公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

だから長距離は嫌われる

2009-07-04 15:38:37 | 競馬

ということなのかな。

イエーツが大偉業、という記事に、いまだコメントがついている。

少なくとも、イエーツの血統を見る限り、3歳時または4歳時に、クラシックまたは凱旋門賞、キングジョージ、ということではなくとも、マイル、ミドル系G1を勝っていれば、とっくに種牡馬になっていたのかもしれない。しかしながら、現役を続け、なおかつゴールドカップを4連覇しても、種牡馬としての評価は低い、ということであるならば、欧州では、少なくとも種牡馬については、長距離またはスプリント(1200mぐらいまでの勝ち馬)系タイプの馬に、需要はあまりない、といっても過言ではないのかも。

一方、日本ではそのような流れにはまだ完全にはなっていないものの、パート1競馬国という背景になったことを考えると、次第に欧州のような流れになりつつあるのかもしれない。

というのは、日本でも、サンデーサイレンスの出現後、特定種牡馬に200頭を超える種付けが行なわれることが通例となってきたから。200頭を超える、といったケースは、かつてならば、セイユウ(性友、といった言われ方をされたこともある)とかタガミホマレとかいった、アングロアラブの世界でしかあまり聞いたことがなかった。

さらにいえば、アングロアラブの世界では、中央の活躍馬は、繁殖分野では評価が低かった。中央のアラブで評価が高かったのは結果的に、セイユウあたりまでだったといえるかも。逆に、地方における活躍馬は評価が高いという、サラブレッドとは正反対の話になっていた。

だからなのかな?中央がアラブをやめた、っていうのは。中央の馬が評価が低く、地方のほうが高い、ということになると、中央側からすれば、かなり都合が悪い話。しかもアラブについては血統評価も難しいので、当時中央競馬が掲げていた、「国際化」という話の流れに向かなかったのだろう。しかしながら、アングロアラブの場合、サラとは違って、「外れ」が少なかった。つまり、強い親から、強い仔が生まれるケースは結構あった。

その一方で、障害については、地方では既に全廃されていたが、中央では残した。少なくとも、障害については、繁殖として期待されている向きは考えられない。フジノオーもグランドマーチスもその功績が讃えられて種牡馬となったものの、結局「失敗」している。大橋巨泉さんは、競馬解体新書という本において、レースに危険が伴うし、ブリーダーとしても向かない障害は全廃しろ!と訴えていたが、却下されている。しかしながら障害については、日本だけでなく、欧州でもやっているから存続させる価値があった、ということなのだろう。

ところで、特にイギリスとフランスについては、障害のほうが平地よりも人気が高いと言われる。グランドナショナルに期待しているファンは、ダービーのそれよりも高い、といまだ言われているほど。したがって、長距離平地レースで実績を挙げた馬については、障害馬専用種牡馬としての価値はある、と言われている。

ところが、イエーツのような実績を挙げた馬が、障害用種牡馬程度の扱いであるのは勿体無い、ということになるんだろうな。もっとも、200年の伝統を誇るゴールドカップを4連覇したことを考えると、平地種牡馬としての価値も再認識されるのかも。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悪いマンネリ、いいマンネリ

2009-07-04 10:26:16 | 競輪

中野さんやT社長が、

「S級S班制度導入により、G1、G2がマンネリになっている」

という話を展開している。

4月に佐世保で行なわれた共同通信社杯春一番は、そういった、「マンネリ色」を払拭したシリーズとしたが、初日、2日目こそソコソコの売り上げだったものの、自力型が多数進出したこともあったせいか、肝心の3日目、最終日は売り上げが伸びなかった。

今回の寛仁親王牌もいわば、S級S班には必ずしも有利とは言いがたいメンバー構成となっているし、中野さんもT社長も、他のG1と較べればまだマシだ、といっているけど、果たしてどうなんだろ?

S級S班については、私は肯定派である。何せ、18名は競輪界の「顔」だからね。こういった「顔」が常時出場することにより、競輪って一体どんな選手が中心となって展開しているのかが、一目瞭然に分かるからね。

そして、G1、G2を見る限り、ほとんどSS選手が優勝している。つまり、S級S班は有効に働いているということ。

以前にも書いたが、私自身も、SS級によく似た「ゴールド級(G級)」(27名)の創設をしたらどうか?と、25年ほど前に月刊競輪に投書したことがあり、また、SSシリーズ風光るのようなレース(G級大賞)を創設したらどうか、といった話もしたことがある。

しかしながら、「ゴールド級」以上のインパクトを与えたKEIRINグランプリを、何と、通産官僚が考え出したものだから、別に、ゴールド級やG級大賞を創設しなくてもいいと思うようになった。がしかし、グランプリも25年経って少々マンネリ化が見られることから、S級S班の導入となったんだろうな。

とはいっても、グランプリは今のままのやり方を変更させる必要はないし、マンネリ、とはいっても、「いいマンネリ」じゃないか。それはS級S班にも通じるように感じる。

もっとも、私が25年ほど前に考えた、「ゴールド級」の27名の一部の面々だが、恐らくこんな面々になるんじゃないか。

中野浩一、井上茂徳、滝澤正光、山口健治、吉井秀仁、尾崎雅彦、清嶋彰一、菅田順和、藤巻昇、佐々木昭彦・・・

ま、フラワーVS九州の構図そのものになってしまうが、こうした面々だけのレースというのも、一度は見たかった気もするな。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする