大阪弁何度も練習するあなた「箸橋端」が「橋端箸」に
一体の仔猫の肉をわけあいて鴉三羽の影がまじわる
作者が怖い。「影がまじわる」ところまで観察しているから。普通、目を背けたくなる光景だろう。想像すらしたくない。冷静な観察は短歌にとって必要な才能だろう。だが何故、この一首を詠んだのか。謎である。しかし、迫力がある。
作者が怖い。「影がまじわる」ところまで観察しているから。普通、目を背けたくなる光景だろう。想像すらしたくない。冷静な観察は短歌にとって必要な才能だろう。だが何故、この一首を詠んだのか。謎である。しかし、迫力がある。
じっと目を離さぬシャム猫つけられてきたばかりの傷見透かすように
猫を見付けて観察していると必ず、猫もこちらの様子を伺う。この一首、ぶつ切りだ。「つけられてきたばかりの傷」のせいだろうか。傷口にシャム猫の野性の血は騒いだだろう。
猫を見付けて観察していると必ず、猫もこちらの様子を伺う。この一首、ぶつ切りだ。「つけられてきたばかりの傷」のせいだろうか。傷口にシャム猫の野性の血は騒いだだろう。