障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

障害年金 納付要件は第一関門

2017-11-02 | 社労士の障害年金
こんにちは!

社会保険労務士の吉野千賀です。

ようやく秋の日差しが気持ちのいい日が続いていますね。

私は北海道育ちなので、

ちょっと涼しいくらいのこの時期が一番過ごしやすいです。


さてさて、障害年金を請求するためには、

要件が3つ(被保険者要件、納付要件、障害等級該当要件)あります。


このうちの「納付要件」について・・・。

障害年金は国の社会保険です。

社会保険でも「保険」である以上は、

年金保険料を納付しなければ、給付もありません

これが原則です。


例外として、20歳前(=保険料を納付する義務がない時期)

初診日がある場合は、納付要件は満たす取り扱いをしています。

たとえば、知的障害の方は、初診日は生年月日にする取り扱いをしており、

自動的に20歳前傷病となります。


また、国の社会保険なので、

保険料を払えない状況の方へは「保険料免除」も可能です。

免除手続きをしていれば、

障害年金の納付要件は満たします。


【納付要件の確認方法】

納付要件は、次の2つです。

初診日の前々月から12ヶ月間、納付か免除申請していること(直近1年要件)

20歳から初診日の前々月までの間で3分の2以上、納付か免除申請していること(3分の2要件)


まずは、直近1年要件を満たしているかどうかを確認して、

それがダメであれば、全体の3分の2要件を確認します。

納付要件の確認は、年金事務所で行ってください。


【初診日以降に納付してもダメ】

納付要件にあと1ヶ月分足りない!ということがわかったとして

初診日の後に、慌てて年金事務所で納付しても

障害年金の納付要件は、満たすことができません。
(納付した分は、老齢年金にはもちろん反映されますけれど)


納付の一覧では、一見、納付済みになっていたとしても

初診日の前日までに、納付しているかどうか」を確認したうえで

ようやく「納付要件を満たす」ことになります。

それから、免除の手続きも、初診日の前日までにしていないとダメですよ。


【20代の方は要注意】

さてさて。

納付要件が問題になるケースとして、

20代に初診日がある方が多いのです。

というのも、

私もそうでしたが、

20代の頃は、年金=老齢=ずーっと先のこと という感覚で

年金保険料を納めていない人が多いからです。

学生の場合は、学生納付特例の手続きを行ってくださいね。


たとえば、22歳の時に初診日があった場合。

24月の3分の2以上というと、16ヶ月以上。

8ヶ月の未納でアウトです。

1ヶ月足りない!ために

受給権が発生しない・・・(涙)というケースは、あります。


【20歳前に受診していないか?】

たとえば、22歳に初診日で、納付要件に1ヶ月足りない場合、

19歳の時に同じ病気で受診していれば、

20歳前傷病として納付要件は満たしますから、

20歳前に初診日があったかどうか、

もう一度、家族も交えて、過去の記録を検討して欲しいです。


【敗者復活の道】

納付要件を満たさない場合、

それは、「一見」満たしていないように見えるだけということもあります。

詳しい説明までは載せませんが、以下のケースなどです。


何年間も海外にいた(3分の2を計算する時に分母にも分子にも入れない)

平成3年4月1日前に学生だった期間がある

・昭和61年3月までに初診日がある場合、計算方法が異なる(基準月を用いる)

・初診日の証明を医療機関からとったら、別の日だった!

・年金記録の不備もある→修正して覆った。


上記は、私の事務所で実際にあったことです。

年金事務所で納付要件を満たさないと言われても、

実際にじっくり検討すると、大丈夫だった〜、ホッとした!こともあります。


【社会的治癒】

そして、社会的治癒。

社会的治癒期間があると、初診日を後ろへずらすことができます。

社会的治癒については、個別のテーマで取り上げています。

http://blog.goo.ne.jp/admin/editentry?eid=585a9c55cb50eb9500f44a39ba09f122&p=3&disp=50



保険料の納付要件は、障害年金請求の第一関門です。

納付要件を満たさない場合は、

本当に残念ながら、次に進めることができません。

どんなに障害の状態が重くて、寝たきりの状態であったとしても・・・です。


年金保険料は、きちんと納付するか、

学生納付特例や免除の手続きをしておいて、

将来に起こりうる病気や怪我に備えておきましょうね!


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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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【お知らせ】

よしの社労士事務所では、障害年金に関するご相談は無料です。専門家としてアドバイス致します。
直接お電話(03-6380-8611)いただくか、メール(info@cyoshino-office.com)でご連絡ください。
なお、匿名でのご相談は受けておりません。

一般の方向けに「スッキリ解決!みんなの障害年金」を商業出版しました。
おかげさまで、2015年9月刊行後、2か月で1万部に到達しました。ありがとうございます。

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Have a nice day!

Chika Yoshino

障害年金請求サポートの「よしの社労士事務所」 吉野千賀
コメント
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