡では異常がなかった」、などの理由でグルグル色々な診療科を回っている患者さんへの効果的・効率的な外来診療ですね。

僕の外来にはそう言う方が本当に多いのですが、不思議なことにあるやり方を使うと多くの方が「涙」を流されます。

それは*BATHE法のEです。型のように決まっているのですが「それだけ検査を行っても、原因がわからないと言われてしまうと何か他に悪い病気があるのではないかと誰でもすごく不安になりますよね。大変でしたね。」的な共感姿勢をするだけ圧倒的に外来がスムーズになる瞬間、山が動く一瞬があると思います。

このように少しの工夫が、圧倒的に初診外来を楽しくスムーズにする話が満載です。ぜひ同志であるSHIKINO先生の本を手にとっていただければと思います。

 

*BATHE 法について

Background 背景

Affect 気持ち

Trouble 困っているところ

Handle 対処

Empathy 共感

 

 

 

 

https://amzn.to/3guIC3l

 


長尾先生大歓迎会

2020-06-18 14:12:29 | 総合診療
【前代未聞のオンライン大歓迎会 神降臨初詣】
 
あの神が出雲に来てくださいました。
学生幹事長のナガイさん、マンデル君、そうし君らが色々と自主的に準備くださりました。
 
我らが医学部長も来てくださりますので(勝手に予定をKeep)、学生の皆様、教員の皆様、
そして【しまね】大学医学部に所縁があって長尾先生を歓迎したい方はどなたでも参加可能です
(島根で働きたい人や教員やりたい人もどんどん参加ください)。
 
皆様 長尾先生の出雲の地へのご降臨を祝い、初詣をいたしましょう!!
 
*学生主体で、こういう教員の着任の歓迎の仕方があってもイイと思います!
島根の東京人口密度換算 3175名までOKです(63.5倍)
 
申し込みはコチラ
参加登録
(下記URLまたはQRコードから申し込みをお願いいたします)
お問い合わせ:shimanekangeikai@gmail.com
 

感染症プラチナマニュアル2020 岡秀昭著

2020-06-17 10:34:04 | 書評;献本御礼のコーナー

いつも色々なところで、ご一緒させてもらっているアニキ岡先生から献本頂きました。

 

正直、こんな、こんな、いただいてしまっていいのか!?というくらいに素晴らしい書籍です。

僕は個人的にSanfordのアプリ版を使っていたのですが、研修医から質問された場合には(圧倒的に研修医の先生はコレを持っています)こちらを参考に返答するようにしています。共通言語認識を持ってこそ教育は進みますので。

「プラチナマニュアルのP●に書いてあるよね〜、次はこの項目あたりを読んでおこうか。」などと簡単に自学自習を促すことができるからです。これをSanfordの小さ文字や英語を読めというとどうも効率と初動が落ちるんですよね。

 

なので、僕は若い先生の机にはプラチナマニュアルを置くように進めています。で、大学全体に多分必ず浸透していっています。

昔みたいに起因菌がわかっても変な抗生剤の使い方を見かけることが圧倒的に減っている気がします。コレは岡先生含め、先人達の大功績だと思います。

 

この本の良い点はガチガチではない、でも論理的でとっても臨床的で、プロとしてのセンスや思考が見え隠れする記載の仕方がとっても我々読者の心をくすぐります。岡先生の文章はいい意味で専門家専門家していなくていつもとってもわかりやすいです。唯一欠点をあげるとすれば、、うーん、見つけられません。。僕には字が小さいくらいでしょうか。

もうこれ一冊で、現場の抗生剤教育は十分?おすすめです 正直、研修医の先生はポケットに入る小さいものを、僕のようにほとんど抗生剤の選択に迷うことないけど、どうだったけ?との頻度の先生は圧倒的にグランデ版の文字の大きさをお勧めします。だって内容は抜群で読みやすく最高なので普通に、教科書として読めます。 https://amzn.to/3oMZi9l


Harvard MHQS始めました

2020-06-16 23:16:27 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

正直なところ、アラフォーでこのまま甘えていては自分が成長しない「やばい」という危機感と、どうにかGeneralism を日本の大学でも躍進させたいという強い思いがあり、憧れだったQuality Improvement and Safetyの大学院生になることを決意しました。

