障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

障害年金~ネットでの情報

2012-07-31 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

障害年金に限らず、何かを調べるにはネットで情報収集しますよね。

どこを調べたら正確な情報を得られるのでしょうか。

障害年金については、まずは保険者である国(厚生労働省と日本年金機構)のHPを見てください。

情報量は多いとは言えませんが、保険者が発信する情報が一番です。

障害年金を受給するうえで大切な「診断書」や「初診日」のことなども、社会保険審査会の裁決例を見ると理解が深まります。

実際に障害年金を申請して受給できた方の体験記は、その方個人の事例であり、

自分にあてはめるとどうかという視点では参考にしない方がいいと思います。

あるお医者さんが、ご自分の障害年金受給についてブログに書かれていることについて、

「この内容は本当か?本当なら自分も受給できるはず」とのお問い合わせを受けたことがあります。

残念ながら、その医師の書いたブログの障害年金に関する記述は誤っていました

医師が書いていると誰もが「そうなんだ」と信じてしまうので、危険ですね。

厚生労働省のHP

日本年金機構のHP

社会保険審査会の裁決例


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障害年金~年金事務所

2012-07-30 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

障害年金を請求しようと考えたら、まず行かなくてはならないのは年金事務所です。

社会保険審査会の公開審議を聴いていると、

「年金事務所で・・・と言われたから、・・・となった。」など

年金事務所での初期対応のまずさが、社会保険審査会にまで進展している案件が相当数あります。

障害年金に限らず、遺族年金や老齢年金の説明が相手に伝わっていないために起きると思われます。


私は職業柄、年金事務所へよく行きます。

東京都内の病院の行き帰りに、最寄りの年金事務所へ行って確認したりすることもあります。

正直なところ、年金事務所によって、あるいは担当者によって、対応に相当なバラツキがあります。

たまたま当たった年金事務所の窓口担当者が、障害年金に詳しいとは限りません。

一般の方は、年金事務所で言われたことを鵜呑みにせずに、体力があれば複数の年金事務所で同じことを聞いてみて、

同じ答えだったら正しいと判断するしかなさそうです。

年金事務所によっては、親身に話を聞いてくれて障害年金にも詳しい担当者もいます。

そういう方にめぐり逢ったら、次回からは指名すると、時間の無駄は省けます。

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障害年金~CFSとFM 認定事例

2012-07-26 | 社労士の日記
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

今月に入り、慢性疲労症候群(ME/CFS)や線維筋痛症(FM)など従来は障害年金の認定が難しかった傷病に対して、

日本年金機構が具体的な「照会様式」を年金事務所に周知しています。

慢性疲労症候群と線維筋痛症の「診断書の記載例」とも言える「認定事例」を入手しました。

医師へ診断書を依頼する際に、大いに参考になるものです。

しかし、上記傷病は、診断書の記載だけでは、障害年金の認定に即むすびつくとは限りません

上記傷病は、初診日の特定が非常に難しいからです。

当然、初診日の特定いかんによっては、納付要件を問われて不支給となる可能性はあります。

年金事務所を通して日本年金機構に確認したところ、提出した書類を審査する段階で、

初診日を大きく変更する可能性を示唆されました。

可能性は下記の通りです。

1 相当期間前の初診日(例えば、精神科・内科その他診療科へ初めてかかった日)
2 体調不良を顕著に感じ始めて病院へ行った日
3 「上記傷病の疑い」と医師に言われた日

