ケフェウス座 ガーネット・スター、IC1396(Sh2-131)
画像①QBPフィルターⅢ使用、2400×1400トリミング
SynScanProアプリの「名前がつけられた恒星」でガーネット・スターをやっと見つけ待望の観望ができた。天文学者ウィリアム・ハーシェルが1783年に発見を報告した際にその赤い色をガーネットにたとえたことから「ガーネット・スター」の通称で知られているそうだ(資料10)。画面の中心に導入され満足。SharpCapProで、ディープスカイ・イメージ・アノテーションをかけると、画面右上にIC天体があった(画像②)。どうせならと両方入るようにと調整し、IC1396も含めて画像撮影。満足。めでたしめでたし・・・
で終わらないのが、よしべや天体観測員の電視観望。
いつもの事後学習でIC1396で検索をかけると、英語版Wikipediaで「Elephant's Trunk Nebula(象の鼻星雲)」がヒット。散開星団に見えていた部分をガーネットスターまで赤い星雲が続き、その形から天文ファンの間では、象の鼻星雲と呼ばれているらしい。ネットで画像を検索すると、でるはでるは・・・確かに象の鼻に見える。知っていたらIR640PROフィルターⅡで観望していた。残念。自分の画像ではノイズと思って一生懸命消すように調整していた。一転見えるように調整・・・薄い。象の鼻には見えない・・・次の機会があれば頑張る。
なお、IC1396の赤く見えるHⅡ領域(水素が放つ光の領域)はSh2-131で、北アメリカ星雲より広大で、ガーネットスターまでの範囲は象の鼻だが、近くにはSh2-129があり、そちらは「空飛ぶコウモリ星雲」とも呼ばれ、さらに、OIIIナローバンドフィルターというのを使って撮ると、コウモリの中に青い「ダイオウイカ星雲」が現れるというおまけ付き。
画像②SharpCapProによるディープスカイ・イメージ・アノテーション
画像③アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション
画像④ガーネット・スター(VGA切り出し)
画像⑤IC1396中心部(1028×768切り出し)
1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社
2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館
3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社
4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン
5)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン
6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット
8)Sky-Watcher VIRTUOSO GTiシリーズの特長
11)Elephant's Trunk Nebula~英語版Wikipedia
12)IC1396広域~StellaScenesさんWebsite
13)neko-CAT
撮影データ
2023年6月16日
メダカ部屋観測所