何度目?大学院だけでも多分4−5回目の入学なります。次はHarvard Medical SchoolのMaster of Healthcare Quality and Safetyというプログラムで、ハーバードで開講以来日本から初めての大学院生になるとのことです。よって、またICRT Dubaiの時のように情報が全くありません。自分が経験して情報を提供する義務を少しだけ感じています。

簡単に言うと、座学というよりも、病院内で起こる様々な問題を研究したり、実践的に対処したりする能力を養う、ならびに(研究や教育を)教えることができるようになることをGoalとしています。これは自分の大学教員としての経験と、今後総合医が大学で活躍する為に必要だ!という直感に極めてマッチしたことが一番の理由です。

掲げた志と学習の目的が完全一致したとも言えます。

話せば長くなるので、僕が出雲で悶々と一人悩んでいた答えはきっとこういうことなのだと今更ながらわかってきたように感じます。https://blog.goo.ne.jp/wataritari/e/3a8282223fdcd38c5ecfad150c039f0c

やはり人生にはトレードオフの時期があると思います。

今後僕と同じように大学で活躍したいと考えるずっと若いGeneralistがドンドン増えてきているなという直感と肌感覚で感じましたので、こちらにも情報を載せていこうと思います。

 

一番苦労したことは、夢を叶える為には、まず大型の研究費を個人で獲得しなければならなかったり、全てを遂行する為にはその上でHarvardの入学試験でも合格しなければならなかったり、何事も一人で始めることが多い僕の場合は他者には見えにくい苦労や問題が多いのですが、それでも”尊敬する上司の暖かい応援”や、師匠達はもっと大変だったはずですし、敬愛する兄貴たちは今でもずっと苦労しているますので、前に進むことから僕が逃げたら恥ずかしいなと大学でガスガス行くこと決意しています。

 

現在はCOVID-19の問題でVISAが半年延期、Harvardの全ての授業がオンライン化されるなどとんでもない時代ですが、それでも僕にはとってはチャンスだと思います。だって地方大学の現場で貢献しながらがっつり本気で死にながら学べる機会がありますので。

 

さて前置きが長くなりましたが、今日はなんなのそれ?とよく聞かれますので、Harvard Medical Schoolが提供している3つのプログラムを簡単にご紹介です。

この3つのプログラムのうち、左側のMMSCIは臨床研究に特化していて、MPHとは趣がやや異なって2年間の間に自分のテーマやラボで研究をPublishするまで徹底的に行う臨床研究化しまくったコースです(最近直感的に感じたのですが、日本の大学病院の先生方はこちらを望まれることが今後多くなるのかもしれません)。すでにジョンホプキンスのMPHを修了されたR先輩は臨床研究を学び体得する為に在籍されていたり、MPHと両方合格されたけど臨床研究を体得する為にこちらを選ばれたK先輩や、たまたまGCSRTでロンドンで2回も一緒だったM先生もおられたりと少し賑やかな羨ましいプログラムです。真ん中のClinical Service Operationは全く詳しくないのですが、医師、看護師、医療職の管理職の運営側の立場の人が学ぶいわば医療のMBA的な内容に近いかもしれません。実際にKenedy SchoolからHMSは数多く講師がきます。

 

さて、僕が所属する一番右のMHQSは


ねころんで読める救急患者のみかた:坂本壮著

2020-06-10 08:10:10 | 書評;献本御礼のコーナー

研修医の感想:

ねころんで読める救急患者のみかた、早速読ませていただきました!!

看護師さんと研修医の会話を読んで自分なりにどうしたらいいかなって考えてながら読んでみました。

指導医🐱の発言が絶妙に痛いところをついてきていて、そこを考えるのが勉強になりました。
前のページで出てきたことが、後になって使えたり、とりあえずはざっくりこう覚えてたらいいということが所々書いてあって、とても整理しやすかったです!

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みなさまこんにちわ。

沢山の献本をいただきますが、一つ一つなるべくお礼をしたいのと、せっかくなのでブログにも(多い時には一日2-3000人の方が訪れてくれます)感想や書評を記載したいと思います。

 

まず一発目は盟友 坂本壮先生(なんだかんだ毎日やりとりしていますが・・)最新刊です!

当たり前ですがとても重要なことだと思いましたので、本学が誇る1年目研修医のM先生に感想をいただきました。上記は僕のような指導医が読んだ感想ではなく生の感想です。

 

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