「初診日の特定」には、医師の判断と本人の病歴状況等申立書の記載が重要です。

慢性疲労症候群と線維筋痛症の「認定事例」は、下記ホームページにアップしています。

よしの社労士事務所

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障害年金~治療の地域格差

2012-07-23 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

昨日、霞ヶ関で「痛みのケア」という講義を聴きに行きました。

霞ヶ関アーバンクリニックの西岡先生による講義でした。

関節リウマチの治療、線維筋痛症の診断と治療に尽力されている医師です。

関節リウマチは治療方法も確立し、現在は「健診による早期発見」により

痛みなどの症状が出る前にハイリスク患者を発見し早期治療する、という試みを地元の三重県志摩市で始めるそうです。

線維筋痛症に関しては、5年くらい前までは医師もご存じない病気で、

日本でも診断治療できる医師は限られたものだったそうです。

線維筋痛症は、全国で200万人の患者さんがいるというのに、地域格差が顕著なため、

診断と治療ができる医師が限定されているのは非常に不便です。

今年春より、治療薬2種が厚労省認可を得て、治療効果が期待できるそうです。

治療薬を保険適用できるようになったので、診断と治療ができる医師が全国に増えて、

地域格差が少しでも解消すること
を願っています。

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障害年金~健康状態の記録

2012-07-20 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

7月16日に慢性疲労症候群(ME/CFS)の方向けに障害年金説明会を社労士6名で開催しました。

この疾病にしたのは、障害年金を請求する上で重要な「初診日」がいつかを特定するのが難しいためです。

多くの方は「慢性疲労症候群(ME/CFS)」と診断されるまで、内科・神経科・精神科・婦人科など多くの病院へかかっています。

症状にも波があり、うつ病など精神疾患を伴うこともあり、発症の時期や初診日の特定が困難な疾病です。

今回、障害年金説明会にご参加の数名の方は、数年に渡る「健康状態の記録」をお持ちでした。

このような資料は、確定診断をする医師にも参考になるし、私たちがヒアリングする際にも参考になります。

私も体調不良の時は、スケジュール帳に「発熱」などと、体調不良の状態を書きこんでおくようにしています。

そうすると、医師に説明するのにも正確な情報を伝えられるので安心です。

(年を重ねると悲しいことに「1年前」と思っていたのが実は「2~3年前」だったりしませんか。)

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障害者雇用~就職するなら明朗塾

2012-07-19 | 社労士の労務管理
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

昨日は、千葉県八街にある「就職するなら明朗塾」のCEO内藤晃氏を訪問しました。

社労士4名のチームで、4月より週1・2回、障害者雇用の成功企業や支援施設を訪問して、2時間程話を伺ったり見学させてもらっています。

そうすると、定番となっている障害者雇用(採用~定着)の労務管理がおよそ把握できてきました。

が、内藤氏の発想や行っていることは、従来の常識や支援機関が行っていることとは真逆のものでした。

例えば、障害者雇用で採用を考える前に「仕事の切り出し」を行い、障害者向けの仕事を用意し、それに合った方を採用する、というのがいわば常識となっていますが、

内藤氏は、「現にいるスタッフをどのように配置すれば最適な効果が得られるかを(企業が)現場ごとに随時検討・調整するもの」と言い、

事前に行う「仕事の切り出し」はむしろ不要で、働く意欲のある障害者を雇用し、見合った仕事を入社後に調整していく方が定着する、とのことでした。

そういえば、日本理化学工業も、元はといえば、働く意欲のある15歳の少女を現場に入れてみたことが障害者雇用のきっかけでした。

これは簡単なようでいて、最も難しい手法と思われます。

なぜかと言うと、企業が「今いる全ての従業員の能力を引き出し、活用できているか」が問われることになるからです。


就職するなら明朗塾はこちら

内藤氏の著書「施設長の資格!」はこちら

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【御礼】

2012年7月16日(月)高田馬場で、慢性疲労症候群(ME/CFS)の方向けに、社会保険労務士の有志6名で「障害年金請求」説明会を開催しました。

予定人員の倍以上のご参加がありました。

障害年金の基礎を山下代表が説明後、CFS患者のSさんが体験談を語り、参加者からは「同じ病気の方の話を聞いたのは初めて」という声も聞けて、お時間をいただいた分、何かしら得るものはご提供できたようで安心しました。


