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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

奥さんの表情が一番ホラーだった『シャイニング』

2021年07月24日 13時11分01秒 | 映画


【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:8/9
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ホラー
サイコスリラー
スティーヴン・キング
スタンリー・キューブリック

【あらすじ】
元・教師のジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)は、
妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル)、
幼い息子のダニー(ダニー・ロイド)を連れ、
ロッキー山中の豪華ホテルにやって来た。

豪雪のため冬場は閉鎖される
このホテルの管理人に就いたジャックは、
静かな環境の中で、
かねてから構想していた小説を執筆しようと考えていたのだった。

平穏な日々が続いたある日、
ダニーは館内通路で突然の怪異現象を目撃。
そこから、一家の運命が狂気に満ちていくことに……。

【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
1980年のアメリカ映画。

ホラーは苦手なのでずっと避けていたのだけど、
「午前十時の映画祭11」で“金の殿堂入り”を果たすために
初めてちゃんと鑑賞した。
ホラーというよりはサイコスリラーみたいな感じで、
そこまで怖くはなかったかな。
とはいえ、いろいろわかりづらい(笑)

この前観た『ライトハウス』(2019)のように、
ただっ広いホテルの管理人となった主人公のジャックが
だんだん狂気に染まっていくという話だけど、
その狂気に染まっていく理由は正直わからない。
ジャックはもともと癇癪持ちかつアルコール依存症、
そして作家という商業柄、
神経質なのではないかと考えられるけどね。

調べると、原作ではこのホテル自体に邪悪な意志があり、
ジャックは霊的な存在に取りつかれていたということらしい。
映画ではその設定がまったく生きておらず、
単にジャックが暴走してしまったようにしか見えないから、
唐突すぎた印象。

息子のダニーも、
原作では自らが持つ超能力=シャイニングを使って
父親と対峙するキャラクターだそうだけど、
映画ではそんな描写はない。
そもそもシャイニングがどういう能力かわからず、
冒頭で料理長のハロラン(スキャットマン・クローザース)との会話で
軽く触れられる程度。

なので、いろいろ惜しい気がするんだよなー。
原作は読んでないけど、
ネットで調べた感じだと、
原作をちゃんと映画化してくれた方が、
個人的には楽しめそうだった。

ただ、音楽はすごくよかったのよ。
ストーリー自体は謎だらけだけど、
恐怖を搔き立てるBGMの数々でカバーできてる。
大したことないシーンでも、
ビビらせてくるだけのインパクトがあって、
この映画をホラーたらしめてるのは、
音楽のおかげかなと。

でも、この映画で一番怖かったのは、
妻のウェンディだね。
彼女が包丁を持った状態で、
幻を見たときの恐怖に引きつった表情が、
この映画の中で一番怖いシーン。
まさに『ハンターハンター』のパームみたい。
主人公のジャックはただの狂気クソ野郎だから、
怖いっちゃ怖いけど、
ホラー的な怖さはゼロ。
妻の方がホラー感満載。

ちなみに、ポスターにもなっているジャック・ニコルソンのこの顔。
これを撮るためにスタンリー・キューブリックは
2秒程度のシーンに2週間かけて、
190以上のテイクを費やしたらしい。
この話が本当なら、
こだわりが尋常じゃないし、
同じことを190回繰り返すジャック・ニコルソンが
リアルに狂気に染まっていきそうじゃないかって(笑)

それにしても、これを観て改めて思うのが、
『レディ・プレイヤー1』の本作の再現率の高さがヤバいなってこと。

午前十時の映画祭11 デジタルで甦る永遠の名作

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