秀逸な映画だった。。。
もうスクリーンに釘付け。
片時も目を逸らせなかったわ。
これまでの戦争映画のように、
敵対する国同士が全面的に戦うわけでもなく、
ひとりの人物にフォーカスした人間ドラマを描くでもない。
まさに現実に起こった「撤退」の事実を、そのまま映し出していた。
そこには戦いの勝敗や人間の苦悩や対立などはない。
ただ「逃げ切れるか」、その一点のみに注力されていた。
観ている方としては、もうずっと緊張しっぱなし。
「こいつら本当に帰れるのか?」
っていう不安だけが常に全身を覆っていた。
だからこそ、戦争の惨さがじわじわと伝わってくる。
もはや兵士たちに戦う意志はほぼなく、
疲弊しきった彼らの想いは無事に帰ることだけ。
戦って死ぬならまだしも、
逃げたい帰りたいという彼らが死んでいくのは残酷である。
特に船が沈没して溺れ死ぬのは想像しただけでも息苦しい。。。
しかもクリストファー・ノーランらしく、
ほとんどCGを使わずに、実際に戦艦や戦闘機を使い、
エキストラも6000人使ったというのだから、
他の映画以上に重厚感があった。
今回はセリフもほとんどなく、
絵だけで見せる映画だったけど、
その絵だけでここまで緊迫感を与えるのは圧巻だし、
音楽の使い方もよかった。
そんな緊迫感があったからこそ、
兵士たちが食べていたジャムパンがとてもおいしそうだった(笑)
でも、今すごく宣伝されているよね。
テレビCMもそうだし、ネットの記事もそうなんだけど、
そういうのに触れると食傷気味になったり、
せっかくの緊迫した戦争映画が、
ただのエンタメとしての映画の印象が強くなっちゃう気がするから、
観るなら早く観た方がいい。
IMAXがオススメ。