ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

長谷川かな女

2011-04-19 06:11:35 | クンストカンマー(美術収集室)詩・俳句
わが影とし開く小さき日傘かな
長谷川かな女
森澄雄「俳句への旅」より

小さな日傘をさすと自分の影と一緒にある。その日傘の影は自分の一部だ。ポイントは「小さき」にあると思う。

ちなみに私の子供達は俳句が好きだ。季語を与えると一生懸命に捻る。

春の日の落る夕陽に鳥の声
「みつき」
春の夜さくらの束が落ちていく
「まひろ」

短歌人4月号「寄りかかりつつ」山本栄子、同人1

2011-04-19 06:11:05 | 平成23年短歌人誌より
母を乗せ車椅子押すわれもまた車椅子に寄りかかりつつ

疲れている。ぎりぎりのところで踏ん張っている。短歌を詠むことで救われているのか。人は自分の心にある感情を表に出すとカタルシスを感じるという。現実は重い。

自らの機嫌よろしくなき時は母の排泄臭くてならぬ

大橋麻衣子「シャウト」空を見上げる

2011-04-19 06:10:38 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
「皆が皆おまえみたいに強くない」予想通りの言葉をもらう

本当に強い人間は強さを感じさせない人間だ。強い、弱いを感じさせるのは何かが過剰だからだろう。しかし、人はレッテルを貼り安心したがる。自分のために。強いということで、安心した人間がいる。