
やまびこ実践学校とは、やまびこ農場の前身の名前でした。
わたしたちが農業を1983年にこの地に移転しました。でも、本当は
農業なんて誰もやったことがなかったし、農業をするなんて夢にも思わなかったんです。
でも、ほらね、よく言うでしょう。「どうやって食っていくのっ」て。
それで、農業をやったら、食べるものはあるかななって甘い考えではじめたんです。でもそれは、本当は冗談で、農業をとうした、人間の全面発達って言うのを目指したんです。
それは当時ね、えらい教育学者がいてね。労働のおける人間の全面発達という理論をいっていたの。
「へー。にんげんってこんなことができんだ。」って思ったので、
それを実際にやってみようということになったんです。
それが農業に取り組むきっかけです。実は、わたしたちのすこし勉強してきたことはね。まあー哲学と教育学ってやつでね。煮ても焼いても腹の足しにはならないってものかな。
煮ても焼いても食えないものを食っていたおかげで、少々の腹の減るのは我慢する訓練をしてきたからね。
「まっ、少しくえなくてもいいっか。」って思ってはじめました。
今思えば、もっと考えるべきだったと思います。本当に食えないのにね。
続く

そして、自分たちで名をつけたのが、「やまびこ実践学校」ってわけ。