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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

人魚の歌声がほとんど聴けない『マーメイド・イン・パリ』

2021年02月12日 19時13分22秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:24/25
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★☆☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ラブストーリー
人魚

【あらすじ】
記録的な雨による大増水で、浸水してしまったパリ。
セーヌ川に浮かぶ老舗のバー“フラワーバーガー”のオーナーの息子で、
ウクレレを持って歌うパフォーマー“サプライザー”として働くガスパール(二コラ・デュヴォシェル)は、
ある夜、傷を負い倒れていた人魚を見つける。

彼女の名前はルラ(マリリン・リマ)。
ルラは、美しい歌声で出会う男性を例外なく虜にし、
恋に落ちた男性の心臓を破裂させ命を奪っていた。

歌によって人間から身を守ってきたルラは、
ガスパールの命も奪おうと歌をうたうが、
過去の失恋の経験から、
恋する感情を一切捨て去ってしまったガスパールには、
その歌声がまったく効かなかった。

ルラを懸命に看病するガスパール。
その彼の献身的な優しさに、ルラは次第に心惹かれていくが、
人魚であるルラは2日目の朝日が昇る前に海に帰らねば、
命を落としてしまうという。
と同時に、ガスパールの体に異変が起こる。
胸がギュッと締め付けられるように苦しいのだ。

パリで出会ったふたりは、
無事に恋を成就させることが出来るのか……?

【感想】
予想に反してつまらなすぎた(笑)
人魚と人間の恋で、予告を観る限り、
ミュージカルっぽさを感じたから、
大人の『リトル・マーメイド』かと思いきや、、、
思いきや!

人魚のルラは歌はうたうものの、
演じた役者がうたうシーンはほとんどなく、
さらに人間の言葉が少ししか話せないから、
そこまでセリフも多くない(笑)

まあ、ビジュアルは人魚といえるほどの美しさではあったけども。
毛穴のない白く透き通るような肌に、綺麗なブロンドヘア。
『FF7』のクラウドを実写化したらこんな雰囲気だろうかなんて思えるものの、
物語のヒロインとしてはかなり存在感が薄いかな(笑)

ガスパールも仕事があるから、
いっしょに過ごす時間もそんなになかったように感じられて、
2人の絆が深まってるのかどうかがわからないまま別れの時間。
まったく感情移入できない。

唯一、ルラに夫を殺された女医が、
物語にパンチを与えてくれそうな感じではあったけど、
これまたタイミングよくルラを逃すから、
何の意味もなくてね。。。

画と雰囲気は悪くなかったけど、
逆にそれが眠気を誘う感じもあって、
個人的には残念と言わざるを得ない映画だった。

ちなみに、バーに赤い髪の女性がいたけど、
あれは間違いなくアリエルを意識してると思った(笑)

映画『マーメイド・イン・パリ』公式サイト

夢のような恋に落ちる― <恋を知らない人魚>と<恋を捨てた男>が奏でる心ときめくおとぎ話。新宿ピカデリーほか大ヒット公開中!

映画『マーメイド・イン・パリ』公式サイト

 

トラウマからの脱却をうまく描いた『ファーストラヴ』

2021年02月12日 19時08分22秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:20/24
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
サスペンス
ヒューマンドラマ
トラウマからの脱却

【あらすじ】
川沿いを血まみれで歩く女子大生が逮捕された。
殺されたのは彼女の父親。

「動機はそちらで見つけてください。」
容疑者・聖山環菜(芳根京子)の挑発的な言葉が世間を騒がせていた。

事件を取材する公認心理師・真壁由紀(北川景子)は、
夫・我聞(窪塚洋介)の弟で弁護士の庵野迦葉(中村倫也)と共に、
彼女の本当の動機を探るため、
面会を重ねる。

二転三転する供述に翻弄され、
真実が歪められる中で、
由紀は環菜にどこか過去の自分と似た「何か」を感じ始めていた。

そして、自分の過去を知る迦葉の存在と、
環菜の過去に触れたことをきっかけに、
由紀は心の奥底に隠したはずの「ある記憶」と向き合うことになるのだが……。

【感想】
サスペンスっぽくはあるけれど、
犯人はすでにわかっているので、
その動機が何なのかを深堀りしていく映画。
だから、刑事は出てこずに弁護士と公認心理師がメイン。

由紀と環菜が幼少期にトラウマがあるという共通項をフックに、
お互いを、そして自分自身を見つめ直す展開と、
その2人の迫真の演技が見どころになっている。

ただ、いずれも"性"に関わる部分ではあるので、
ちょっと重い。
“ちょっと”というのは、
ストレートにそういうことではなく、
変化球で来てるから、
人によってはストレートで来るよりも嫌悪感ありそう。

