【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:32/32
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
映像:★★☆☆☆
音楽:★★☆☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆
【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ドキュメンタリー
世界史
秘密結社
イルミナティ
【あらすじ】
トム・ハンクス主演で映画化されたダン・ブラウン原作の『天使と悪魔』や
スタンリー・キューブリック監督の『アイズ ワイド シャット』など数々の映画でも、
その恐るべき存在と底なしの恐怖が描かれてきた謎の秘密結社<イルミナティ>。
1776年のドイツでの創設以来、
世界の政治や経済だけでなく、文化や芸術をも陰で操り、
様々な謀略を実践して全世界の支配を目指してきたと言われるその結社の実態は、
絶対的な箝口令と闇の掟によって、
これまで明かにされたことはなかった。
フリーメイソン研究家としても知られる映像作家ジョニー・ロイヤルは、
そんな人類最大のタブーに果敢に挑み、
映画史上初めてイルミナティの驚くべき歴史と真実の全貌を明らかにする
衝撃と禁断のドキュメンタリーを完成させた。
この秘密結社は、一体誰が、どんな目的で創り、
200年以上にわたって世界と人類の歴史にどんな影響を及ぼし、
何をしてきたのか?
【感想】
映画好きな人なら一度はその名を耳にしたことがあるであろうイルミナティ。
闇の秘密結社である。
最初は架空の組織かなと思ってたんだけど、実在してたんだよね。
で、そんなイルミナティを扱ったドキュメンタリーがあるってんで観に行ったのだけれど、
これが小難しい。
というのも、世界史のバックボーンがないと時代背景が掴みづらい上に、
出てくる用語の意味も何となくしかわからないので、
ちょっとでも気を抜くと話が理解しづらいのだ。
あとなー、これ一番大きいと思うんだけど、
内容がだいぶ想定してたのと違うんだよ。
てっきりイルミナティの目的とか真実とか、
そういう「知られざる真実が明らかに!」的なドキュメンタリーかと思ったんだけど、
ほとんどがイルミナティの中にある位階制度の説明だったから、
なんかそこまで「知られざる!」感なかったなっていう(笑)
いや、もちろん僕は知らないことだらけだったんだけど、
普通に本とか出てそうだなっていうw
とはいえ、一応軽くまとめておこう。
結論から言うと、このドキュメンタリーを観る限りは、
闇の秘密結社とはいえ、
そこまで極悪非道な連中ではなかったんじゃないかってこと
(少なくとも、オフィシャルな彼らに関しては)。
教育や道徳の向上によって世界をよくしようという志を持った人たちの集まり。
創設者はアダム・ ヴァイスハウプト。
18世紀、カトリック教のイエズス会が絶大な権力を持っていたとき、
ヴァイスハウプトはカトリック教が禁止していた本の内容を
人々に広めるためにイルミナティを創設。
彼はフリーメイソンにも入会し、
そこでもイルミナティの勧誘を行って、
ごっそり人を持ってきたりとなかなかのやり手。
後にクニッゲ男爵という人が入会したことにより、
イルミナティは大きく飛躍。
位階制度の導入など、
組織としてより強固なものになっていった。
ただ、やがてこの2人の意見が合わなくなっていき、
クニッゲ男爵が脱退したことでイルミナティは失速。
ヴァイスハウプトは優れたリーダーとは言い難く、
しょっちゅう人と衝突していたらしいとのこと。
そして、このタイミングで、
カール・テオドール選帝侯があらゆる結社を禁止にしたことで、
イルミナティは事実上解散となった。
存続期間は10年ほど。
意外と短いのよ。
ただ、面白いのが、解散した証拠もいくつか挙がっているにも関わらず、
世界のあらゆることがイルミナティに支配されているのではないかという人もいること。
イルミナティの最大の功績は、
現代に至ってもまだこうやって話題にする人がいることだろうと
専門家も言ってた。
現に、非公式の分派みたいなのもあるようだし、
自分たちがイルミナティだと言えば、
「はい、そうですか」としか言えないからな。。。
もし、イルミナティが極悪非道の集団だとしたら、
それはオフィシャルのものではなく、
勝手に名乗っている人たちのことかもしれない。
てっきり犯罪集団かと思っていたイルミナティだけど、
その歴史と内部事情に関しては、
けっこう普通の組織だなってのがわかるという点では、
歴史の勉強になるかな。