うつらつら真昼間から漕ぐ舟にあなたを乗せてナイルを進む
いつよりか動かずなりし子の部屋の時計思へどおもふのみなる
子が不在の部屋。時計が止まるほどに長い時間。けれど、時計を進めようとは思わない。親とはそんなものかも知れない。だからいつまでも子なのだろう。
子が不在の部屋。時計が止まるほどに長い時間。けれど、時計を進めようとは思わない。親とはそんなものかも知れない。だからいつまでも子なのだろう。
牡丹散つてうちかさなりぬ二三片
蕪村
森澄雄「俳句への旅」より
「うちかさなる」が美しいイメージを引き出す。牡丹もそうだが日本的な美意識は咲いている時より散った後に働くように思える。私だけが感じることだろうか。
蕪村
森澄雄「俳句への旅」より
「うちかさなる」が美しいイメージを引き出す。牡丹もそうだが日本的な美意識は咲いている時より散った後に働くように思える。私だけが感じることだろうか。