〈2011年3月29日に書いた以下の詩を復刻します。〉
原発は 悪魔の巣窟か放射能を 次々に吐き出し人や陸地 海へと降りそそぐ白い煙 黒い煙が立ちのぼる何だ ありゃ~ 誰も分からないヨウ素? セシウム? プルトニウム?馬鹿野郎! 科学の勉強じゃないんだ! 水を注いでも 悪魔は出てくる注いでも注いでも 汚れた顔を出すでも 水を注いでる それの繰り返しだ“焼け石に水&rdquo . . . 本文を読む
江藤淳先生 あなたは 全共闘も三島由紀夫も切り捨てた全共闘を“革命ごっこ”と言い 三島由紀夫を“軍隊ごっこ”と呼んだたしかに そういう一面はあっただろうしかし それぞれが 真面目に真剣に 生きたと思う病気に苦しんで 首を吊った人も 恋に破れて 身投げした人も借金に悩んで 電車に飛び込んだ人も 女とともに 毒を飲んだ人もみんな 真剣に生きたのだ だから . . . 本文を読む
テレビ局に入った僕は よくアナウンス室へ遊びに行った それは 女子アナにきれいで頭の良い人が多いからだ その部屋はまるで“花園”のよう さも 用があるような振りをして 僕は同期の男子アナであるN君に話しかける そうしながら周りをうかがうと 美しい女子アナが何人もいた きれいだなと思っていると 僕の視線が運悪く アナウンス部長の目と遭った 彼は険しい顔つきをしている しま . . . 本文を読む
<以下の狂句を復刻します>
春風よ ゆるゆる吹いて おくれかな 飲めや酔え 狂わんばかりの 桜花 孫たちに また会おうねと 春休み 四月バカ 気をつけていて 引っかかる さようなら 来年またねと ストーブかな 飲んで寝て また起きて飲む 春の夜 ドタキャンで 飲む酒わびし 春の宵 葉桜を 観て来年も よろしくね . . . 本文を読む
自転車を夢中で漕いでくる 汗びっしょりだ荒川の土手にのぼると 僕は草むらに寝転がった夏草が頬にかぶり 乾いた匂いがかすかに漂う仰向いて空を見上げると 限りなく青空が広がっている真っ白な夏雲が 幾つも幾つも流れてくる
僕はその雲を眺めた 形をわずかに変えながら雲は頭上を通り過ぎてゆく ゆったりとゆっくりとすると白い“綿”の中から 少女の面影が現われたそれはしだいに大きくなり . . . 本文を読む
卒業式の日 君は水色の振袖を着ていたね 別れの日だった 君と言葉をかわすこともなく 僕はひとり 街をさまよった さようなら さようなら・・・心の中で 君につぶやく 水色の振袖は とても似合っていたよ その君と もう会えないかもしれない 春は 別れの季節なのだ さびしくて 心残りだが 人と別れ そして 人はよみがえるのだろうか&n . . . 本文を読む
〈以下の詩は2008年5月29日に書いたものです。〉
「30分ぐらいで終わります 顔を動かさないでください」担当の医師が そう言った検査台に あお向けになった俺は額と顎に しっかりとベルトをかけられる
「工事現場のような音がしますよ では始めましょう」やがて ガガガガガガ~ ギギギギギギ~ブルンブルンブルン ゴンゴンゴンゴン・・・こりゃまったく 道路工事現場の音だ
電波でも磁気でも 俺の頭に . . . 本文を読む
かつて 憧れの女子大生がいた 僕が夢見たのは 彼女と喫茶店に行くことだ 何度も何度も その機会をうかがった しかし 一度も行くことができなかったどうしてだろう 僕が不器用で誘い下手なのか 意気地なしで奥手なのか彼女が高慢ちきで 冷たいのか 僕を嫌って避けていたのかそれは分からない それは分からないが 彼女を誘い出せなかったのが 悔やまれる
かつて 喫茶店は“オアシス”だっ . . . 本文を読む
少年は東京駅から列車に乗る 十数時間後に姫路駅に着いた 少女がやさしく出迎える 少年は少女の家に泊めてもらった 少女の母が少年の母に 電話で「無事に着いた」と報告する 次の日 少年と少女は姫路城を見に行った 木や草に夏の薫りがただよう 麗しい城 天守閣に登ると 汗がにじんだ肌を そよ風が心地よく撫でていく
帰宅すると 少女はピアノを弾く つっかえつっかえだが 「乙女の祈り」を これは彼のため . . . 本文を読む
<2008年2月12日に書いた詩を復刻します>
燃えさかる紅蓮の炎に ナムデムンは 身をよじらせて崩れ落ちた 絶世の美女よ ソウルの 韓国の誇りよ 貴女は姿を消したのかこれまで何度も 貴女を拝み見たのに その姿は 灰になってしまったのか韓国の人々は 悲しみに沈んでいるだろう そして 憤っているだろう私も悲しい 放火した奴が憎い なぜ 絶世の美女に火をつけたのか美しいから 妬ましいのか 国の宝 . . . 本文を読む
放射能は・・・ 空も陸も関係ない 昼も夜も関係ない 晴も雨も関係ない 大地も海も関係ない 男も女も関係ない 大人も子供も関係ない 老人も赤子も関係ない 善人も悪人も関係ない 健康な人も病気の人も関係ない 人種も宗教も関係ない 国も地域も関係ない 右翼も左翼も関係ない& . . . 本文を読む
<以下の詩を復刻します>
放射能がウヨウヨ 人っ子一人いない 誰も住まない町 住んではならない町 そこでの会話
そこへ戻れないの? いや いずれ戻れるって誰が言ったの? 政府が言ってたよ本当かしら? だって政府が言うんだもの 信じていいの? そんなことは分からないよだって政府が言うんでしょ? うるさいな~ウソかしら・・・ じゃあ 勝手に戻れよでも怖いわ じゃあ 防護服を着て帰れよ帰っ . . . 本文を読む