よしべや自然博物館

電視観望3年目に入りました。
相変わらず、通信販売とSNS頼りに頑張ってます。
天文未熟者の悪戦苦闘の記録。

星見娘で電視観望06(スタークラウドNGC206 in M31)

2023-10-10 05:00:00 | SeestarM天体
アンドロメダ座 M31のスタークラウドNGC206(OB型アソシエーション、OB78)

*スタークラウドとは、大規模な星の集合体。重力的な繋がりは無くてもよい。天の川銀河では、いて座スタークラウド「バンビの横顔」が有名(詳しくは記録132)。
*アソシエーションとは、同じ起源を持ち、重力的な束縛はないが、共に移動している天体(詳しくは資料10)。

画像①元画像②よりVGA切り出し、NGC206は中央部のより白い部分

「スタークラウド」というCoolな言葉の響きにつられ、いつかは見たいと思っていた天体。口径3cmのFMA135ではアノテーションでわかる程度、口径13cmの130PDSでもはっきりせず(周辺の星の配置から大体の位置は分かるようになった)。今回口径5cmのSeestarでの再チャレンジとなった。

電視観望中は写っていることに気づかず。SeestarのMark(=アノテーション)でも表示されず、 M32と画像①の中央下の斜めの3つ星と右上の明るい2つの星をたよりに写野に入っていると考え、5分間のライブスタック。結果、写りは微妙・・・ M31のモザイク撮影に切り替えた(前回のブログの通り)。
しかし、前回のブログのM31を見ていて、もしかして写ってる?ということで、Seestar本体に保存されているFitsファイルを処理してみた。
明確に・・・とはいえない写りだが視認できるレベルで写った。良かった。

画像②Seestarによる5分ライブスタック画像(NGC206は中央右斜め上)
Fitsファイルを取り出し、ASIFitsviewで階調調製すると意外に綺麗になった。PNG保存。もしかしてとPNGファイルをAstapに読み込んでプレートソルブをかけると・・・成功。初めてAstapでのFits以外のプレートソルブに成功。すぐにアノテーションをかけると、きちんとNGC206が表示された(画像③)。

画像③PNGファイルをAstapに読み込んでのアノテーション、Jpeg保存。
人間へんなもので、一度きちんと確証を持って認識すると、他の画像でも簡単に識別できるようになる。何度見てもわからなかったNGC206が、ネット上のM31の画像や中西さんの本で一瞬で分かるようになった。今は、なんでこんなのわからなかった~の状態に変化。


参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)アンドロメダ座 - Wikipedia

8)アンドロメダ銀河 - Wikipedia

9)NGC 206 - Wikipedia

10)アソシエーション (天文学) - Wikipedia

11)NGC 206 and the Star Clouds of Andromeda スバル望遠鏡によるNGC206

12)Resolving Andromeda — How to See Stars 2.5 Million Light-Years Away HSTによるNGC206の画像

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の記録101(アンドロメダ座 アンドロメダ銀河中心部) 

03)電視観望の記録149(アンドロメダ座 M31、M32、M110、NGC206) 

04)電視観望の記録106(いて座 M24/IC4715 Star Cloud)

05)電視観望の記録130(いて座 スタークラウドふたたび)

06)電視観望の記録132(たて座 スタークラウド/Scutum Star Cloud)

07)星見娘で電視観望05(テスト5 銀河)

2023年10月6日午後7時半頃、晴れ(大星夜)
家の前の漁港
アンドロメダ座 NGC206(OB78、アンドロメダ銀河M31のスタークラウド)
Seestar S50+M10 Plus(HAOVNアンドロイド12タブレット)、5分間のライブスタック
ASIFitsviewで、階調調整。PNG保存
Astapでプレートソルブ、Deepsky annotation、Jpeg保存
(ここからiPad)
Affinity Photo2で画像処理
「写真」アプリで、各調整
「AIで写真高画質」で、ノイズ処理(弱)

追加)
ブログを書き終え、最後にHSTの画像でも見ようと、ググっていると、参考資料12を発見。NGC206の解説記事、記事の中の3枚目と5枚目の画像を元にNGC206のより詳細な構造の解説があり(その中に配置を理解し易いように、三角形の書き込みがある)、それと比較できるように画像①を回転させトリミング、三角形も書き入れる(画像④)。レベルは違うが、Seestarでもある程度の構造が確認できた。ちょっと驚き。
画像④







星見娘で電視観望005(テスト5 銀河)

