百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

作り手と食べ手

2008-10-25 23:39:29 | 農業
最近全国各地で作り手と食べ手を繋ぐプロジェクトが立ち上がっている。お米では、宮城で「鳴子の米プロジェクト」が、京都の安全農産で始まった「縁故米」、小麦でも北海道や東京で、「作り手」と「食べ手」が共有するそんな贅沢な「食の時間」の追求が始ったといいます。
しかし、消費者と栽培者、そして流通業者の関係がなかなかうまく均衡しないところに難点がある。栽培者のモチベーション(やる気や元気や根気)を如何にあげながら、消費者としてどういう参加の方法を目指すか、そこにどう流通は如何に参画していくか、バランスが難しく、誰もが誰ものために、そして決して「・・・してあげている。」「・・・したのだから、」と思わぬことが大切で、互いの立場を尊重し、半永続的に関連しあえる関係づくりが肝になる。
もしかすると作り手と食べ手の二分された関係自身に問題があり、みんなで“農”に関与する関係づくりのほうが重要なのかもしれない。



藪こぎ

2008-10-25 06:33:21 | 環境
昨日、「やぶこぎ」っていう言葉を始めて聞いた。「藪」を「漕ぐ」、藪つまり山の中の道なき道を両手でかきわけ山を登ることをいうらしい。ある人は蝶を求めて、ある人は山菜を求めて、ある人は小鳥を求めて・・・藪こぎをするという。
いろいろな人がいて、いろいろなカタチで自然と共生を求めている。
しかし、自然との共生が上手く出来ない現代社会は、時折誤った決断をし、みんながいろいろなカタチで共に生きようとしている自然を一気に壊してしまう。
例えば信州の白馬は日本で確認されているおよそ250種類のチョウのうち、約半数の124種ものチョウが生息しており、日本一チョウの種類が多い地域のひとつであり、 かつギフチョウとヒメギフチョウの2種類が混在している稀な場所といわれていたのだが、誰が何を基準に判断したのかわからないが長野オリンピックの際にその稀な場所といわれる中心部にスキーのジャンプ台を造ってしまった・・・という。
藪こぎをいろいろなカタチでされている方々とお逢いして、『自然を守る』っていうよりも、出来るだけ自然のままを保っておく、人間の力はそんなにたいしたものではないことを、もっと自然に向かって謙虚になるべき21世紀であることを、あらためて感じた一日でした。