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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

ブヒブヒブヒヒ。豚をメインとして動物たちと同じ目線で彼らの日常を切り取った『GUNDA/グンダ』

2021年12月30日 01時33分40秒 | 映画

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:155/281
   ストーリー:ー(ストーリーなし)
  キャラクター:ー(人格あるキャラなし)
      映像:★★★★☆
      音楽:ー(BGMなし)
映画館で観るべき:★★★★☆

【要素】
ドキュメンタリー
農場
動物



ナショナルジオグラフィック

【元になった出来事や原作・過去作など】
・なし

【あらすじ】
ある農場で暮らす母ブタGUNDA。
生まれたばかりの子ブタたちが、
必死に立ち上がり乳を求める。
一本脚で力強く地面を踏み締めるニワトリ。
大地を駆け抜けるウシの群れ。

迫力の立体音響で覗き見るその深遠なる世界には、
ナレーションや人口の音楽は一切ない。
研ぎ澄まされたモノクロームの映像は本質に宿る美に迫り、
驚異的なカメラワークは躍動感あふれる生命の鼓動を捉える。

ただ、そこで暮らす生き物たちの息吹に耳を傾けると、
誰も気に留めないようなその場所が、
突如“無限の宇宙”に変わる――。

誰も観たことのない映像体験が待ち受ける。

【感想】
農場を舞台にしたドキュメンタリー映画。
動物たちの息遣いが聞こえてくる距離感。
こういう映画こそ、
IMAXやVRでやるべきかと思う。

◆映像だけに特化した作り

このドキュメンタリー映画には、
ナレーションはない。
むしろ、人間は一切出てこない。
起承転結の物語もなければ、
字幕もないし、
BGMもない。

あるのは、
モノクロの映像と、
自然の音だけ。

母ブタと子ブタの日常を映し出しただけの、
シンプルゆえのメッセージ性の強い作品。
だからこそ、映画館で観るべき映画。

◆子ブタがかわいい

冒頭は子ブタの出産から始まる。
生まれてすぐ母ブタの乳を吸う姿に、
生きようとする生命の力強さを感じる。
ブヒブヒ言いながら、
兄弟たちと競い合うように乳に群がる姿に癒される。

◆脅威のカメラワーク

この映像のすごいところは、
動物たちとの距離感だ。
かなり近づいて撮っていると思うんだけど、
動物たちがまったく警戒していない。
気にすら留めていない。
完全に自然と一体化しているかのようで、
まるで自分たちがその農場にいるかのような錯覚さえ起きる。
動物の目線で見た日常がそこにはある。

人によってはかなり退屈かもしれないけど、
自然や動物が好きな人なら、
ずっと観ていられるはず。

◆母ブタへの感情移入

締めくくりは心が痛む。
気づいたら大きくなってる子ブタたち。
用途は不明だけど、
突然母ブタから引き離され、
トラックで連れて行かれてしまう。

呆然と立ち尽くす母ブタ。
何が起きたのか理解できていない様子。
辺りをくるくる周り、
立ち止まり、
また歩き出す。
それが20分近くも続く。

状況は把握できていないものの、
自分の子供がいなくなったことだけはわかっているようだった。
豚の脳がどこまで認知できるのか、
感情があるのかはわからないけど、
人間の目を通して見ると、
突然訪れた悲劇に成す術なく、
ひたすらうろつくしかできないように見えた。

◆そんなわけで

『ナショナルジオグラフィック』とか好きな人ならハマるかも。
モノクロだけど、
外に出づらい雰囲気の今、
動物や自然の映像を観たいときにはちょうどいいかも。



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