サウスバウンド (講談社文庫) | |
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最近読んだ小説の中でピカイチ。
久々に読むのを止められなかった。
二郎の中野での小学生生活の描写は自分の小学生の頃をリアル思い出させた。
技術もさることながら、感性に感服した。
一郎はまるで少年ジャンプの連載漫画に出て来るキャラクター。
破天荒だがまっすぐ、そして人に愛される。
キャラクターが多々政治的な主張をする。
筆者はしっかり調べたに違いないと思いながら読んでいたら、
書末には参考文献のリストがあった。合点がいった。
キャラクターの主張には筆者の主張もあるだろう。
新書等に書くよりも、魅力的なキャラクターの声で伝えた方が
説得力があるのかも知れない。
この小説の主要ターゲットは誰だろうか。
おっさんの僕でも楽しめたが、実は中学生なのかな。
或いは、小学生の子供がいる年代のお父さん達、かな。
とにかく読んでみて損はない作品だと思う。