![]() | 夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)森見 登美彦角川グループパブリッシングこのアイテムの詳細を見る |
面白い。表紙は、本書の世界感と上手に表していると思う。
この小説は、「私」と「私が心をよせる女性」の視点で構成されている。
僕の読書経験のなかでは、珍しいケース。2人の距離が離れていることが多い。
視点の他に、この小説には2点特筆すべきことがある。
一つはキャラ。
全員がきちんと立っている。
李白、樋口さん、羽貫さん、パンツ総番長など。皆、主人公たりえる濃さ。
もう一つの特筆するべきところはレトロな語り口、とくに「私」の意中の人。
「奇天烈」と感じで書いてしまう感じの。
その古い日本語は、京都という舞台にあう。
楽しめた。