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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

音楽だけじゃない!友達に恋愛に家族にと青春真っ盛りの『カセットテープ・ダイアリーズ』

2020年07月04日 23時32分27秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Blinded by the Light
製作年:2019年
製作国:イギリス
⠀ 配給:ポニーキャニオン

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:28/82
⠀ ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★☆☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★★☆

【あらすじ】
舞台は1987年のイギリス。
パキスタンから家族と移住してきたジャベド(ヴィヴェイク・カルラ)は書くことが大好きで、
幼い頃から日記や詩を書き続けていた。

しかし、当時は人種差別が色濃く残り、
「パキ野郎は出て行け」と露骨な嫌がらせを受けることもしばしば。

もともとロック・ミュージックにハマっていたジャベドは、
ある日同級生からブルース・スプリングスティーンのカセットを貸してもらい、
その歌に衝撃を受ける。

まわりからの嫌がらせや、
頭の固い父親からの抑圧に鬱憤が溜まっていた彼にとって、
ブルースの歌は自分の心を代弁しているかのようだったからだ。

その影響で彼の書く詩にも変化が表れ、
徐々に人々から注目されるようになったものの、
父親からは「そんなバカなことをしているんじゃないと」認められず、
関係が悪化していってしまう。

【感想】
これはいい映画だった!
音楽に影響を受けて興奮しまくっちゃう若者の話だけど、
音楽と共に駆け抜ける10代の青春って感じが懐かしみある。

友達や恋人、家族と対立したり、夢と現実の間で葛藤したりしながらも、
大好きなことを突き詰めていく真っ直ぐな主人公の姿に感動必至。

そして、その人間ドラマを盛り上げるブルース・スプリングスティーンの歌がいいんだよ!
実は、普段洋楽を聴かない僕はブルース・スプリングスティーンのことを知らなかったんだけど、
劇中の様々なシーンで彼の歌が使われていて、
「こんなに多くのシーンに使えるほど幅広い歌があるのか」ってことにまず驚く。

さらに、彼の歌はメロディーが馴染みやすいからか、
洋楽を聴かない身でもスッと耳に入ってくるのが心地よかった。

また、歌詞が主人公のまわりにテキストとして浮かび上がってくる演出があるんだけど、
どこが彼にとって刺さるポイントなのかってのが視覚化されてるのもよかったなー。

ただ、どことなく尾崎豊っぽい歌詞なので、
「尾崎豊を聴いて青春時代を過ごした若者」って、
そのまま日本にもトレースできそうな印象はある(笑)

もちろん、洋画だからこそのドラマチックな展開があって、
ここまで感動できる作品に仕上がっているとは思うんだけど。

他に個人的に刺さったのは、主人公のジャベドの勇敢さ。
自分の好きなことを貫くために、父親に怒られても反論して、
自分の主張を押し通す強さがうらやましい。

16歳のときの自分だったら、
親に強く反対されたら何も言い返せずに、
黙って怒りを内に溜めちゃったと思うから。

そうやって、ひとりの歌手の歌と出会ったことで、
自分の好きなことが研ぎ澄まされて、
思い通りにならない環境の中でもがきながらも、
それを大事にしていくストーリー展開は見ごたえあるし、
自分のわがままだけでなく、
ちゃんと家族と向き合えるところなんかは素直に主人公を尊敬できる。

これ、実話らしいからね。
脚色もあるようだけど、いい人生エピソードだなと思った。

【その他】
劇中で聴いたブルース・スプリングスティーンの歌声に
なんか聴き覚えがあるなあと思って調べてみたら、、、やっぱり。
1985年の“We Are The World”に参加してた人だった。

彼のソロパート、すごくインパクトのある歌い方で、
中学生のときにPV観てからずっと耳から離れなかったんだけど、
まさにその人だったとはw

映画『カセットテープ・ダイアリーズ』公式サイト/全国絶賛公開中!

ブルース・スプリングスティーンのロックに乗せて贈る青春音楽映画!1980年代後半のイギリス。パキスタン移民の少年がスプリングスティーンの音楽...