↑ 障害年金の基礎を説明する山下律子氏

ありがとうございました。


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障害者雇用~日本理化学工業

2012-07-13 | 社労士の労務管理
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

昨日、念願叶って日本理化学工業を訪問させていただきました。

訪問希望者多数のため順番待ち、昨日は50人程の様々な方と一緒でした。

私たちは障害者雇用を研究している社労士4名で参加しました。

大山会長にはお目にかかれるのだろうか、と思っていましたが、

最初から最後まで(工場見学の説明も)大山会長おひとりでご対応いただきました。

日本理化学工業は、田園都市線二子玉を超えたところにあるチョークを製造している会社です。

社員数74名のうち、知的障害者55名、そのうち26人が重度の障害者です。

全従業員の7割以上が障害者で、チョーク製造では国内シェア30%で第一位の会社です。

「どのように経営をすれば、多くの障害者を雇用して実績を出せるのでしょうか?」

実際に訪問して上記の問いへの自分なりの答えです。

手作業の工場であること → 手作業は知的障害者に向いていること → 終身雇用で知的障害者が熟練工となっていること

知的障害者を熟練工に育て上げ、実績を残された大山会長には感服致します。


↑手作業でのチョーク製造

雇用形態は60歳定年の正社員、60代も継続雇用で働き続けています。

障害者雇用を始めるきっかけとなった52年前の15歳の少女は、

現在67歳となり、工場での仕事の合間に私たち来客に美味しい緑茶を出してくれました。

ひとりの知的障害者を52年間雇用し、熟練工として働く充足感をも与えているのですね。

雇用率を満たすために、場当たり的に短期の有期契約で雇用し、

何も仕事を与えないような企業とは天と地との違いがあったのでした。


日本理化学工業のHPはこちら

Book「日本で一番大切にしたい会社」はこちら

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の労務管理(障害者雇用)」記事一覧
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障害年金~線維筋痛症

2012-07-11 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

先週末に、NPO法人 線維筋痛症友の会 代表の橋本裕子氏のお話を聴く機会がありました。

橋本さんはとても知的な素敵な方でした。

線維筋痛症という傷病名は、障害年金の代理請求を扱うようになって知りました。

患者数は人口の1.66%、全国で約200万人もいると伺い、驚きました。

88%が女性で、30代~50代に発症するケースが多いそうです。

困難なことは、「診断が難しい」こと。

正直に症状を訴えると医師によっては「精神疾患」と判断されてしまうこともあるそうです。

重症化すると、爪や髪への刺激、温度・湿度の変化、音などの刺激で激痛があり、自力での生活は困難になる、とのことです。

傷病名のイメージだと「痛み」だけかと思われますが、発熱・意識不明を伴うこともあり、

日常的には顔を洗う動作、食べる動作等、何気ない動作が困難になります。

障害年金の請求上は、やはりきちんと線維筋痛症と診断できる医師に診断書作成を依頼することがポイントです。

治療方法や病院の紹介は、NPO法人 線維筋痛症友の会で情報提供しています。

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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障害年金~海外にいた場合

2012-07-06 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!

障害年金を受給する条件のひとつに、「保険料の納付要件」があります。

が、留学や仕事などで海外に長期間いた場合、年金保険料の納付義務のある被保険者ではありません

海外に住んでいた間は、「任意に加入する被保険者」です。大抵の方は加入しておらず、被保険者になっていません。

帰国して、国内在住のため強制被保険者となり、帰国1カ月後に初診日がある場合、保険料の納付要件は満たされるのでしょうか?

答えはYESです。

任意未加入期間(海外在住期間)は、強制被保険者期間ではないため、納付義務はありません。

納付義務がなかった期間については「保険料の納付要件」は満たしている、とみなされます。

ただし、海外在住であったことはパスポートなどにより、証明しなければなりません。


前回のブログでご参考に、慢性疲労症候群・化学物質過敏症・線維筋痛症の「照会様式」を添付できませんでした。
こちらのHPにファイルを載せることができました。良かったらご覧ください。

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【関連記事】障害年金請求サポート専門社労士吉野千賀ブログの「社労士の障害年金」記事一覧
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障害年金~慢性疲労症候群など 照会様式

2012-07-03 | 社労士の障害年金
こんにちは!社労士の吉野千賀です!


慢性疲労症候群、化学物質過敏症、線維筋痛症、いずれも診断できる医師が限られている傷病です。

2012年7月2日より、上記傷病で障害年金を請求した場合、年金事務所の判断で「照会様式」が配布されるそうです。

年金機構に確認しましたら、あくまでも年金事務所での判断で行うとのことでした。

どの診断書を使用するかは、傷病により生活に支障がでている部位により判断されます。

この3つの傷病の場合は、「その他」か「肢体」の診断書を用いることが多いのですが、

診断書様式だけでは症状が把握できない問題がありました。

その部分を補足する意味で、「照会様式」も医師に書いていただくことになりそうです。

できれば、請求後でなく、請求準備時に、診断書と一緒にフォーマットをいただけると、医師への依頼も一度で済むのですが。

(様式では、一度請求してからの照会、という内容です。)

ご参考に、「照会様式」を添付します。

慢性疲労症候群
化学物質過敏症
線維筋痛症

と、いろいろ苦心しましたが、PDFファイルを添付することができません。。。ごめんなさい。

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