080:結婚（足知）

「結婚は犬の遠吠え」そう言ってあなたは犬の鳴き真似をする

短歌人５月号「瘢痕」阿部久美、初夏のプロムナード

灰になり深き底へと沈みてあれ孕まず産まず摘まれし子宮

「孕まず産まず摘まれし子宮」のリズムの良さが逆に事実の重さを伝える。その失った器官の役割を考えた時、燃やすだけでなく深い底に沈めたい気持ちが分かる。（もちろん少しだけだが）

大橋麻衣子「シャウト」ロボット

こんなことしてまで欲しい男じゃない 素っ裸で歯を磨いておりぬ

素っ裸で歯を磨いているのは作者か男か。どんなことをしたのか。謎だが面白い。いくつもストーリーが浮かぶ。