百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

田植え!!

2007-06-01 23:15:20 | 環境
『田植え』も環境視点で捉えてみると、なかなか面白いことを今日は県立大学の学生さん達に教えていただいた。
・あぜ塗りは何のためにやるのか。
 ⇒あぜ塗りの仕方でしっかり圃場に水を貯めることが可能になる、しっかり水をためることは濁水を流さないことと直接繋がり環境負荷が少なくなる。
・代かきをどういう風にすると泥水が流れにくくなるのか。
 ⇒代かきを浅く丁寧にすることで、泥によって、空間が埋まり水持ちが良くなる。こちらも濁水の流れ防止に直接繋がる。
・田植え時の注意事項
 ⇒あぜ周辺をしっかり踏み込んで田植えをすることで水持ちがよくなり、あぜの保全を図ることが可能になる。
・不耕起や半不耕起の利点
 ⇒濁水をむやみに流さない、圃場の中でしっかり水を貯める、特に冬期湛水を行うことで窒素の圃場外への流出量は極端に削減できる。
・農薬の使用上の注意
 ⇒どういう環境であれば農薬の効果が増すのか。使用量を半分にして効果を倍増させる方法はないか等については模索中らしい。
・農薬の残留と田んぼの水
 ⇒農薬は水にどう溶け込み、圃場からどうすれば抜け落ちなくなるのか。環境負荷を低減するためにも必要な研究テーマのようだ。
・農薬の残留と田んぼの土
 ⇒水に溶け込んだ農薬はその後、土にどう溶け込んでいくのか。それらの土はどのような環境でどれぐらいの期間残留するのか。こちらも環境負荷の低減を図る上での今後のテーマのようだ。
『田植え』ひとつ取ってみても、環境視点からいろいろなアプローチが出来ることが良くわかる。環境負荷が少なく、我々百姓の経費負担や労力の節約に繋がればこんなにいいことはない。理論と現実のマッチングに今後も注目していきたい。