独占禁止法違反の疑い：いずれも食用油メーカーで、東京 品川区の「かどや製油」と、愛知県蒲郡市の「竹本油脂」

ごま油などカルテル疑い メーカー2社に排除措置命令へ 公取委　NHK 2025年3月11日 2時33分

大手食品メーカーに販売するごま油などの価格を不当につり上げるカルテルを結んだとして、公正取引委員会が食用油メーカー2社に対し、独占禁止法に違反した疑いで排除措置命令を出す方針を固めたことが、関係者への取材で分かりました。

独占禁止法違反の疑いが持たれているのは、いずれも食用油メーカーで、東京 品川区の「かどや製油」と、愛知県蒲郡市の「竹本油脂」です。

2社は大手食品メーカー3社に、ごま油を販売していて、関係者によりますと、2023年初め以降、2社の営業担当者が電話や直接の面談で情報交換を行って、販売価格を引き上げるカルテルを結び、夏ごろから不当に価格をつり上げたということです。

また2社は、食品メーカー3社のうちの1社に販売している食品ごまについてもカルテルを結び、2023年10月から不当に価格をつり上げたということです。

公正取引委員会は2024年3月に立ち入り検査を行って調査を進め、独占禁止法違反の疑いで、2社に再発防止などを求める排除措置命令を出す方針を固め、会社側に通知したということです。

かどや製油に対しては、およそ2000万円の課徴金の納付も命じる方針です。

公正取引委員会は今後、会社側の意見を聴き取ったうえで正式に処分を決めるものとみられます。

かどや製油は「通知書の内容を精査・確認するとともに今後の対応を慎重に検討してまいります」とコメントしています。

また、竹本油脂は「事態を真摯（しんし）に受け止め、再発防止に努めたい」とコメントしています。