土地の購入を検討される際、よく確認せずにただ金額だけで決めてしまって
後から思わぬ別途費用が必要となってしまった・・・
このような苦い経験をお持ちの方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
不動産会社に支払う仲介手数料や購入後の登記費用などももちろん資金計画の
中に含めておかなくてはいけませんが、これ以外に次のようなケースの場合、
その工事費用も別途費用として必要となってきますので注意が必要です。
<1>上下水道がない
敷地内への配管引き込み工事が必要となります。
<2>地盤が弱い
地盤改良工事や基礎補強工事が必要となります。
<3>敷地に高低差がある
擁壁(ようへき)工事が必要となり、また、古い擁壁の場合には造り直しが必要
な場合があります。
<4>古屋付きの土地
解体工事が必要となります。
上記<1>・<3>・<4>に関しては、実際に現地を見に行ったり不動産
会社から説明を受けたりしてある程度確認(予測)しておくことはできますが、
<2>の地盤の強さだけは実際に地盤調査を行ってみてからでないときちんと
とした判断ができません。
あらかじめ地盤調査まで行って販売してくれている親切な不動産会社もあり
ますが、一般的には販売されている時点では地盤調査がされていない場合が
ほとんどで、売買契約を交わし残金決済をして晴れて自分の所有地となって
から改めて建築会社(メーカーや工務店)に依頼して地盤調査を行うのが普通
です。そのため家を建てる際に地盤改良工事が必要な土地なのか不要な土地
なのかきちんと事前に把握した上で購入を決めることは難しいかもしれません。
そこで、購入を検討する際にはせめて一言、
「この土地、地盤は大丈夫ですか?」
と不動産会社の人に聞いてみるべきだと思います。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、昨日から宇都宮市大寛で基礎工事
が始まった現場で先月地盤改良工事を行いましたので、今日はその改良工事の
様子をご紹介したいと思います。
単に地盤改良工事といっても、その工事内容の違いによっていくつかの工法が
あり、今回こちらの現場で行った工事は『柱状改良工法』となります。
(簡単に言うと基礎の真下にあたる部分にセメント系の支持柱をつくる工法です)
≪参考≫ジャパンホームシールド㈱さんのHPより→改良工事の事例紹介
◆施工する重機です
◆今回使用するセメント系固化剤
一度にこれだけの量を総て使用します
◆固化材と混ぜる水もたっぷり用意しておきます
◆固化材を水で練っているところ
分かりにくいですね・・・
◆施工する場所をあらかじめマーキングしておきます
青いビニールテープがそれです
◆いよいよ工事開始です
◆マーキングした場所に施工機の刃先を当て
◆そして一気に堀り進めていきます
同時に水で練った固化材を掘った穴に注入・攪拌していきます
◆最終深度まで到達したら施工機を逆回転させながら戻し
◆何度か上げ下げを繰り返してしっかり攪拌します
◆これで1ヶ所終了です
1ヶ所施工するのに掛かる時間は5~10分位です
◆以降、同じ作業が続き・・・
◆総ての支持柱がつくり終わったところで工事初日は終了
(そして一晩養生期間をおいて次の日・・・)
◆支持柱の頭部を基礎の深さに合わせて削り平らに仕上げます
◆削り終わった柱頭部
◆最後はきちんと整地してこれで総ての工事が終了です
工事自体はこのように2日もあれば終わってしまうのですが、この改良工事
には何十万円もの費用が掛かってしまいますので、土地を購入の際には
できれば改良工事の必要がない物件を選ばれた方が出費を抑えることが
できます。そのためにも、話は戻りますが、
「この土地、地盤は大丈夫ですか?」
の一言を是非お忘れなく!
以上、木村でした!