
シリア衝突 市民犠牲1000人以上に 暫定政権側は作戦終了発表 NHK 2025年3月11日 5時18分
2024年12月にアサド政権が崩壊したシリアで、暫定政権側の部隊と旧政権を支持する勢力の衝突が続き、これまでに死亡した市民は1000人以上にのぼったと伝えられています。暫定政権は10日、「軍事作戦は終了した」と発表しましたが、国の安定につながるかは依然として不透明な状況です。
シリアの情報を集めるシリア人権監視団によりますと、3月6日以降北西部のラタキアなどで、暫定政権側の部隊と旧アサド政権を支持する勢力の衝突が続き、これまでに女性や子どもを含む市民1000人以上が死亡したということです。
犠牲者の多くはアサド前大統領と同じイスラム教の少数派、アラウィ派の人たちだとしています。また暫定政権側と、旧政権を支持する勢力の双方の戦闘員あわせて480人以上が死亡したということです。
暫定政権の国防省の報道官は10日、SNSに「軍事作戦は目的を達成し終了した」などと投稿しましたが、人権監視団は、その後も略奪などが起きていると伝えています。
シャラア暫定大統領は9日、「内外のいかなる勢力であっても、シリアを混乱や内戦に引きずり込むことは許さない。私たちは未来に向かって進むことを決意している」と述べて国民の融和を訴えましたが、国の安定につながるかは依然として不透明な状況です。
隣国レバノンに市民が避難 支援求める声
暫定政権側の部隊と旧政権を支持する勢力の衝突でアサド前大統領と同じイスラム教の少数派のアラウィ派の人たちが隣国レバノン北部に多数、避難しています。
このうち、国境に近いタルビレ村の施設にはおよそ20の家族が身を寄せ、9日にも新たに避難してきたという人たちが到着していました。
3月7日にシリアの中部ハマから子どもや夫とともに避難してきたという女性は、突然「捜索だ」と言って自宅に押し入った人物に父親や親せきが殺害されたと話しました。
女性は「私たちは家を失い、子どもたちの将来を描くことすらできません。シリアに戻りたいです」と訴えていました。
また別の男性は「なぜこんなに人々が殺されなければならないのでしょうか。なぜ、アラウィ派の人々が抑圧されるのでしょうか。私たちの何がいけないのでしょうか」と怒りをあらわにしていました。
タルビレ村ではシリアで激しい衝突が起きた先週以降、避難民が一気に増え、9日の時点で1000人以上が公共施設やモスクなどに身を寄せているということです。
村のトップは「避難民の数はすでに村の住民の数を超えています。できることをやっていますが、どこまでできるかはわかりません」と話し、支援を求めていました。
2024年12月にアサド政権が崩壊したシリアで、暫定政権側の部隊と旧政権を支持する勢力の衝突が続き、これまでに死亡した市民は1000人以上にのぼったと伝えられています。暫定政権は10日、「軍事作戦は終了した」と発表しましたが、国の安定につながるかは依然として不透明な状況です。
シリアの情報を集めるシリア人権監視団によりますと、3月6日以降北西部のラタキアなどで、暫定政権側の部隊と旧アサド政権を支持する勢力の衝突が続き、これまでに女性や子どもを含む市民1000人以上が死亡したということです。
犠牲者の多くはアサド前大統領と同じイスラム教の少数派、アラウィ派の人たちだとしています。また暫定政権側と、旧政権を支持する勢力の双方の戦闘員あわせて480人以上が死亡したということです。
暫定政権の国防省の報道官は10日、SNSに「軍事作戦は目的を達成し終了した」などと投稿しましたが、人権監視団は、その後も略奪などが起きていると伝えています。
シャラア暫定大統領は9日、「内外のいかなる勢力であっても、シリアを混乱や内戦に引きずり込むことは許さない。私たちは未来に向かって進むことを決意している」と述べて国民の融和を訴えましたが、国の安定につながるかは依然として不透明な状況です。
隣国レバノンに市民が避難 支援求める声
暫定政権側の部隊と旧政権を支持する勢力の衝突でアサド前大統領と同じイスラム教の少数派のアラウィ派の人たちが隣国レバノン北部に多数、避難しています。
このうち、国境に近いタルビレ村の施設にはおよそ20の家族が身を寄せ、9日にも新たに避難してきたという人たちが到着していました。
3月7日にシリアの中部ハマから子どもや夫とともに避難してきたという女性は、突然「捜索だ」と言って自宅に押し入った人物に父親や親せきが殺害されたと話しました。
女性は「私たちは家を失い、子どもたちの将来を描くことすらできません。シリアに戻りたいです」と訴えていました。
また別の男性は「なぜこんなに人々が殺されなければならないのでしょうか。なぜ、アラウィ派の人々が抑圧されるのでしょうか。私たちの何がいけないのでしょうか」と怒りをあらわにしていました。
タルビレ村ではシリアで激しい衝突が起きた先週以降、避難民が一気に増え、9日の時点で1000人以上が公共施設やモスクなどに身を寄せているということです。
村のトップは「避難民の数はすでに村の住民の数を超えています。できることをやっていますが、どこまでできるかはわかりません」と話し、支援を求めていました。