ガザ停戦合意の期限過ぎる 第2段階への移行めぐり主張が対立 NHK 2025年3月2日 5時21分
イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意は第1段階として設定された6週間が過ぎましたが、恒久的な停戦を含む第2段階への移行をめぐって双方の主張が対立し、仲介国を交えた協議の行方は予断を許さない状況となっています。
イスラエルとハマスの停戦合意は、1日、第1段階として設定された6週間が過ぎました。
第2段階では、イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退し、恒久的な停戦を目指すことになっていますが、ハマス側が第2段階への速やかな移行を求めているのに対し、イスラエル側は、軍を撤退させればハマスの再武装につながるとして応じず、さらなる人質の解放に向けて第1段階を6週間延長すべきだと主張しています。
仲介国を交えた協議は断続的に行われ、その間は停戦が維持されるとみられますが、イスラエル側からは戦闘を再開すべきだという強硬な意見も伝えられていて、協議の行方は予断を許さない状況となっています。
こうした中、パレスチナ暫定自治政府のムスタファ首相が1日、エジプトを訪れ、アブデルアティ外相と会談しました。
会談では、アメリカのトランプ大統領がガザ地区をアメリカが所有して住民を移住させると主張していることに対し、移住を伴わない復興計画について話し合ったということです。
この計画は、4日に開かれるアラブ連盟の首脳会議で示される予定で、トランプ大統領の主張への対案をどのように打ち出すかが焦点です。
ガザ地区 ラマダンに入る 停戦の継続願う人も
ガザ地区では1日、停戦合意の第1段階の期限を迎えるなか、イスラム教徒にとって最も神聖な断食月のラマダンに入りました。
多くの人がおよそ1か月間、日中の飲食を断ち、日没後に家族や親類などと食事をして連帯を強めます。
NHKが28日、北部のガザ市で取材したところ、戦闘によって破壊されたままの住宅などが建ち並ぶ中、子どもを連れた女性が露店で果物を買い求めるなど、ラマダンに向けた準備を進めていました。
WFP=世界食糧計画によりますとことし1月の停戦開始以来、地区の人口の半分近いおよそ100万人に食料を届けることができ、一部では配給やパン屋の営業も再開したということです。
しかし支援はまだ十分に行きわたっておらず、70歳の男性は「ことしのラマダンはこれまでとまったく違う。喜びはなく、苦しみばかりだ。仕事も学校も、食べ物も水もない。どうか神様がすべての人を救ってくれますように」と祈っていました。
また、60歳の男性は「経済は本当に厳しく、家族や家を失った人たち、それに今もテントで避難生活を続けている人もいる。ラマダンを平和に過ごし、戦争は二度と見たくない」と話し、停戦が続くことを願っていました。
イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意は第1段階として設定された6週間が過ぎましたが、恒久的な停戦を含む第2段階への移行をめぐって双方の主張が対立し、仲介国を交えた協議の行方は予断を許さない状況となっています。
イスラエルとハマスの停戦合意は、1日、第1段階として設定された6週間が過ぎました。
第2段階では、イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退し、恒久的な停戦を目指すことになっていますが、ハマス側が第2段階への速やかな移行を求めているのに対し、イスラエル側は、軍を撤退させればハマスの再武装につながるとして応じず、さらなる人質の解放に向けて第1段階を6週間延長すべきだと主張しています。
仲介国を交えた協議は断続的に行われ、その間は停戦が維持されるとみられますが、イスラエル側からは戦闘を再開すべきだという強硬な意見も伝えられていて、協議の行方は予断を許さない状況となっています。
こうした中、パレスチナ暫定自治政府のムスタファ首相が1日、エジプトを訪れ、アブデルアティ外相と会談しました。
会談では、アメリカのトランプ大統領がガザ地区をアメリカが所有して住民を移住させると主張していることに対し、移住を伴わない復興計画について話し合ったということです。
この計画は、4日に開かれるアラブ連盟の首脳会議で示される予定で、トランプ大統領の主張への対案をどのように打ち出すかが焦点です。
ガザ地区 ラマダンに入る 停戦の継続願う人も
ガザ地区では1日、停戦合意の第1段階の期限を迎えるなか、イスラム教徒にとって最も神聖な断食月のラマダンに入りました。
多くの人がおよそ1か月間、日中の飲食を断ち、日没後に家族や親類などと食事をして連帯を強めます。
NHKが28日、北部のガザ市で取材したところ、戦闘によって破壊されたままの住宅などが建ち並ぶ中、子どもを連れた女性が露店で果物を買い求めるなど、ラマダンに向けた準備を進めていました。
WFP=世界食糧計画によりますとことし1月の停戦開始以来、地区の人口の半分近いおよそ100万人に食料を届けることができ、一部では配給やパン屋の営業も再開したということです。
しかし支援はまだ十分に行きわたっておらず、70歳の男性は「ことしのラマダンはこれまでとまったく違う。喜びはなく、苦しみばかりだ。仕事も学校も、食べ物も水もない。どうか神様がすべての人を救ってくれますように」と祈っていました。
また、60歳の男性は「経済は本当に厳しく、家族や家を失った人たち、それに今もテントで避難生活を続けている人もいる。ラマダンを平和に過ごし、戦争は二度と見たくない」と話し、停戦が続くことを願っていました。