2023-10-09 05:00:00 | SeestarM天体

2023年10月7日
アンドロメダ銀河 M31
さんかく座銀河 M33
ペルセウス座 NGC1023

6日、漁港で土星を撮った後、M31のスタークラウドNGC206を目標にSeestarで電視観望。人的プレートソルビングで、NGC206が入ったことを確認してライブスタック開始。結果・・・写ったとは言えないレベルで惨敗(*)。それならとM31をマイクロソフトlCE(**)でモザイク合成でもするかとM31二枚撮り。結果はX(ツィッター)に投げた(資料1)。
Xの画像の方が空の状態がよく、写りは良いのだが、左下の部分が炙り出せないので、メダカ部屋から薄曇りの空で取り直し、5分ライブスタック3枚、3分1枚の計4枚で、コンポジット(画像①)。


AstapのDeepsky annotationで確認できたので、後日アップ予定

**マイクロソフトICE:Image Composite Editor。パノラマ合成用の多機能フリーソフト。開発は終了している(ダウンロードは可能)。


画像①画像②をAffiniyPhoto2で画像処理、他『写真』『AIで写真高画質』アプリで調整
画像②ⅠCEで4枚モザイク合成、UV IRカットフィルター使用、トリミングあり
結構うまくいった。JPEG画像でここ迄いけるのだから、Fitsの画像処理覚えたらもう少しいけそうな気がする。Seestar凄いぞ、アンドロメダ銀河までカバーできると鬼に金棒ではないか。
なお、Seestarにモザイク撮影を実装する計画はあるようで、楽しみに待ちたい。
(兄貴分のASIAIRには、既に実装されている。)

次は、M31のすぐ下にあるM33さくかく座銀河。

画像③M33 AffiniyPhoto2で画像処理、他『写真』『AIで写真高画質』アプリで調整済

画像④スカイアトラスの導入画面
苦労してAZ-GTiを赤道儀化して極軸合わせして撮ったM33がぽん置きで撮れてしまった。複雑な気分。
Seestarは、水平だしだけですぐ観望に入れるので、本当にお手軽。
(ただし、解像度は、130PDS+ASI585MCが勿論勝っている。)

画像⑤ペルセウス座NGC1023

画像⑥アノテーション(Markのタッチで表示される)


久しぶりの(見ため)小さな銀河。これはこれで観望できて嬉しい。半年前は、これより小さい銀河の写りに一喜一憂していた。

天体ショップも無く、コンビニも郵便局もない田舎で、ネット情報と通信販売だけでここまでこれた(街灯は沢山ある)。

貴重な情報を発信してくれている先輩方に感謝。



追記)
10月8日アンドロイド版Seestarアプリ1.8.0がGooglePlayストアよりインストールできるようになり、早速のインストール。スカイアトラスも英語設定ができた。


星見娘で電視観望04(テスト4 球状星団)

2023-10-08 05:00:00 | SeestarM天体
球状星団(2023年10月6日観望)
・ヘラクレス座 M13、M92
・いて座 M22
・撮るまでもなく、結果がわかっていたが、撮ってみた土星と木星(意外な収穫あり)

今日は、館長の許可を得ての外撮り。下見してから3週間が経過している。徒歩3分の漁港へ。
狙いは球状星団。天体の映像化はどれも難しいが、私的に一番難しいと感じるのが球状星団。いて座に7つもあると知った時はいて座のまとめ作り諦めようかと思った。今の私にはSeestarがある!リベンジの時は来たと勇んで出かける。
初めは球状星団の大ボスM13から
(なお、ライブスタック時間は、どれも約5分~6分)

画像①ヘラクレス座大球状星団M13
画像②アノテーション画面のスクショ


上級者の人の写真にはかないませんが、初心者には、満足の1枚が撮れた。
ここで、アクシデント発生。タブレットが固まる。少考ののち、タブレットを終了させ、動作しているSeestarにiPad mini6を接続。なんと、次のM92を導入でき、ライブスタックで撮影できた。

画像③ヘラクレス座M92
アプリ1.8.0からは下段に撮影情報がつく。(撮影位置、時刻、撮影時間情報トリミング)
画像④アノテーション画面のスクショ

良いことは続かない。Seestar、iPad共に不安定になり、Seestarを本体スイッチで電源断。再度アンドロイドタブレットで再開。以後は問題なくアンドロイドタブレットで撮影できた。