歪んだ家庭環境や父と娘という関係性、
弱い少女という立場で抗うことができなかった2人が、
それを乗り越えていく過程はいいけどね。

ずっと言えなかった、
言ってはいけないと思い込んでいたことを、
正直に話すことで、
痛みは伴うけれど、
結果それが救いになるっていう見せ方もよかった。

とはいえ、2人のエピソードがリンクしているわけじゃないんだよね。
なので、時々「これ何だっけ」って思ってしまう部分はあった。
由紀は由紀、環菜は環菜と分けて観る必要はあるかなー。

あと、あんまりサスペンスを期待しすぎない方がいいかも。
どちらかと言えばヒューマンドラマなので。

さっき観た『すばらしき世界』に引き続き、
内村遥が出ているから、
同じ役者を同じ日に違う映画で目にするというのもなかなか貴重(笑)

それにしても、窪塚洋介は相変わらずかっこいいな。
あの人にしか出せないオーラや雰囲気ってのがあって、
オダギリジョーにも似たような感覚を覚える。

映画『ファーストラヴ』公式サイト

主演:北川景子×監督:堤幸彦×原作:島本理生 第159回直木賞受賞ベストセラーサスペンス、衝撃の完全映画化! |大ヒット上映中!

映画『ファーストラヴ』公式サイト

 

役所広司の演技が凄まじい『すばらしき世界』

2021年02月12日 19時05分46秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:7/23
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ヒューマンドラマ
ヤクザ
極道
ヤメ暴

【あらすじ】
殺人を犯し、13年の刑期を終えた三上(役所広司)。
彼は、目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、
身元引受人の弁護士・庄司(橋爪功)らの助けを借りながら自立を目指していた。

そんなある日、生き別れた母を探す三上に、
若手テレビディレクターの津乃田(仲野太賀)と
やり手のプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)が近づいてくる。

彼らは、社会に適応しようとあがきながら、
生き別れた母親を捜す三上の姿を
感動ドキュメンタリーに仕立て上げようとしていた。

肩身の狭い社会に翻弄されながらも、
懸命に生きる三上に降りかかる運命とは……。

【感想】
元ヤクザが“普通”を得るために、
もがき苦しみながら社会に適応しようとしていく映画で、
『ヤクザと家族 The Family』と近しい設定ではある。

しかし、こちらの方がより生活に密着した作りになっていて、
元ヤクザが普通の生活を送るために
どれだけの苦労があるのかが伝わってくる内容だった。

仕事もないし、世間の目も冷たいし、
それでいて瞬間湯沸かし器のような性格だから、
何かと問題を起こしてしまう三上。
とはいえ、根っからの悪人というわけではなく、
まっすぐな性格ゆえの行動だから、
憎めないばかりか好感度は高い。

そんな役を演じきる役所広司の演技が、
この映画の一番の見どころ。
極道に身を置いただけのことはある
ドスの効いた声と怖い表情を見せたかと思えば、
本当に元ヤクザなのかと疑いたくなるぐらいの
親しみやすい笑顔も見せてくれて、
改めて彼の演技は素晴らしいなと思う。
僕は、三上の感情が爆発して、
カップラーメンをぶちまけてしまうシーンが一番好きだった。

ただ、母親を探すくだりが弱く、
なぜそこまで母親に固執するのかの深掘りがなされてなかったから、
そこはもう少し知りたいなと感じたかなー。

あと、注目したいのが田村健太郎っていう役者さん。
いろんなドラマや映画に出てて、
今回も終盤で障害を持つ役どころで出演してるんだけど、
この人もいつも幅広い役を演じていて、
しかも、どの役もピッタリハマってるんだよね。

そういえば、『ヤクザと家族 The Family』で
ヤクザを演じていた北村有起哉が、
今回ケースワーカー役で出演しているのがなんかウケる。
今度はそっちかーいってw

英語のタイトルは“Under The Open Sky”。
劇中でキムラ緑子演じる極道の妻が、
「シャバは肩身は狭いけど、空は広いって言いますよ」
というセリフに準拠してるんだろうなー。

とにかく、役所広司の演技だけで観る価値がある映画でした。

映画『すばらしき世界』大ヒット上映中

名優:役所広司×監督:西川美和 映画『すばらしき世界』大ヒット上映中!実在した男をモデルに「社会」と「人間」をえぐる問題作

ワーナー・ブラザース映画