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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

「わからないこと」による恐怖が増え、完全にホラー寄りになっていた『透明人間』

2020年07月10日 23時40分53秒 | 映画


『透明人間』

【基本情報】
 原題:The Invisible Man
製作年:2020年
製作国:アメリカ
⠀ 配給:東宝東和

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:19/86
⠀ ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★★☆

【あらすじ】
富豪で天才科学者のエイドリアン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)の
妻セシリア(エリザベス・モス)は、夫のモラハラに耐えられず、
ある晩家をこっそり抜け出すことに成功。

友人宅に身を寄せるセシリアだったが、
ある日から奇妙な体験をするようになり、
「見えない何か」に悩まされることになる。

まわりは誰も取り合ってくれず、ストレスが日に日に増していく中で、
ついにセシリアが持っていた疑惑が確信へと変わる。

【感想】
これまでの『透明人間』とはまったく異なるアプローチで面白かった!
現代風のホラーをベースに、
過去作の中で一番納得しやすい科学技術を用いた“透明化”。

要素としては、『パラノーマル・アクティビティ』と『ターミネーター2』と
『メタルギアソリッド』が入ってるかな。

今作で特徴的なのは、主人公が透明人間本人ではないということと、
その正体がずっとわからないこと。

これまでは、しょっぱなから透明人間が出てきて正体が明確だったり、
実験の失敗や事故により透明化してしまうなど、
透明化に到るプロセスが明示されていたから、
「わからない恐怖」がなくて、サスペンスな色合いが強かった。

しかし、今作においては、透明人間という概念が途中まで存在せず(あくまでも“見えない何か”)、
それが誰なのかも確信がないという「わからない恐怖」がある分、
ホラーとしての性質が強く出ていたと思う。
「わからいことがこんなに怖いなんて」というのは、
この映画を観て改めて感じた。

なお、個人的にはホラーはまったくダメで(笑)
ちょっとでも怖いと顔のどこかに手を置いて、
すぐに目を隠せるようじゃないとダメなぐらいには怖がりなんだけど、
前半は一人で観に来たことを本当に後悔した。。。

「見えない何か」がいつどうやって来るのかがわからないから、
常に画面のどこかに怪しいところがないか探っちゃうんだよね。

特に、カメラが引きになったときとか
「絶対どこか動くだろう!」って疑惑の目しかなかった(笑)

この感覚、まさに『パラノーマル・アクティビティ』。
音楽も怖いし、急にドーン!って来るから、
危うく「ひゃっ!」って声出そうだったよ。
(いや、僕のホラーのハードルが極端に低いだけで、
 普通の人はそんなに怖くないのかもしれないけどw)

後半はパニックアクションで、精神病院を舞台に繰り広げられる攻防は、
完全に『ターミネーター2』。
セシリアがサラ・コナーにしか見えなかった。

『メタルギアソリッド』の要素は、、、
映画館で確かめてみてください(笑)

これは映画館で観た方がいい作品だし、
この夏ヒヤッとするにはちょうどいいと思う。

【その他】
ユニバーサルは1920年代から、
ミイラや透明人間などのモンスター映画を作っていて、
そのリブートを最近またやり始めたんだけど、
マーベルらしく「ダーク・ユニバース」という形で、
クロスオーバーさせる予定だった。

しかし、その第一弾となるトム・クルーズの
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』が興行的に振るわなかったことから、
ユニバース化の企画はなくなり、
単体としての作品で作られることになったとか。

でも、個人的には『ザ・マミー』も『透明人間』も面白かったし、
いくらでもやりようはあるから、
ぜひ「ダーク・ユニバース」を復活させて欲しいw

映画『透明人間』公式サイト

緊張の連続で窒息寸前!すべての「透明人間」を凌駕する、至極のサイコ・サスペンス映画。絶賛上映中

映画『透明人間』公式サイト

 

ありがとう、そしてさようなら。『イップ・マン 完結』

2020年07月10日 02時00分03秒 | 映画


【基本情報】
 原題:葉問4:完結篇
 英題:Ip Man 4:The Finale
製作年:2019年
製作国:香港
⠀ 配給:ギャガ・プラス

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:1/85
⠀ ストーリー:★★★★★★★★★★
キャラクター:★★★★★★★★★★
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★★★★★★★★
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★★★★★★★★