画像⑤いて座M22

画像⑥アノテーション画面のスクショ

観望前は、ヘラクレス座のあと、いて座球状星団全撮りリベンジのつもりで出かけたが、Seestarアプリのスカイアトラス画面では、表記は中国語がメイン(タブレットがきちんと日本語されていないから?)のため、ためしに導入したNGC6624は、小さすぎて中断、M22が精一杯。メモぐらいしていかないと暗闇の中では無理であった。さらにいて座は山に沈もうとしている。この後どうしようと考えていて、目の前を見ると、土星が輝いている。惑星撮影はミリ秒露出の世界、DSOは何分、何時間露出の世界。DSO用のSeestarには過酷とわかっていたが撮ってみた。

画像⑦Seestarによる土星(スクショ)

意味ないかと思いながら撮った土星。衛星のタイタンとレアと思われるものが写っていた(輪の見えない土星の右斜め上に、レア・タイタンの順)。やってみるもんです。初めて見る土星の衛星、嬉しいものです。
ちなみに、館長に見せると、『何処に土星?』と輪の写ってないの土星に首をかしげていた。
ついでに10月5日の木星もここで、出しておく。

画像⑧Seestarによる木星(スクショ)
(左からカリスト、ガニメデ、エウロパ、イオ、木星)

Seestar、いろいろ楽しめます。(^o^)ノ













星見娘で電視観望03(テスト3 M8、M20、月、太陽)

2023-10-07 05:00:00 | SeestarM天体
I.M8(干潟星雲)、M20(三裂星雲)10月5日撮影
やっとSeestar S50でDSOが観望できるということで、見まくり。
なお、観望機材はSeestar S50、アンドロイド12タブレットM10 Plus(HAOWN製、メモリー4G、GPS内蔵)、及びiPhoneSE3(太陽の画像と動画)、Seestarアプリのバージョンは、アンドロイドが、1.7.1、iOSが、1.8.0である。

DSO:Deepsky objects=太陽系外天体

画像①M8(干潟星雲、ラグーンネブラ、あるいは、宇宙人の縄跳び星雲)、LPフィルター使用、約9分のライブスタック

画像②M20(三裂星雲)、LPフィルター使用、約6分のライブスタック
画像①、②共にiPhoneの『写真』アプリで調整後、『AIで写真高画質』でノイズ処理を行っている。画像②で、青い部分がはっきりでなかったのは残念だが、私的には充分満足できる。なお、M8を『宇宙人の縄跳び星雲』というのは、銀河星雲マニアのJUNPYさんが流していたⅩ(ツィッター)から、いい得ている。私も初観測から、生物に見えてしかたなかった。

参考資料

Ⅱ.月
画像③更待月(二十日月、月齢20)10月5日
色が違うが初めの印象。明るさの調整を試みたが同じであった。ピントも少し甘い。アプリ1.8.0から、Autofocusに加え、手動でのピント再調整機能がついたが、アプリ1.7.1では使用できず。
次の画像④は、前日に、手動導入して、iPhoneで撮影したもの。

画像④寝待月(月齢19)10月4日撮影

Ⅲ.太陽(黒点)
画像⑤太陽と黒点

太陽と月を撮影するとタマゴ型に写る問題は、アンドロイドは1.7.1で問題なし。iOSはアプリバージョン1.8.0で解消された。ZWOの改善能力はおそろしく高く、これまでの製品についても、すごい勢いで不具合が解消されていくとのネット情報があった。今のよしべやのリンゴ製品では、自動導入と追尾が機能していないが、ZWOを信じて焦らず待つしかない。
なお、次のX(ツィッター)ヘ投げた動画は、M10 Plusで太陽自動導入後、M10 PlusのSeestarアプリを終了させ、iPhoneのアプリを接続して撮影した。朝8時30分頃の撮影。
*太陽の日周運動とは、太陽が東から昇り、南を通って、西に沈む見かけの運動。
実際は、地球が西から東に向かって自転しているために太陽が動いているように見える。

星見娘で電視観望02(テスト2 h+χ、M20、M30)

2023-10-06 05:00:00 | SeestarC天体
 
Seestar S50+M10 Plus(HAOVM アンドロイド12タブレット)
 
以下、撮って出し。
 
画像①ペルセウス座h+χ
画像②導入画面スクショ
画像③M20三裂星雲
画像④撮影画面スクショ
画像⑤M30球状星団
画像⑥撮影画面スクショ
 
久しぶりの星見娘登場。
星見娘さん、よしべやのリンゴ達と相性が悪く里帰りしていました。特に星見娘さんに問題なく元気に戻ってきました。人見知りする性格?安心して仕事ができるように故郷が同じ中華製タブに来てもらい、一緒に星見してもらいました。星見娘さん実力を発揮。星像の綺麗さには驚くばかり。今日は取りあえず、撮って出しのアップ。(^^;