百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

農業の法人化

2008-09-05 22:14:54 | 農業
農業の法人化は、理屈でいうとあまり難しくはない。というのは、農事組合法人であろうと、有限会社であろうと、株式会社であろうと、必要な要件さえ満たしていれば農業生産法人として農業に従事可能だからだ。
但し、利益をしっかり上げていこうとすると、農業はなかなか一筋縄ではいかない。というのは、安易な効率の追求は自然の摂理に相反することが多く、例えば収量を上げるためにたくさん入れてしまった肥料によって、病気になったり虫が発生したりしているのが現実であり、ある面で有機農業を推進することで、肥料の多施肥を避け、持続性のある農業のあり方を模索した方が良い場合がある。まさしく『急がば廻れ!』なのだ。
また栽培時期が少しでもずれると栽培上の難易度は較べようもないほど上がり、それぞれの圃場によって全く性質が異なることも多々あり、簡単には誰もが出来るようマニュアル化を図ることも難しい。
おそらく企業が農業に参入することによる最も大きな問題は、事業がうまく進展しなかったり、栽培上の難易度の高い圃場を引き受け、栽培に失敗した場合、「もう出来ない!」と一面を耕作放棄してしまう可能性があるということだ。
グローバリズム全盛の世の中で、あえて地方の農業に、ある意味で単なる儲け主義ではなく、社会貢献を目指し、未来の子供達のために何が出来るか、そう考えると小さな規模で、その土地その土地にあった農畜産物を、出来る限り地産地消で栽培もしくは飼育し始めるのが最初の一歩として正しいのかもしれない。