【あらすじ】
1964年、香港。
ケンカばかりする息子をアメリカに送ろうかと
サンフランシスコの学校の視察に行くイップ・マン(ドニー・イェン)。

そこで、学校に入るにはチャイナタウンにある
中華総会の会長ワン・ゾンホア(ユー・ウエ)から紹介状が必要と知る。

しかし、中華総会の掟である
「西洋人に中国武術を教えてはならない」という項目を、
イップ・マンの弟子であるブルース・リー(チャン・クォックワン)
が破っていることから仲違いしてしまう。

さらに、当時は今以上に人種差別や不平等が色濃く残っている時代で、
ワンの娘は学校で何かと絡まれる日々を送っており、
ついにケンカの最中に白人の女の子が怪我をしてしまう。

それに怒った彼女の両親は、
これを機にこれまで敵対視していた中華総会を壊滅させ、
アメリカから追い出そうと動くのであった。

時を同じくして、ブルース・リーの弟子である海軍のハートマン(ヴァネス・ウー)は
軍に中国武術の導入を進めようとするも、
白人至上主義の上官から怒りを買う日々で、
ここでも中国武術は排除の危機に。

異国の地で対立し合う白人と中国人、空手と中国武術。
イップ・マンは体に異変を抱えながらも、
仲間と未来のために再び戦いに身を投じて行く。

【感想】
現状、文句なしで今年1位。

実はこのシリーズずっとスルーしてきて、
この作品のために過去作全部観直したんだけど、
本当に面白いし、今回も完結編にふさわしかった。・゜・(ノД`)・゜・。

まず、開始後5分で必ず1アクションあるのがいいんだよ、毎回。
そこで一気に見入っちゃうから。

で、「ムキーーーッ!」って本当にムカつく敵がいて(そう思わせるのがうまいんだよね)、
そいつらをぶちのめすってわかりやすい展開がこの映画の魅力なんだけど、
その中でもバトルシーンの壮絶さは、あらゆる映画の中でも群を抜いてる。

やっぱり人間が己の身ひとつで拳を交えるのはね、
小さい頃から『週刊少年ジャンプ』を読んで
育ってきた身からしたらたまらないんだ。

あのスピード感あふれる拳の攻防戦を生でやるのがかっこよすぎて。・゜・(ノД`)・゜・。
本当に「シュバババババッ!」って音がするから、
漫画をそのまま実写化しているかのよう。

しかも、ドニー・イェンとかガチの武術家だからね。
そんな人がアクションするんだから動きのキレが違うし、
中国映画はカンフーアクションのノウハウが貯まりまくってるから、
どうやったらかっこよく見せられるか熟知してるわけじゃない。

そりゃあ、、、もう、、、どの映画も勝てませんよ(笑)

あと、観た人にしかわからない話だけど、
今回はメッチャ『2』に近い構図だったよね(ちなみに僕は『2』が一番好きです)。

最初は「イップ・マンとかいけすかねえなあ」って中国人同士で対立して、
ちょいと事件なり手合わせなりがあって仲良くなって、
彼らを見下す白人がいて、仲間がそいつらにやられて、
イップ・マンがリベンジを果たすっていう。

さらに、今回は海を渡った国での出会いの中で、
自分の子供との向き合い方や伝えるべきことなんかも考えていたから、
感動するところも多かった。

シリーズを通して思うのが、
イップ・マンってちょっと孫悟空みたいなところがあって、
ブルマが言ってたように
「確かに強いこともあるんだけど…
 どんなにとんでもないことが起きても必ず何とかしてくれそうな…
 そんな不思議な気持ちにさせてくれる人なの」
って言葉がピッタリ当てはまると思う。

彼は決してあきらめないし、人を見下さないし、人のミスをとがめないし、
むしろ戦うことをよしとしないし、でも大切な人は守るし、、、
そういうところが“何とかしてくれそうな”気持ちにさせる。

今、上司にしたい人1位だわ(笑)

映画『イップ・マン 完結』公式サイト

舞台は米国、教え子ブルース・リーとの再会、残される息子への思い― 最後の戦いに挑む詠春拳の達人イップ・マンの有終の美。10年に渡る“イップ・...

映画『イップ・マン 完結』公式サイト