僕にとっては刺激的な内容だった。恥ずかしながらWIREDはほんのたまに買っていただけ。佐久間裕美子さんのヒップな生活革命→だえん問答→こんにちは未来という流れで行き着いた。今さらながら若林さんが編集長がだった頃のWIREDのバックナンバーを買っている。(まだぜんぜん読めてないけど)。
著者の若林恵さん。少年時代の2~4コ上の先輩というか、ファミレスで好きなものを注文させてくれた友達のちょっと悪いお父さん的な感じがする。
他の地元の猛者どもから守ってくれるわけでも、全能の知恵を授けてくれるわけでもない。一生の師にもおそらくならないだろうと思う。それでも大きな影響を受けていると自覚している。
あたかも地元の先輩や身近な大人のような感覚がするのは、職業がそう遠くないからだと思う。僕は編集者ではないが、広い意味でのプロデューサー的な感じ。僕は自分の立場に歯痒さを感じるけど、若林さんの活躍を目にすると少し安心する。同じ道の先を行っている先輩の感じ。若林さんのレベルには到底かなわないけどね。若林さんもいろいろ自分のキャリアなどについて、考えながら(迷いながら?)生きているのではないかと思うが、勝手に親近感と安心感を覚えている。
本書は2回読んだ。WIREDの巻頭用の編集長からのメッセージエッセイ的な文章が多い。そのため、トピックは当時の特集によって異なり、頭の切り替えにエネルギーを使用する。エッセイ集的であり、つまり一冊を通して何が言いたいというわけではないと思う。それだけに、受け取る視点や知識がたくさんある。お金持ちの宝石箱みたいに。その宝石はどれも刺激的。本当の財産は頭の中にあるのだ。
「こんな考え方もできる」、「実はこんなことだったりするのでは」、「この人が過去に言ったことは、今日の課題に於いてはこのような示唆をしていると捉えられないか」とか、少し刺激的、そして少し前を見据える癖を僕にくれた気がする。
たまに少しずつ読み返していきたい。
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