私は昨日からだらだらしている。なんだか動きたくない。頭を回したくない。困った奴だ。
突然ですが、47都道府県の内、沖縄県の面積は下から何位か？ 4位だ。2281平方キロ。なんと5位が神奈川県（2416平方キロ）で、3位が東京都（2191平方キロ）だ。因みに上から1位はそりゃダントツで北海道（83424平方キロ）。2位は岩手県（15275平方キロ）。3位が福島県（13784平方キロ）、4位が長野県（13562平方キロ）、5位が新潟県（12584平方キロ）となる。（この数字はウィキペディアから）
大きさ比べなど、どうでもいいのだが、知っておいてもいいことだろう。都道府県といってもそれぞれの歴史があり、形をなしてきたのだから、それぞれ深堀してみればいい。単純に比較するものではあるまい。
ただ沖縄はこの2281平方キロの中に米軍基地が多数置かれている。自衛隊基地も増やされてきたし増やされていこうとしている。沖縄県には米軍専用施設が31あり、総面積は18484ヘクタールにのぼる。県内総面積の約8%。沖縄島の総面積の約15%がいまだにこの米軍基地に押さえられている。在日米軍専用施設の総面積の約70.3%が沖縄県に置かれているのだ。下から4番目の沖縄県に。「国土面積の約0．6%しかない沖縄県に」とよく言われているが、下から4番目の面積にだ。面積が近い東京都や神奈川県の割合と比較したらいい。米軍専用施設の割合のダントツトップは沖縄県だが、2位青森県（9%）、3位神奈川県（5.6%）、4位東京都（5%）、5位山口県（3.3%）の順だ。こうみると、東京都と神奈川県と比較しやすいだろう。ほぼ同じ面積をもつ都県と比べると70.3%対5%（東京都）あるいは5.6%（神奈川県）となるわけだ。（この数字は「沖縄から伝えたい。米軍基地の話 Ｑ＆Ａ Ｂｏｏｋ」（沖縄県編著 2020年刊）
この格差は一体何なのだ。嘉手納基地や普天間基地を見て、「広ーい！」と感嘆している観光客をよくみかけるが、観光の裏に潜む闇もみていただきたい。いや、私はやまとんちゅうだから、ここにこだわっている。要するにこうなった、こうなってきた訳には、歴史があるわけだ。そこを見ていかなければ、この闇を解くことはできない。
日本国は敗戦後78年経つ中で、多くの「日本人」はこれまでの歴史を忘れているようだが、米軍による沖縄への全面戦争（大日本帝国を打ち負かすための最期の決戦として）があり（大日本帝国による「皇国」の防衛戦争でもある）、沖縄は略奪され統治されてきたのだ。時の日本国政府もこれを受け入れた過去がある。否、過去ではない。未だにそうなのだ。1952年4月28日、沖縄等（奄美諸島）を切り離し、日本国は沖縄を1972年5月15日まで米国の統治下において「独立」したのだ。
その結果が先に述べた数字であり、日米地位協定による「米日地位協定」というしかない米軍優位ぶりなのだ。こうなった背景に、1879年に時の明治政府が琉球王国を併合した歴史が重なっているのだ。
そしてソ連崩壊（1991年）後の今、次の戦は中国とだと米国に危機が煽られ、沖縄は新たな戦争態勢の整備が進められている。「再びの沖縄戦」が準備されている。そうはならじと漸く沖縄で機運が高まりつつあるのが現状だ。
ここで大事なことがある。78年前の戦争では、沖縄戦は現実に起きたが、「本土決戦」に至らなかった。多くの犠牲者が「本土」でも出たが、地上戦にならずに済んだ。私もだから生まれることができた。しかし今同じような戦争になれば、沖縄と「本土」の空間的な区分はない。科学技術の向上は、飛躍的に戦争の形態をかえてしまった。飛び道具の飛距離がダントツに長くなり（広がり）、速く着弾する。通信機器が向上し、地球の裏側から攻撃を指示できる。今や電子戦の時代だ。
敵基地攻撃能力とは基地ばかりを攻撃するわけではない。裏を返せば、通信網の元（司令部＝防衛省）や官邸をも破壊されるだろう。「反撃能力」（＝敵基地攻撃能力）をもつのだと高笑いしている輩がいるが、いざとなれば海外に逃亡し、軍事産業の儲けで生きるぞと言う金亡者ばかりになってしまったようだ。悍ましい日本という国。
私たちがもつべきなのは、想像力と、思考回路をつなげる力、共感と信頼の相互関係を気づくことだろう。私たちは、「無関心・傍観」という闇を切り開かなければならないようだ。
だらだらしている場合じゃなさそうだ。ほんとにモー！