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おじいちゃんのギャップがかわいい『一度も撃ってません』

2020年07月04日 22時59分22秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
⠀ 配給:キノフィルムズ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:63/81
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★☆☆☆
    音楽:★★☆☆☆

【あらすじ】
怖い見た目に寡黙な性格。
御年74歳の市川進(石橋蓮司)は伝説のヒットマンとして
密かに殺しの依頼を受けていた。

しかし、その正体はただの売れない小説家。
理想のハードボイルド小説を書くために、
本物のヒットマンである今西(妻夫木聡)に仕事を頼み、
暗殺の様子を取材していた。

そんな中、妻には不倫を疑われ、
敵のヒットマンに命を狙われるという人生最大のピンチに陥る。

【感想】
ヒットマンが実は売れない小説家という設定は面白い。
コメディではあるけど、爆笑するような陽気なコメディというよりは、
クスッと笑えるシーンが散りばめられたコメディという感じで、
作中にもあったけど、バーで静かに飲むような雰囲気の映画。

まさに「ゆるめのハードボイルド」といった印象で、
石橋蓮司のややおっかなそうな見た目に反して、
くしゃみひとつで尿漏れしちゃうような
高齢者あるあるなシーンなんかは
そのギャップがかわいかったりする(笑)

石橋蓮司、岸部一徳、桃井かおりらが50年来の友人という設定で
バーで飲んで酔っ払ってる姿なんかは、
未来の自分もそんな感じになりそうなので微笑ましい(笑)

出ている役者がベテラン揃いの中、
佐藤浩一と寛一郎、柄本明と柄本佑という
親子共演が目立つのも感慨深いけど、
トヨエツと前田亜季が最後まで誰なのかわからなかったw

映画『一度も撃ってません』公式サイト

2020年4月全国公開ー昼は売れない小説家、夜は伝説のヒットマン!?石橋蓮司18年ぶりの主演×阪本順治監督ハードボイルドコメディ最新作。

ICHIDOMO

 

めずらしく韓国の一般家庭の事情を垣間見た『はちどり』

2020年07月04日 00時47分39秒 | 映画


【基本情報】
 原題:벌새
 英題:House of Hummingbird
製作年:2018年
製作国:韓国・アメリカ合作
⠀ 配給:アニモプロデュース

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:53/80
⠀ 感動😭:★★★☆☆
切ない🥺:★★★☆☆
⠀ 青春🌸:★★★☆☆

【ストーリー】
1994年、ソウル。
5人家族で集合団地に暮らす14歳のウニ(パク・ジフ)は、
学校に馴染めず、 別の学校に通う女友達と遊んだり、
男子学生やウニに想いを寄せる後輩女子とデートをしたりしていた。

両親は小さな餅屋を切り盛りし、
あまり子供たちにかまってやれないため、
兄は親からの期待の鬱憤をウニへの暴力で晴らし、
姉は毎晩のように恋人と遊び呆けており、
ウニ自身は孤独な思いを抱えていた。

ある日、ウニの通っていた漢文塾に
女性教師のヨンジ(キム・セビョク)がやってくる。
ウニは自分の話を聞いてくれる彼女に次第に心を開いていき、
唯一信頼できる大人だと思っていた。

そんなある人、ソンス大橋崩落事故が起こる。
家族が巻き込まれたかもしれないと不安になるウニだが、
ほどなくして彼女のもとにヨンジから一通の手紙と小包が届く。

【感想】
初TOHOシネマズ池袋での鑑賞。

めずらしい韓国映画だなと思った。
これまで、そんなに韓国映画をたくさん観てきたわけではないけれど、
大体アクションか恋愛モノで、
そのぶっとんだ設定や人間関係を楽しむことが多かった。

しかし、今作はまったく違う流れだ。
韓国の一般家庭の日常と、主人公の思春期で揺れ動きやすい心情を描いていて、
韓国映画というより日本映画に近い印象があった。

中二だからね、ちょっと悪さしたり、友達や異性との付き合いがうまくいかなかったり、
そんな中で親よりは若い年上の大人に心を開いたり、
どこにでもあるような光景が流れていくので、
自分の過去と重ね合わせて共感はしやすいと思う。
まさに、ティーンエイジャーの成長物語って感じ。

ただ、国は違うのに、あんまり日本と変わらないから、
韓国映画でよく感じるような“非日常”という点ではインパクトが弱いかも。

あと、どこかのサイトで
「男性が優位な社会で鬱屈した思いを抱える少女が〜」って書いてあったけど、
別にこの映画で“男性が優位な社会”ってのは感じなかったな。。。

いや、僕が男だから意識できなかったのだろうか。
確かに、父親が偉そうだったり、兄が暴力を振るっていたりってのはあったけど、
かといって女性陣がそれに屈しているわけでもなく、
家族喧嘩と捉えれば、特別に男性が優位ってわけでもない気がした。

映画『はちどり』公式サイト

世界各国の映画祭で50冠を超える受賞!本国でも異例の大ヒットとなった韓国映画がついに日本公開決定。誰にでも経験があるような、あの頃の思い。少...

映画『はちどり』公式サイト